ぽど)” の例文
帽子屋ばうしやッた一人ひとり場所ばしよへたために一ばんいことをしました、あいちやんは以前まへよりもぽどわりわるくなりました、だつて
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
牛蒡ごばうもうつかりしてなはしばつてけちや、其處そこからくされがへえつてひでえもんだな、わらぽどきれえだとえんのさな」勘次かんじ横合よこあひからいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
会長は茶谷金弥ちゃたにこんや、四十年輩の脂切った身体と、皮肉な微笑と、聡明らしい眼を持った男で、社会的地位はわかりませんが、ぽど金を持って居るらしく
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
今迄いままでもよく法螺ほらいてわたくしだましたもんです。それに今度こんど東京とうきやう用事ようじふのがぽどめうです。なんとか蒙古王もうこわうのために、かねを二萬圓まんゑんばかりりたい。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「他あやんもっとほかの話してんか。ペンケトの話ばっかしや。しめさんの話の方がぽどおもろいぜ。」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「もうきだ。よつぽどまへにEはしわたつたからな‥‥」と、わたしねむたさをこらへながら生返事なまへんじをした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「お前さんの方がぽど悪魔だ。𤢖わろの御親類かも知れないよ。」と、お清は笑いながら不図ふと思い出したように、「𤢖と云えば、角川の若旦那は昨夜ゆうべ𤢖に逢ったってね。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
午睡ひるねをさしてくれた方がぽど有り難いというような顔をして大きな眼を瞬いておりました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
此様こんなにお早くらつしやるてえのはぽどすきでなければ出来できない事でエヘヽヽ先達せんだつて番附ばんづけの時にあがりましたが、うも彼所あすこかららしつたかと思ふとじつびつくりするくらゐなもので
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
「君より僕の方がぽど驚かなくちゃあならないのだ。何時いつ出て来たい」
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
『さうさ、だから廢止よしはうぽどい』とグリフォンがひました、あいちやんもそれには大賛成だいさんせいでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「さうでさ、ぽどりあんすがね、ありや鬼怒川きぬがはのみはたくつてつてそれつりにつちやつたのせ」
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「あの坂井さかゐひとぽど氣樂きらくひとだね。かねがあるとあゝゆつくり出來できるもんかな」とつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そんで其處そこらでたてえちややうねえからなんてはれたんでがせうね、それからなんでもござつて鬼怒川きぬがはつもりつたんでがすね、鬼怒川きぬがはまでは有繋まさがぽどありあんさね
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「いえ、まだです。學校がくかうぢやぽどさむくならなくつちや蒸汽スチームなんかきやしません」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)