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降
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おろ
ふりがな文庫
“
降
(
おろ
)” の例文
「オッと来たり、その棺桶は門口へ
降
(
おろ
)
いとけ。上から花輪をば、のせかけとけあ、
後
(
おく
)
れた奴の目印になろう。盗む者はあるめえ」
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そう
言
(
い
)
いながら、
私
(
わたくし
)
は
成
(
な
)
るべく
先方
(
むこう
)
を
驚
(
おどろ
)
かさないように、
徐
(
しず
)
かに
徐
(
しず
)
かに
腰
(
こし
)
を
降
(
おろ
)
して、この
可愛
(
かわい
)
い
少女
(
しょうじょ
)
とさし
向
(
むか
)
いになりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
すると、
唐突
(
だしぬけ
)
に夕立がざつと
降
(
おろ
)
して来た。八郎右衛門は羽織の事も光琳の事もすつかり忘れて、慌てて逃げ出して来た。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
多分はずっと大昔から、食器を叩くことは食物を与えんとする信号であって、転じてはこの類の小さな神を招き
降
(
おろ
)
す方式となっていたものであろう。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
門の戸は重い音を立てゝ
開
(
あ
)
けられた。瑞木を車夫が下へ
降
(
おろ
)
すのと一緒に鏡子は
転
(
ころ
)
ぶやうにして門をくゞつた。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
訶和郎
(
かわろ
)
は馬から鹿の毛皮で造られた
馬氈
(
ばせん
)
を
降
(
おろ
)
して、その妻の背にかけた。月は昇った。訶和郎は奴国の追い手を警戒するために、剣を抜いたまま眠らなかった。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
と
私
(
わたくし
)
とは、
實
(
じつ
)
に
双肩
(
さうけん
)
の
重荷
(
おもに
)
を
降
(
おろ
)
した
樣
(
やう
)
な
心地
(
こゝち
)
がしたのである。
實
(
じつ
)
に、
憘
(
うれ
)
しい、
憘
(
うれ
)
しい、
憘
(
うれ
)
しい。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
自分
(
じぶん
)
で
籠
(
かご
)
に
乘
(
の
)
つて、
綱
(
つな
)
で
高
(
たか
)
い
屋
(
や
)
の
棟
(
むね
)
にひきあげさせて、
燕
(
つばめ
)
が
卵
(
たまご
)
を
産
(
う
)
むところをさぐるうちに、ふと
平
(
ひら
)
たい
物
(
もの
)
をつかみあてたので、
嬉
(
うれ
)
しがつて
籠
(
かご
)
を
降
(
おろ
)
す
合圖
(
あひず
)
をしたところが
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
でこの逆上を
癒
(
い
)
やすには血液を従前のごとく体内の各部へ平均に分配しなければならん。そうするには逆かさに上った奴を下へ
降
(
おろ
)
さなくてはならん。その方にはいろいろある。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうして、
降
(
おろ
)
された。私のトランクは、とり下されて、馬車は、直ぐ動いていつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
窓際
(
まどぎは
)
の
紫檀
(
しだん
)
の
卓
(
たく
)
を
挾
(
はさ
)
んで
腰
(
こし
)
を
降
(
おろ
)
し、お
互
(
たがひ
)
に
疲
(
つか
)
れ
顏
(
がほ
)
でぼんやり
煙草
(
たばこ
)
をふかしてゐると、
女
(
をんな
)
が
型通
(
かたどほ
)
り
瓜子
(
クワスワ
)
と
茶
(
ツア
)
を
運
(
はこ
)
んでくる。
一人
(
ひとり
)
は
丸顏
(
まるがほ
)
、
一人
(
ひとり
)
は
瓜實顏
(
うりさねがほ
)
、
其
(
それ
)
に
口紅
(
くちべに
)
赤
(
あか
)
く、
耳環
(
みゝわ
)
の
翡翠
(
ひすゐ
)
が
青
(
あを
)
い。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
又「それは
訳
(
わきゃ
)
アねえ、僕が鍋焼饂飩を売ってる場所は、毎晩
高橋
(
たかばし
)
際
(
ぎわ
)
へ荷を
降
(
おろ
)
して、鍋焼饂飩と
怒鳴
(
どな
)
って居るから、君が饂飩を喰う客の
積
(
つも
)
りで、そっと話をすれば知れる
気遣
(
きづかい
)
はあるめえ」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
金五郎は、玄関正面にかかっている柱時計を
降
(
おろ
)
した。新品である。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
品子さんを天井裏から助け
降
(
おろ
)
したあとへ、身代りとして転がして置いたのじゃよ。だから、この血は人間の血じゃない。猫の血じゃ。猫めダンビラで以てスッポリと首を斬られていることじゃろうて。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
『
凧
(
たこ
)
も
見物
(
けんぶつ
)
で
草臥
(
くたび
)
れました。もうそろ/\
降
(
おろ
)
して
下
(
くだ
)
さい。』
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「いや、近くならばどこでもいい。
降
(
おろ
)
して呉れ」
柿色の紙風船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「紅茶で思い出したがアノS・O・Sの伊那一郎は船長が
降
(
おろ
)
したんですか」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
馭者は私をウ※トクロスと云ふ處に
降
(
おろ
)
した、彼は私が拂つた賃金ではこれ以上乘せてくれなかつたのだ。そして私はこの他にたつた一
志
(
シリング
)
も持つてゐなかつた。馬車はもう一
哩
(
マイル
)
も遠ざかつてゐる。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
そうして、
僅
(
わず
)
かに開けられた正方形の石の入口には、太い
欅
(
けやき
)
の
格子
(
こうし
)
が
降
(
おろ
)
され、その前には、背中と胸とに無数の細い
蜥蜴
(
とかげ
)
の絵でもって、大きな一つの蜥蜴を
刺青
(
ほりもの
)
した一人の奴隷がつけられていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
月世界に取りのこされた火星人を
降
(
おろ
)
した。
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“降(不降)”の解説
不降(ふこう)は、夏朝の第11代帝。帝孔甲の父。弟は帝扃。『竹書紀年』によると、19年間在位した。即位後、6年目に九苑を討ったという。
第11代
(出典:Wikipedia)
降
常用漢字
小6
部首:⾩
10画
“降”を含む語句
降誕祭
昇降機
昇降口
天降
大降
降雪
降下
降雨
土砂降
昇降
降伏
下降
降灰
降参
降出
降積
降人
吹降
降魔
雨降
...