部下ぶか)” の例文
かの狡猾こうかつ悪智恵わるぢえのあるおとこは、部下ぶかをたくさんにもっていました。おとこは、どうかして、二人ふたりころして、あのひかるものをうばろうとおもいました。
幸福に暮らした二人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さむらいのくせにして、慾に目がくらんで味方みかたを売る裏切うらぎりもの、多くの部下ぶかの見せしめのため、陣馬じんばはらち首にしてあげる
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ですから部下ぶか兵士へいしたちも田村麻呂たむらまろしたいきって、そのためには火水ひみずの中にもとびむことをいといませんでした。
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
が、かれまちもの部下ぶかのやうにあつかふにもかゝはらず、院長ゐんちやうアンドレイ、エヒミチばかりは、教育けういくがあり、高尚かうしやうこゝろつてゐると、うやまあいしてゐた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
もと高雄艦長たかをかんちやういま軍艦ぐんかん」の艦長かんちやう、松島海軍大佐閣下かいぐんたいさかくか部下ぶか信號兵しんがうへいだよ。』と、水兵すいへいひざすゝませ
そうして宋太郎そうたろうは、のちに西南せいなんえき西郷隆盛さいごうたかもり部下ぶかとなり、城山しろやまんだのですが、朝吹あさぶき慶応義塾けいおうぎじゅくをさかんにするうえで、なくてはならぬひとになりました。
 大博士に疑問ぎもんをいだく。噴火がかりしょくをはがれ、その火山ばい土壌どじょうたがやす。部下ぶかみなしたがう。
ついでにちょっとくわえてきますが、そのころみこと直属ちょくぞく部下ぶかもうしますのは、いつもこれくらい小人数こにんずうでしかなかったそうで、いざ戦闘たたかいとなれば、いずれの土地とちられましても、附近あたり武人もののふどもが
井口警部いぐちけいぶは、するど部下ぶか命令めいれいした。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
けれど、どうしたのか、オウ! といってものを引っかつぐ部下ぶかもなく、かんじんな櫓番やぐらばんのいるところさえ、無人むじんのようにシーンとしている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、かれまちものをかく部下ぶかのようにあつかうにもかかわらず、院長いんちょうアンドレイ、エヒミチばかりは、教育きょういくがあり、かつ高尚こうしょうこころをもっていると、うやまいかつあいしていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
久濶ひさしや、兵曹へいそう足下おまへ本國ほんごく名高なだか櫻木海軍大佐閣下さくらぎかいぐんたいさかくか部下ぶか武村兵曹たけむらへいそうではないか。』とひかけた。
そのときたちまち、右手みぎてたかく、御秘蔵ごひぞう御神剣ごしんけんかざし、うるし黒髪くろかみかぜなびかせながら、部下ぶか軍兵つわものどもよりも十さきんじて、草原くさはら内部なかからってでられたみことたけ御姿おんすがた、あのときばかりは
『おゝ、乃公おれ如何いかにも櫻木大佐閣下さくらぎたいさかくか部下ぶかなる武村新八郎たけむらしんぱちらうだ。』とひながら、ひたひたゝいて
木戸きど番小屋ばんごやの前に、七人の部下ぶかやりをつかんだまま悶々もんもんとのた打っている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)