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恟
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びっく
ふりがな文庫
“
恟
(
びっく
)” の例文
と
撫
(
なで
)
て見ると
訝
(
おか
)
しな
手障
(
てざわり
)
だから財布の中へ手を入れて引出して見ると、
封金
(
ふうきん
)
で百両有りましたから
恟
(
びっく
)
りして橋の
袂
(
たもと
)
まで
追駆
(
おっか
)
けて参り
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
秀子は
恟
(
びっく
)
りして余より離れ「貴方も矢張り権田さんの様な事を仰有る、保護して下さるは有難くとも私は其の様な約束は出来ません」
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
再び
恟
(
びっく
)
りして二つの首級をハタと投出し唯
茫然
(
ぼうぜん
)
としてその場に
佇立
(
たたず
)
んでしまうと、いつの
間
(
ま
)
に寄集って来たものか
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「旦那、旦那、たいそう
魘
(
うな
)
されてますが、おっそろしい声をだして、
恟
(
びっく
)
りするじゃありませんか、もし旦那」
円朝の牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
改まってお
祖母
(
ばあ
)
さんにお辞儀しろと言われた事は滅多に無いので、死ぬと変な事をするものだ、と思って、おッかな
恟
(
びっく
)
り
側
(
そば
)
へ行くと、小屏風を
逆
(
さかさ
)
にした影に祖母が寝ていて
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
孫次郎は
恟
(
びっく
)
りして、思わず一歩退った。
おもかげ抄
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
五「はい、只今婆アから承わりまして、誠に
恟
(
びっく
)
りいたしましたが、お
連
(
つれ
)
さまは御丹誠甲斐もない事で、お
死去
(
かくれ
)
になりましたと申す事で」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼は
恟
(
びっく
)
り驚いて「オオ」と云い、其の顔を上げる拍子に、身体の中心を失って、階子段を踏み外し、
真逆様
(
まっさかさま
)
に下へ落ちはせぬけれど殆ど落ちん有様で有った
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
恟
(
びっく
)
りして振返ると
おもかげ抄
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
瀧の戸は気になるから跡へ取って返して、床の上に円めて有った寝衣を振って見ると、ぱたりと落ちた百両の包み金、音羽も
恟
(
びっく
)
りして
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と懐剣ひきぬき自害の模様になるを、下郎は
恟
(
びっく
)
りして止めると、そんなら
私
(
わらわ
)
の望み叶えてたもるか、さアそれは……叶わぬならば此の儘
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二人は
恟
(
びっく
)
り致しまして、
後
(
あと
)
へ
退
(
の
)
き、女は
慌
(
あわ
)
てゝ開き戸を締めて奥へ
行
(
ゆ
)
く。
彼
(
か
)
の春部という若侍も同じく慌てゝお馬場口の方へ
遁
(
に
)
げて行く。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と飛び
退
(
の
)
いて新吉の手へすがりつくと、新吉も
恟
(
びっく
)
りしたが、蛇はまた元の様に、墓の
周囲
(
まわり
)
を廻って草の茂りし間へ這入りました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
恟
(
びっく
)
りしたというは、拙者がまだ平太郎と申し部屋住の
折
(
おり
)
、
彼
(
か
)
の孝藏と
聊
(
いさゝか
)
の口論がもとゝなり、切捨てたるはかく云う飯島平左衞門であるぞ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
裏長屋の者は
恟
(
びっく
)
り致し、
跣足
(
はだし
)
で逃げ出す者もあり、洗濯
婆
(
ばあ
)
さんは腰を抜かし、
文字焼
(
もんじやき
)
の
爺
(
じい
)
さんは
溝
(
どぶ
)
へ転げ落るなどという騒ぎでございます。
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
といい捨て刀を持ったなり伊之助と一緒にバラ/″\/″\と表の方へ駆け出しましたから、八橋周馬は驚き、山田藤六も
恟
(
びっく
)
り致しました。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お筆は嬉し涙にくれて見送って居りましたが
家
(
うち
)
へ帰って包を明けて見ますと
古金
(
こきん
)
で四五十両、お筆は
恟
(
びっく
)
りして
四辺
(
あたり
)
を見廻し
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
文治の胸元に刺さりました矢に手を掛け、引起そうと致しまする其の手をむんずと
掴
(
つか
)
んで起き上りますと、島人は
恟
(
びっく
)
りして
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
独語
(
ひとりごと
)
を云ってる処へ、ばた/\と廊下を駈けて来てがたーり障子を開けて入る者が有るから、見ると小兼ゆえ
恟
(
びっく
)
りして
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男「はっ……あー
恟
(
びっく
)
りした、はあーえら
魂消
(
たまげ
)
やした、あゝ
怖
(
おっ
)
かねえ……何かぽく/\
黒
(
くれ
)
え物が居ると思ったが、こけえらは
能
(
よ
)
く
貉
(
むじな
)
の出る処だから」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と喜代松が岸へ上りますと、先程から此の葮簀張の
処
(
とこ
)
にノソリと立って居たのは金重の弟子の恭太郎という馬鹿な男で、と見て喜代松は
恟
(
びっく
)
り致し
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
手を突いて私へ頼むから、私も
恟
(
びっく
)
りしたんだよ、本当に感心な事だって、
当家
(
うち
)
にも
斯
(
こ
)
うやって沢山
抱
(
かゝえ
)
の
娘
(
こ
)
もあるが
文七元結
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大方粂之助も此の事を知らずに谷中に居るに違いない、お前が行って
斯
(
こ
)
う/\と知らせたら、粂之助も定めて
恟
(
びっく
)
りするだろうと思うから、お願いだが
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
両人は此の
体
(
てい
)
を見てハッとばかりに
恟
(
びっく
)
り致しましたが、逃げることもならず、唯うろ/\して居る所へ、平左衞門は
雪洞
(
ぼんぼり
)
をズッと
差
(
さし
)
つけ、声を
怒
(
いか
)
らし。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云う女の声に
恟
(
びっく
)
り致して、市四郎が
仰向
(
あおむ
)
いて見ますと、崖の上からバラ/″\/″\と
櫛
(
くし
)
笄
(
こうがい
)
が落ちて来ました。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ソッと
抜足
(
ぬきあし
)
をして自分の居間へ戻り、六連発銃を
持来
(
もちきた
)
り、襖の間から
斯
(
こ
)
う狙いを附けたから勝五郎は
恟
(
びっく
)
りして
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
國「おやまア
恟
(
びっく
)
りします、お
母様
(
かゝさま
)
何をおっしゃいます、誰が其の様な事を云いましたか、少しも身に覚えのない事を云いかけられ、本当に恟り致しますわ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
子供はがつ/\して
喰
(
た
)
べているのを、多助は其の母の姿を見て
恟
(
びっく
)
り致しましたが、此の乞食
母子
(
おやこ
)
は何者でございましょうか、
次囘
(
つぎ
)
までお
預
(
あずか
)
りに致しましょう。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
というも構わず手元へ引寄せ、お賤の
咽喉
(
のどぶえ
)
へ鎌を当てプツリと刺し貫きましたから
堪
(
たま
)
りません、お賤は悲鳴を揚げて七顛八倒の苦しみ、宗觀と音助は
恟
(
びっく
)
りし
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
是から
灯火
(
あかり
)
を点けて見ると
恟
(
びっく
)
りしました。
其処
(
そこ
)
に倒れて居たのは幾百年と星霜を経ましたる古狸であった。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
きゃっと云いましたから
恟
(
びっく
)
りして机から落ちたとまでは覚えておりましたが、其の折何処か
脾腹
(
ひばら
)
でも打ちましたか、それから先は夢のようでとんと解りません
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
花車は
恟
(
びっく
)
りしたが、左の手に傘を持って居り、右の手は明いて居りましたが、おさえ付けられ困りました。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云って
恟
(
びっく
)
りする、大抵な者は御用聞が御用と云う声を掛けるとペタペタとなるといいます。
直
(
すぐ
)
に縛られて田町の番屋へ引かれる、仕様の無いものでございます。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云いながら這入って来ましたのは橋本幸三郎で、お瀧も松五郎も見て
恟
(
びっく
)
り致し、顔の色を変えました。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
十分
嘔
(
は
)
いて胸が
癒
(
なお
)
ったからせっせと新銭座の宅へ帰ってまいりましたので、女房は
恟
(
びっく
)
りいたしました。
梅若七兵衛
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
三年
前
(
あと
)
沼田の下新田へ道連れの小平という
胡麻灰
(
ごまのはい
)
を連れ、
強談
(
ゆすり
)
に来たおかく
婆
(
ばゝあ
)
で有りますから
恟
(
びっく
)
り致し
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その手当に五十両の金を遣るというので、もう間違いはないと思って、自分から親子の名告をしてくれと迫った処、お柳は
顕
(
あら
)
われたと思い、
恟
(
びっく
)
りして逃出そうとする
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
幸「どうも酷い事をしたものですねえ、そりゃアまア貴方も
恟
(
びっく
)
りなすったろう、
後
(
あと
)
で勝手も知れず」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お救い下さいまして有難う存じます、只今
貴所方
(
あなたがた
)
より此の船は新潟
行
(
ゆき
)
と承わって、
恟
(
びっく
)
りするほど喜びました、此の上の御親切に
何
(
ど
)
うか私を新潟までお連れ下さいまし
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何しに来たとお叱りを受けはしないかと
種々
(
いろ/\
)
と心配して居ると、六枚折の屏風を開いて這入って来たのが粥河圖書で、ずーっと前へ立ったから、お蘭は
恟
(
びっく
)
りして起ると
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
梅「まことに呆れてしまって……おやまさん、さぞ腹が立ちましたろう、私も
恟
(
びっく
)
りしました、山之助さんにも誠にお気の毒で、お前さん何をするのだよ、おやまさんにさ」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、
揺
(
ゆすぶ
)
るとたんにがらりと転げた音がする。飛び込んで見ると藤川庄三郎は
何時
(
いつ
)
の間にか合口を取って、立派に腹一文字に掻切って死んで居りました。
恟
(
びっく
)
りしたのはお美代。
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
名告
(
なの
)
りながらぴったり
振冠
(
ふりかぶ
)
った時は、水司又市も驚いたの驚かないの、
恟
(
びっく
)
り致して少し
後
(
あと
)
へ
退
(
さが
)
る。往来の者も驚きました。
人中
(
ひとなか
)
で始まったから、はあと皆
後
(
あと
)
へ
下
(
さが
)
りました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
武家「ア…はアヽ……
誰
(
たれ
)
も居らんかと思ったので大きに
恟
(
びっく
)
り致したが、
何
(
なん
)
だえ、
女子
(
おなご
)
かえ」
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
まアどうも
恟
(
びっく
)
りしますねえ、
珊瑚樹
(
さんごじゅ
)
の
薄色
(
うすいろ
)
で結構でございますねえ、私などはとても指す事は出来ませんねえ、これを頭へ指そうと思うと頭を見て笄が駈出してしまいますよ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云いながら提灯の下から
透
(
すか
)
して見ると、道連の小平でございますゆえ
恟
(
びっく
)
り致し
後
(
あと
)
へ
退
(
さが
)
る。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
少し加減が悪いと
恟
(
びっく
)
りすると仰しゃるのは御孝心な事で感心でござる、それに見ず知らずのものに四十金恵んで下さるのは誠に有難うございます、お志ばかり頂戴いたしますが
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
家根屋
(
やねや
)
の棟梁清次は、おまきが清水助右衞門の娘だと申しましたに
恟
(
びっく
)
りいたしまして
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
流石
(
さすが
)
の文治も
恟
(
びっく
)
りして、思わず二三歩
後
(
あと
)
へ
退
(
さが
)
り、刀の
柄
(
つか
)
に手を掛けて寄らば突かんと身構えましたが、更に飛付く様子もなく、先に立って
後
(
うしろ
)
を振向き/\心ありげに奥深くまいります。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と袖に
縋
(
すが
)
るを振切って、どん/\と
引提
(
ひっさ
)
げ刀で二階へ
上
(
あが
)
りました時に、白島山平もお照も
唯
(
た
)
だ
恟
(
びっく
)
り致して、よもや重二郎が来ようとは思わぬから、膝に
凭
(
もた
)
れ掛って心配して、何う致そう
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
恟
漢検1級
部首:⼼
9画
“恟”を含む語句
恟々
恟然
戦々恟々
人心恟々
恟々然
物恟