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断
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だん
ふりがな文庫
“
断
(
だん
)” の例文
旧字:
斷
断
(
だん
)
じて、僕はいう。君の姉さんの病気はきっと僕がなおして見せる。そのかわり、昨日僕がいったことは、一時忘れていてくれたまえ。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
さんざんな議論も出たが、彼のくちからさいごの
断
(
だん
)
がそう
下
(
くだ
)
ると、とたんにみな黙って、どの顔にも悲壮な色がみなぎった。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
断
(
だん
)
じて非なりと信ずるゆえに、たとえ
当年
(
とうねん
)
の男
伊達
(
だて
)
の意気を
思慕
(
しぼ
)
するとはいえ、こんにちの男一匹は長兵衛そのままを写して
可
(
か
)
なりとは思わぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
既に今頃は岩瀬から真壁近在に来ている訳ですなあ?(加多が返事をしないので)……行われずんば
断
(
だん
)
あるのみと言っていたが、別に火も見えないし。
天狗外伝 斬られの仙太
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
しかし
無論
(
むろん
)
、
彼
(
かれ
)
は
自身
(
じしん
)
に
何
(
なん
)
の
罪
(
つみ
)
もなきこと、また
将来
(
しょうらい
)
においても
殺人
(
さつじん
)
、
窃盗
(
せっとう
)
、
放火
(
ほうか
)
などの
犯罪
(
はんざい
)
は
断
(
だん
)
じてせぬとは
知
(
し
)
っているが、また
独
(
ひとり
)
つくづくとこうも
思
(
おも
)
うたのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
その
時
(
とき
)
、まだ
口
(
くち
)
に
残
(
のこ
)
つていた
毒
(
どく
)
が
水中
(
すいちゅう
)
へしたたりおちたために、
金魚
(
きんぎょ
)
も
死
(
し
)
んだのだと
思
(
おも
)
われる。しかし、
問題
(
もんだい
)
はこの
毒殺死体
(
どくさつしたい
)
だつた。
断
(
だん
)
じてまきぞえをくつた
金魚
(
きんぎょ
)
ではない。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
俺達
(
わしたち
)
が
受持
(
うけも
)
っている
以上
(
いじょう
)
、そち
達
(
たち
)
に
断
(
だん
)
じてそんな
見苦
(
みぐる
)
しい
真似
(
まね
)
わさせられぬ。これからそち
達
(
たち
)
はどこまでも
愛
(
あい
)
し
合
(
あ
)
ってくれ。が、そち
達
(
たち
)
はどこまでも
浄
(
きよ
)
い
関係
(
かんけい
)
をつづけてくれ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
で、芳子は
殆
(
ほとん
)
ど
喧嘩
(
けんか
)
をするまでに争ったが、矢張
断
(
だん
)
として
可
(
き
)
かぬ。先生を
頼
(
たよ
)
りにして出京したのではあるが、そう聞けば、なるほど
御尤
(
ごもっとも
)
である。監督上都合の悪いというのもよく解りました。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
一行が
準備
(
じゆんび
)
せらるる十日間の
食糧
(
しよくれう
)
到底
(
とうてい
)
其目的
(
そのもくてき
)
を達せず、
殊
(
こと
)
に五升
許
(
ばかり
)
の米を
負
(
お
)
ふを
命
(
めい
)
ぜられて此
深山
(
しんざん
)
険崖
(
けんがい
)
を
攀躋
(
はんさい
)
する如きは、拙者の
堪
(
た
)
へ
能
(
あた
)
はざる所なりと、
断
(
だん
)
じて随行を
拒
(
こば
)
む、衆相
顧
(
かへり
)
みて
愕然
(
がくぜん
)
たり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
総じて、殺害の訴えには明らかな犯行の動機と現場の物件、死体の
傷痕
(
しょうこん
)
、犯人の足跡、その他の
傍証
(
ぼうしょう
)
、五ツの要目がなければ
断
(
だん
)
は下せぬものだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
既にいまごろは岩瀬から真壁近在に来ている訳ですなあ? (加多が返事をしないので)……行われずんば
断
(
だん
)
あるのみと言っていたが、別に火も見えないし。
斬られの仙太
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
「
断
(
だん
)
じてわたしは見たのだ。わたしのエックス線には狂いはないのだ。おまえは、棒でつぎ足した……」
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「おろかなことを。
政治
(
まつりごと
)
の
断
(
だん
)
をくだすものが、
女
(
おんな
)
の
言
(
げん
)
などに
晦
(
くら
)
んでよいものか。……いや、さような繰り言は
措
(
お
)
け。……尊氏は、どうしているか」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なんというふしぎなものを見たことであろうか。夢か?
断
(
だん
)
じて夢ではない。
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「うかと
断
(
だん
)
を
下
(
くだ
)
せぬのは分りきっているが、何せい、こう
延々
(
のびのび
)
では、ここが
堪
(
たま
)
らぬよ、仲時もほとほと疲れた」
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……いずれにせよ、突っ返してもまた、再三申し入れしてくるだろう。
断
(
だん
)
は、そのときにしても遅くない
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一山の
断
(
だん
)
により、さっそく
首座
(
しゅそ
)
(僧職)がその旨を、智深にいいわたす。智深は、ふくれ
面
(
つら
)
だった。たとえ、
化主
(
けす
)
、
浴主
(
よくす
)
の末僧でも、なにか僧職の端にはと期待していたらしい。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、小気味の悪い含み笑いをもちながら、再三にわたって知事へ
逮捕
(
たいほ
)
の
断
(
だん
)
を迫った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
検証役
(
けんしょうやく
)
の
鐘巻一火
(
かねまきいっか
)
は、
公平
(
こうへい
)
に、
最後
(
さいご
)
の
断
(
だん
)
をくだして、蔦之助や小文治たちにいった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おお、
上部八風斎
(
かんべはっぷうさい
)
のことですか、その
儀
(
ぎ
)
は、
拙者
(
せっしゃ
)
からも再三若君のお耳へいれたが、
断
(
だん
)
じて会わんという
御意
(
ぎょい
)
のほか、一こうお取上げにならぬしまつ。事情をいうて追いかえされたがよろしかろう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二
断
(
だん
)
に異様なひびきがした。
剣の四君子:02 柳生石舟斎
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
断
(
だん
)
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
“断”を含む語句
間断
切断
断念
独断
断片
引断
断崖
断然
断絶
断頭台
寸断
裁断
遮断
不断
言語道断
截断
途断
断々
診断
断定
...