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取
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とら
ふりがな文庫
“
取
(
とら
)” の例文
成
(
なさ
)
れても御所持の荷物なり金子なり共
奪
(
うば
)
ひ
取
(
とら
)
んと思へば
直
(
すぐ
)
に取て御目に懸ますと然も
戯談
(
じようだん
)
らしく己が商賣を
明白
(
あからさま
)
に云て
笑
(
わらひ
)
ながら
平氣
(
へいき
)
に酒を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
佐分利は二年生たりしより既に高利の大火坑に
堕
(
お
)
ちて、今はしも連帯一判、
取交
(
とりま
)
ぜ
五口
(
いつくち
)
の債務六百四十何円の
呵責
(
かしやく
)
に
膏
(
あぶら
)
を
取
(
とら
)
るる身の上にぞありける。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
お夏が無邪気なる意気地と
怜悧
(
れいり
)
なる恋の智慧を見るに足るべし、「あの
立野
(
たちの
)
の
阿呆顔
(
あはうづら
)
、
敷銀
(
しきがね
)
に目がくれて、嫁に
取
(
とら
)
うといやらしい」と
云
(
いふ
)
一段に至りては
「歌念仏」を読みて
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
私はこの何だか
落付
(
おちつき
)
のない、地底の呼吸を聞き
取
(
とら
)
れるように覚える製造場の中へ入って見たくなった。
暗い空
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
まず言う「汝生まれし日より
以来
(
このかた
)
朝
(
あした
)
に向いて命を下せし事ありや、また
黎明
(
よあけ
)
にその所を知らしめこれをして地の
縁
(
ふち
)
を
取
(
とら
)
えて悪き者を地の上より
振落
(
ふりおと
)
さしめたりしや」
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
▼ もっと見る
筑摩川春ゆく水はすみにけり消て
幾日
(
いくか
)
の峯の白雪とは
順徳院
(
じゆんとくゐん
)
の
御製
(
ぎよせい
)
とか
大
(
おほい
)
なる石の上にて女
衣
(
きぬ
)
を
濯
(
あら
)
ふ波に捲き
取
(
とら
)
れずやと
氣遣
(
きづかは
)
る向の岸の
方
(
かた
)
に此川へ流れ入る流に
水車
(
みづぐるま
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
垣
(
かき
)
ごしにさし
出
(
いだ
)
す
我
(
わ
)
が
團扇
(
うちわ
)
、
取
(
とら
)
んと
見
(
み
)
あぐれば
恥
(
はづ
)
かしゝ
美少年
(
びせうねん
)
、
引
(
ひ
)
かんとする
團扇
(
うちわ
)
の
先
(
さき
)
一寸
(
ちよつ
)
と
押
(
おさ
)
へて、
思
(
おも
)
ひにもゆるは
螢
(
ほたる
)
ばかりと
思
(
おぼ
)
し
召
(
め
)
すかと
怪
(
あや
)
しの
一言
(
ひとこと
)
、
暫時
(
しばし
)
は
糸子
(
いとこ
)
われか
人
(
ひと
)
か
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
松が
取
(
とら
)
れたきょうとなっては、もはや来るべき友達も来尽してしまった肩脱けから、やがて版元に重ねての催促を受けぬうち、一気呵成に脱稿してしまおうと、七草
粥
(
がゆ
)
を祝うとそのまゝ
曲亭馬琴
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
呆気
(
あつけ
)
に
取
(
とら
)
れて
見
(
み
)
る/\
内
(
うち
)
に、
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
から
縮
(
ちゞ
)
みながら、ぶくぶくと
太
(
ふと
)
つて
行
(
ゆ
)
くのは
生血
(
いきち
)
をしたゝかに
吸込
(
すひこ
)
む
所為
(
せゐ
)
で、
濁
(
にご
)
つた
黒
(
くろ
)
い
滑
(
なめ
)
らかな
肌
(
はだ
)
に
茶褐色
(
ちやかツしよく
)
の
縞
(
しま
)
をもつた、
痣胡瓜
(
いぼきうり
)
のやうな
血
(
ち
)
を
取
(
と
)
る
動物
(
どうぶつ
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
やがて
取
(
とら
)
せた
草
(
くさ
)
の
實
(
み
)
。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
其方義夫傳吉の
留守中
(
るすちう
)
昌次郎と
奸通
(
かんつう
)
致し
剩
(
あまつ
)
さへ傳吉
歸國
(
きこく
)
の
節
(
せつ
)
密夫
(
みつぷ
)
昌次郎に大金を
欺
(
かたり
)
取
(
とら
)
せ
旁々
(
かた/″\
)
以て
不埓
(
ふらち
)
に付
三宅島
(
みやけじま
)
へ
遠島
(
ゑんたう
)
申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さうして
依旧
(
やつぱり
)
鴫沢
(
しぎさわ
)
の跡は貫一さんに
取
(
とら
)
して下さいよ、それでなくては私の気が済まないから。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
取
(
とら
)
ず
聢
(
しか
)
と
返答
(
へんたふ
)
致すべしとさも
横柄
(
わうへい
)
に
述
(
のべ
)
けるに兩人再び驚きしが大膳は聲を
勵
(
はげま
)
し汝天下の
御落胤
(
ごらくいん
)
などとあられもなき
僞
(
いつは
)
りを述べ我々を
欺
(
あざ
)
むき此場を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“取”の解説
取(しゅ)とは、サンスクリット語およびパーリ語のウパーダーナ(pi: upādāna)に由来する言葉であり、「ある活動を活性化させ維持させる源や手段となる、燃料、物質的原因、気質」という意味である。
仏教では、アタッチメント、執着、掌握といった意味を指す重要概念である。これは渇愛(tṛṣṇā、トリシュナー)の結果として生じるものであり、煩悩の一種とされ、最終的には苦に繋がる。
(出典:Wikipedia)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“取”を含む語句
取付
取着
奪取
取附
取除
取出
引取
請取
取換
取合
取扱
受取
取交
手間取
主取
気取
捗取
取締
取捨
取返
...