“御秘蔵”の読み方と例文
旧字:御祕藏
読み方割合
ごひぞう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのときたちまち、右手みぎてたかく、御秘蔵ごひぞう御神剣ごしんけんかざし、うるし黒髪くろかみかぜなびかせながら、部下ぶか軍兵つわものどもよりも十さきんじて、草原くさはら内部なかからってでられたみことたけ御姿おんすがた、あのときばかりは
「それじゃよう御座ござんす。八っちゃんあとで婆やがお母さんに皆んないいつけてあげますからね、もう泣くんじゃありませんよ、いい子ね。八っちゃんは婆やの御秘蔵ごひぞうっ子。兄さんと遊ばずに婆やのそばにいらっしゃい。いやな兄さんだこと」
碁石を呑んだ八っちゃん (新字新仮名) / 有島武郎(著)