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ふりがな文庫
“
仏蘭西
(
フランス
)” の例文
旧字:
佛蘭西
最近のフランス映画でも「
沐浴
(
ゆあみ
)
」の如きは、陸軍将校の私生活を極度にだらしなく描いて、
仏蘭西
(
フランス
)
軍隊はさんざんのやうに見えるが
日本映画の水準について
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
……父さまは良い方だったわ、あたしが母さまに似ているので、彼女のようだという意味から
仏蘭西
(
フランス
)
語で、『
彼女
(
エル
)
』と呼んだんだわ。
海浜荘の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
彼は
仏蘭西
(
フランス
)
へ渡るとき、彰子のその優雅な指を飾るために、極めて立派な芸術的な指環を買って帰ることを彼女に約束したのだった。
指と指環
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
幕軍の中心は、
仏蘭西
(
フランス
)
伝習隊で、訓練もよく銃器も精鋭であった。それに、会津、桑名、松山、高松、浜田等の藩兵が加わっていた。
鳥羽伏見の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そして
仏蘭西
(
フランス
)
から輸入されたと思われる精巧な
頸飾
(
くびかざ
)
りを、美しい
金象眼
(
きんぞうがん
)
のしてある青銅の箱から取出して、クララの頸に巻こうとした。
クララの出家
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
それは私に、戦線のにおいをさえ嗅がせた。
伊太利
(
イタリー
)
と
仏蘭西
(
フランス
)
の二つの国家によって、そこの空気は二倍の比重を持っていたからだ。
踊る地平線:10 長靴の春
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
あらまあ
(
オウ・マイ
)
と鼻の穴から発声する
亜米利加
(
アメリカ
)
女が、
肌着
(
はだぎ
)
を
洗濯
(
せんたく
)
したことのない
猶太
(
ユダヤ
)
人が、しかし、
仏蘭西
(
フランス
)
人だけは長い航海を
軽蔑
(
けいべつ
)
して
ヤトラカン・サミ博士の椅子
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
「
仏蘭西
(
フランス
)
は存外困ってはいないよ、唯元来仏蘭西人と云うやつは税を出したがらない国民だから、内閣はいつも倒れるがね。……」
歯車
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
語は動詞が九十幾つにも変化するということだが、そんなもの梵語の方では朝めし前の茶漬けにもならないという話なのである。
勉強記
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
英吉利
(
イギリス
)
船にて海峡を渡り午後一時半頃
仏蘭西
(
フランス
)
のカレー駅より乗車、五時頃
巴里
(
パリ
)
著。上野に迎へられ直ちにマゼスチツク・ホテルに入る。
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
開戦の
劈頭
(
へきとう
)
から首都
巴里
(
パリー
)
を
脅
(
おびや
)
かされやうとした
仏蘭西
(
フランス
)
人の脳裏には英国民よりも
遥
(
はるか
)
に深く
此
(
この
)
軍国主義の影響が刻み付けられたに違ない。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「来月の半ばに下田を出る
仏蘭西
(
フランス
)
の船があるから、それに便乗することに頼んでおいた、それでこの通り頭もこしらえてしまっている」
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何の為に酔狂にも
驢馬
(
ろば
)
なんか連れて、南
仏蘭西
(
フランス
)
の山の中をうろつかねばならぬか? 何の為に、良家の息子が、よれよれの
襟飾
(
ネクタイ
)
をつけ
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
古い
仏蘭西
(
フランス
)
の歩兵よ、老いた墓守よ、僕に取つてお前は今から墓へ
入
(
はひ
)
つたも同じだ。もう再び会ふ日は無いであらう。(二月五日)
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
それはルッソオによって刺激された、
仏蘭西
(
フランス
)
革命の続きであって、資本主義文化の初頭に於ける自由主義の目ざましい
凱歌
(
がいか
)
だった。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
どうかすると三年の
仏蘭西
(
フランス
)
の旅の間知らない人の中で
殆
(
ほとん
)
ど休みなしに歩き続けて来たようなその疲労までも引出しそうに成って行った。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「日本ラインといふ名称は感心しないね。毛唐がライン河を
仏蘭西
(
フランス
)
の木曾川とも蘇川峡とも呼ばないかぎりはね。お恥かしいぢやないか」
白帝城
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
日本に於ける一種の美術、あるいは美術を応用した工芸などが、東洋の美術といって
独逸
(
ドイツ
)
にも行き、
仏蘭西
(
フランス
)
にも行き、
亜米利加
(
アメリカ
)
にも行く。
女子教育の目的
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
洋行中
仏蘭西
(
フランス
)
のフレデリック・ミストラル、
白耳義
(
ベルギー
)
のジョルヂ・エックー等の著作をよんで郷土芸術の意義ある事を教えられていたので
正宗谷崎両氏の批評に答う
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
普通書かれたのは英語が主であったが、
独逸
(
ドイツ
)
語と
仏蘭西
(
フランス
)
語も自由であり、読むだけは
伊太利
(
イタリア
)
語も
露西亜
(
ロシア
)
語もかなり楽だったようにみえた。
先生を囲る話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
近代
仏蘭西
(
フランス
)
の音楽にたいする理解と感受性にかけては、この日本にあの内気そうな無口な青年に及ぶものはひとりもないのです。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
東側の鉱区を持って三千人余りの子供達に養われている若い
律勲
(
リュウシュイン
)
は書斎で
仏蘭西
(
フランス
)
製の精巧な受信機でラジオの音波を探っていた。
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
意外な事を
洩
(
も
)
らしたのは、———
巴里
(
パリ
)
時代に百貨店の売り児をしていた或る
仏蘭西
(
フランス
)
の婦人と云い交したことがあったと云うこと。
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
それはルパンの先輩に当る
仏蘭西
(
フランス
)
の大盗賊、ジゴマと共に世界にその名をうたわれた、かのファントマの考案した大からくりだ。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私の縁談の時のもので、こちらからは何とお打ちになったのか知りませんが、それには
仏蘭西
(
フランス
)
語で、ただ「承諾」の一語があるのでした。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
鰹節
(
かつをぶし
)
大
(
だい
)
の立派な伽羅の木を見せられた事があつたが、
仏蘭西
(
フランス
)
語では、ボア・ド・エーグルと云ふのだと、部長のモーラン氏に教へられた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
...
仏蘭西
(
フランス
)
史における最も光彩ある場面ならんか」名刺の表には型の如く「公爵サレーダイン、
蘆の家
(
リードハウス
)
、
蘆の島
(
リードアイランド
)
、ノーフォーク州」
サレーダイン公爵の罪業
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
私が若し
仏蘭西
(
フランス
)
へ行ったと致しましたなら、
拉丁
(
ラテン
)
民族の優雅な、理智と感情との調和に必ず心の躍る歓びを感じますでしょう。
C先生への手紙
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ヘルシンゲールに別荘があるが、ここ一年ばかり伯爵の赴いた形跡はない。グンドルフ氏は、
仏蘭西
(
フランス
)
に帰化して、目下、
巴里
(
パリー
)
に住んでいる。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
スペインの動乱を逃れて、英国、
仏蘭西
(
フランス
)
あたりに楽旅を続けているカサルスは、最近HMVのために、組物を三つ吹き込んだ。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
当時は
仏蘭西
(
フランス
)
の第三世ナポレヲンが欧洲第一の政治家と
持囃
(
もてはや
)
されてエライ勢力であったが、隣国の
普魯士
(
プロス
)
も日の出の新進国で油断はならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
旧教徒の首領ギーズ公アンリー(聖バーセルミュウ祭の当日新教徒を虐殺した人物)から献上したもの等が眼に止った。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
それは
恰
(
あた
)
かもかの
仏蘭西
(
フランス
)
の植木家の手になるピラミツド形、車輪形或は花環形の奇異なる草木を
徒
(
いたず
)
らに連想せしむるのみで
婦人解放の悲劇
(新字旧仮名)
/
エマ・ゴールドマン
(著)
この時代の硯友社の作風や態度を
仏蘭西
(
フランス
)
や
露西亜
(
ロシア
)
の近代作家に対するような心持で批評するのは時代を無視する色盲である。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
ある秋
仏蘭西
(
フランス
)
から来た年若い
洋琴家
(
ピアニスト
)
がその国の伝統的な技巧で豊富な数の楽曲を冬にかけて演奏して行ったことがあった。
器楽的幻覚
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
近代
仏蘭西
(
フランス
)
に於ける社会学の一権威デユルケムの大著『社会的分業論』は是等の諸問題に対して先づ首肯せらるべき解決を与へてゐるが、併し
社会的分業論
(新字旧仮名)
/
石川三四郎
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
のユール・ベルヌの諸作など夫れであり、日本の押川春浪の諸作も、程度こそ幼稚ではあるが、
矢張
(
やは
)
り夫れである。
今昔茶話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
純一は机の上にある
仏蘭西
(
フランス
)
の雑誌を取り上げた。中学にいるときの外国語は英語であったが、聖公会の宣教師の所へ毎晩通って、仏語を学んだ。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
仏蘭西なども
到底
(
とうてい
)
共和政治で持切つて行く事は出来まい。
仏蘭西
(
フランス
)
の下等社会も今の政府に対して余り信用を置いて居ない。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
西園寺侯からは
仏蘭西
(
フランス
)
の劇場の話があった位のことで、わたしたちは別に書記役を申付けられるような事もなくて済んだ。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
このあいびきは先年
仏蘭西
(
フランス
)
で死去した、露国では有名な小説家、ツルゲーネフという人の
端物
(
はもの
)
の作です。今度徳富先生の御依頼で訳してみました。
あいびき
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
マラソン競走の優勝者、
仏蘭西
(
フランス
)
領アルジェリイ生れのエルアフイは少しばかり
跛足
(
びつこ
)
を引きながら地下室の浴場に入つた。
亜剌比亜人エルアフイ
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
彼等は、
仏蘭西
(
フランス
)
に行き、
伊太利
(
イタリー
)
に行くを常とした。しかし、そこはまた、彼等にとって、永住の地でなかったのである。
彼等流浪す
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
の税関吏アンリ、ルーソーの足つきの真似が出来るか灰色の純情を押しとほした歩行の匂ひでも嗅いで見ようとする悪人が一人でも居るか。
小熊秀雄全集-02:詩集(1)初期詩篇
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
今いった手型の写真が明日あらゆる新聞に
載
(
で
)
ます。そうするとこの手は、
仏蘭西
(
フランス
)
中は無論のこと、二日後には
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
全体に知れわたりますからね。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
まずざっと二十冊ちかい
之等
(
これら
)
の参考書を九日までに一とおり読んでみるつもりだ。それから、英語と
仏蘭西
(
フランス
)
語の単語も、少し詰め込んで置きたい。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「
仏蘭西
(
フランス
)
のパリイの何とかって貴族の邸の
応接室
(
おうせつま
)
で、ヴァイオリンですか、楽器をのせる台になっているんですって。」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仏蘭西
(
フランス
)
はどんな国だか分らない
中
(
うち
)
に洋行をなさいまして、
然
(
そ
)
うしてまた何うも船の機械も只今ほど
宜
(
よ
)
く分っても居りませんでしたのに、危険を
凌
(
しの
)
ぎ
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あとから
独逸
(
ドイツ
)
生まれのブリキの兵隊が木造りの自動車で駈け出す。
仏蘭西
(
フランス
)
生まれの道化人形は英国生まれのねむり人形と一緒にそのあとから走り出す。
キューピー
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかし何でも大変古い赤煉瓦を使った洋館であることと、設計者が
仏蘭西
(
フランス
)
人らしいということは噂になっています。
赤耀館事件の真相
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“仏蘭西”の意味
《固有名詞》
仏蘭西(ふらんす)
フランスの日本語における漢字表記。
(出典:Wiktionary)
仏
常用漢字
小5
部首:⼈
4画
蘭
漢検準1級
部首:⾋
19画
西
常用漢字
小2
部首:⾑
6画
“仏蘭西”で始まる語句
仏蘭西人
仏蘭西豆
仏蘭西語
仏蘭西製
仏蘭西窓
仏蘭西辺
仏蘭西風
仏蘭西船
仏蘭西座
仏蘭西式