-
トップ
>
-
三階
>
-
さんがい
それ
故に
二階或は
三階に
居合せた
人が、
階下を
通ることの
危險を
侵してまで
屋外に
逃げ
出さうとする
不見識な
行動は
排斥すべきである。
やあ
汚え
溝だ。
恐しい
石灰だ。
酷い
道だ。
三階があるぜ、
浴衣ばかしの
土用干か、
夜具の
裏が
眞赤な、
何だ
棧橋が
突立つてら。
それから
三階へ
上ると、
今度は
時代順に
竝べて、だん/\
變つて
來てゐるところを
現してゐます。
宗助は
日のまだ
高くならない七
時頃に、
昇降器で
煉瓦造の
三階へ
案内されて、
其所の
應接間に、もう七八
人も
自分と
同じ
樣に、
同じ
人を
待つてゐる
光景を
見て
驚ろいた
事もあつた。
梢は
三階の
高樓の
屋根を
抽き、
枝は
川の
半ばへ
差蔽うた
槻の
下に、
片手に
番傘を、トンと
肩に
持たせながら、
片手釣で
輕く
岩魚を
釣つて
居る
浴客の
姿が
見える。
もし
階數が
七つ
八つ、
高さが
百尺程度のものならば、
二階三階或は
四階建に
傷みが
最も
著しいようである。
第一この
家は、むかし
蕎麥屋で、
夏は
三階のもの
干でビールを
飮ませた
時分から
引續いた
馴染なのである。——
座敷も、
趣は
變つたが、そのまゝ
以前の
俤が
偲ばれる。……
名ぶつの
額がある
筈だ。
唯見ると、
渡過ぐる
一方の
岸は、
目の
下に
深い
溪河——
即ち
摺上川——の
崖に
臨んで、づらりと
並んだ
温泉の
宿の
幾軒々々、
盡く
皆其の
裏ばかりが……
三階どころでない、
五階七階に、
座敷を
重ね