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御手
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おて
ふりがな文庫
“
御手
(
おて
)” の例文
「それですから、ふっと、その格子を覗きました時は、貴方の
御手
(
おて
)
の御薬の錫をば、あの、螢をおつかまえなすった、と見ましたんですよ。」
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わたし
)
の
樣
(
やう
)
な
不運
(
ふうん
)
の
母
(
はゝ
)
の
手
(
て
)
で
育
(
そだ
)
つより
繼母御
(
まゝはゝご
)
なり
御手
(
おて
)
かけなり
氣
(
き
)
に
適
(
かな
)
ふた
人
(
ひと
)
に
育
(
そだ
)
てゝ
貰
(
もら
)
ふたら、
少
(
すこ
)
しは
父御
(
てゝご
)
も
可愛
(
かわゆ
)
がつて
後々
(
のち/\
)
あの
子
(
こ
)
の
爲
(
ため
)
にも
成
(
なり
)
ませう
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おまへも
世
(
よ
)
が
世
(
よ
)
ならば、
将軍様
(
せうぐんさま
)
の
御手
(
おて
)
にとまつて、
昔
(
むかし
)
は、
富士
(
ふじ
)
の
巻狩
(
まきがり
)
なぞしたものだが、
今
(
いま
)
ぢや
梟
(
ふくろう
)
と
一所
(
いつしよ
)
にこんなところへか※んでるのは
辛
(
つら
)
いだろうの。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
本尊の阿弥陀様の
御顔
(
おかほ
)
は暗くて拝め無い、
唯
(
たヾ
)
招喚
(
せうくわん
)
の
形
(
かたち
)
を
為給
(
したま
)
ふ右の
御手
(
おて
)
のみが
金色
(
こんじき
)
の
薄
(
うす
)
い
光
(
ひかり
)
を
示
(
しめ
)
し給うて居る。貢さんは内陣を出て四畳半の自分の部屋に
入
(
はい
)
つた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
それが静かな
潮風
(
しおかぜ
)
に、
法衣
(
ころも
)
の裾を吹かせながら、
浪打際
(
なみうちぎわ
)
を独り御出でになる、——見れば
御手
(
おて
)
には何と云うのか、笹の枝に貫いた、小さい魚を下げていらっしゃいました。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
御手
(
おて
)
に
取
(
とら
)
せ玉ひ
御覽
(
ごらん
)
有るに全くの
若君
(
わかぎみ
)
には寶永三酉年三月十五日
御誕生
(
ごたんじやう
)
にて
直
(
すぐ
)
御早世
(
ごさうせい
)
澤の井も其
明方
(
あけがた
)
に同じく
相果
(
あひはて
)
平澤村光照寺へ
葬
(
はうむ
)
り右
法名
(
ほふみやう
)
共に
寫
(
うつ
)
し有て且天一坊は原田嘉傳次が子にして
幼名
(
えうみやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
御自分
(
ごじぶん
)
の
御手
(
おて
)
で
御養育
(
ごよういく
)
はできなかったと
申
(
もう
)
すことでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
一 十七はちやうすひやけ
御手
(
おて
)
にもぢをすやく
廻
(
まわし
)
や御庭かゝやく
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
御手
(
おて
)
を、……」
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
筋
(
すぢ
)
のなきわからずやを
仰
(
おほ
)
せいだされ、
足
(
あし
)
もとから
鳥
(
とり
)
の
立
(
た
)
つやうにお
急
(
せ
)
きたてなさるには
大閉口
(
おほへいこう
)
に候、
此中
(
このぢう
)
より
頻
(
しきり
)
に
貴君樣
(
あなたさま
)
を
御手
(
おて
)
もとへお
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せなさり
度
(
たく
)
、一日も
早
(
はや
)
く
家督相續
(
かとくさうぞく
)
あそばさせ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立
(
た
)
ちし
物
(
もの
)
の
此文
(
このふみ
)
には
何
(
なん
)
の
文言
(
もんごん
)
どういふ
風
(
ふう
)
に
書
(
か
)
きて
有
(
あ
)
るにや
表書
(
おもてが
)
きの
常盤木
(
ときわぎ
)
のきみまゐるとは
無情
(
つれなき
)
ひとへといふ
事
(
こと
)
か
岩間
(
いはま
)
の
清水
(
しみづ
)
と
心細
(
こゝろぼそ
)
げには
書
(
か
)
き
給
(
たま
)
へど
扨
(
さて
)
も/\
御手
(
おて
)
のうるはしさお
姿
(
すがた
)
は申すも
更
(
さら
)
なり
御心
(
おこゝろ
)
だてと
云
(
い
)
ひお
學問
(
がくもん
)
と
云
(
い
)
ひ
欠
(
か
)
け
處
(
どころ
)
なき
御方
(
おかた
)
さまに
思
(
おも
)
はれて
嫌
(
い
)
やとはよもや
仰
(
おほ
)
せられまじ
我
(
わ
)
れ
深山育
(
みやまそだ
)
ちの
身
(
み
)
として
比
(
くら
)
べ
物
(
もの
)
になる
心
(
こゝろ
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“御手”で始まる語句
御手洗
御手際
御手数
御手玉
御手許
御手水
御手元
御手入
御手數
御手討