幕末維新懐古談:32 本所五ツ目の羅漢寺のこと (新字新仮名) / 高村光雲(著)
生れた子を殺して「まびく」という、どこでもおこなわれているし、北国などでは藩で布令を出した例もある。
赤ひげ診療譚:08 氷の下の芽 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
奇談クラブ〔戦後版〕:07 観音様の頬 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
茶話:03 大正六(一九一七)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
現代語訳 平家物語:06 第六巻 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
顎十郎捕物帳:14 蕃拉布 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
これは昔饑饉のあった時お布令が出たのをその儘守っているのだと申します。そこで彼処の家では顔の映るような茶粥を喰べているという形容が起って来ますが、お分りですか?
だんまりで辞令を下げておいて、蕎麦を食うな、団子を食うなと罪なお布令を出すのは、おれのような外に道楽のないものにとっては大変な打撃だ。すると赤シャツがまた口を出した。
表に東京市の四角な判が押してあり、裏は生年月日に芸名、落語協会長の判があって、「これを四六時中持って歩け」という御布令があって、これを持っていないと営業ができなかった。
御領主の富田樣から、お布令が出た。あのお布令といふものが、自體氣に喰はね。村總體を一つの同じお布令で縛らうとしても、太いものがあつたり、細いものがあつたりして、工合よう行くものか。
と関鉄之介が低い声で布令た。
『七面鳥』と『忘れ褌』 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
幕末維新懐古談:31 神仏混淆廃止改革されたはなし (新字新仮名) / 高村光雲(著)
祭の時には七日も芝居を興行して、田舎役者が芸をするその時には、藩から布令が出る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
奇談クラブ〔戦後版〕:10 暴君の死 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
幕末維新懐古談:22 徴兵適齢のはなし (新字新仮名) / 高村光雲(著)
城代家老の布令がしばしば出て、政治に関する批判や論議を禁じ、三人以上の集会を禁じ、日没後は公用以外の外出を禁じ、やがて指名者のほかは登城まで差止めの布令が出た。
日本婦道記:桃の井戸 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実は、明朝には、この由を、全家中へ布令出そうと存じていたが、はや、その方たちの耳にきこえ、いかい心配をかけたそうな。……ゆるせよ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私本太平記:09 建武らくがき帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さいぜん堀口貞満から、第一の布令は、各陣へ廻しておいた。すでにあれによって、うごく者はうごいていようが」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いま、忠顕が来ての話では、どうしても、ここは明朝出発するとの布令じゃそうな。女たちも身仕舞しておけよ」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ご裁可さえ給われば、ただちに、諸大名へ、兵の割当てと、発向の日を、布令るばかりに相なっておりまする」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)