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速
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すみ
ふりがな文庫
“
速
(
すみ
)” の例文
この教え方は、道も長いし、
迂遠
(
うえん
)
なようであるが、落ちつく処へ落ち附くとかえって歩みは
速
(
すみ
)
やかで、どんどんと
捗取
(
はかど
)
るのであります。
幕末維新懐古談:78 谷中時代の弟子のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
新しく計画した生活上のプロットが既に
目睫
(
もくしょう
)
に迫っている折からだったので、この行程は最も
速
(
すみ
)
やかに処置して来なければならなかった。
ゼーロン
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
それから一週間ばかり経って後のある日、開墾の方が予定よりもずっと
速
(
すみ
)
やかに進んだことのお祝いを兼ねて、慰労の催しをすることがありました。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ことに小幡城は、小牧から出て来たときも、ひき揚げにも、ここが家康の完全なる前線基地となって、その進退を、頗る
速
(
すみ
)
やかにさせたのであった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小
(
ちい
)
さな、
美
(
うつく
)
しい
翼
(
つばさ
)
を
持
(
も
)
った
天使
(
てんし
)
は、たそがれ
方
(
がた
)
の
空
(
そら
)
を
矢
(
や
)
のように、
速
(
すみ
)
やかに
飛
(
と
)
んで、ふたたびなつかしい、わが
家
(
や
)
の
見
(
み
)
える
野原
(
のはら
)
の
方
(
ほう
)
へと
飛
(
と
)
んできました。
町の天使
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
拾いし者は
速
(
すみ
)
やかに返すべし——
町役場
(
ちょうやくば
)
に持参するとも、直ちにイモーヴィルのフォルチュネ、ウールフレークに渡すとも勝手なり。ご
褒美
(
ほうび
)
として二十フランの事。
糸くず
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
東のは懲りて復これを忘るゝものを云ひ、西のは人須らく智を運し功を
速
(
すみ
)
やかにすべきを云へり。
東西伊呂波短歌評釈
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
この切手を試みに人に送ると、反響のように
速
(
すみ
)
やかに、反響のように弱められて返って来る。
丸善と三越
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
烏
(
からす
)
と
爭
(
あらそ
)
ふとも
遁
(
のが
)
るゝことは
叶
(
かな
)
はず
速
(
すみ
)
やかに白状せよと
諭
(
さと
)
されければ大膽無類の長庵も
最早
(
もはや
)
叶
(
かな
)
はじとや思ひけん見る中に
髮髯
(
かみひげ
)
逆立
(
さかだち
)
兩眼
(
りやうがん
)
に
血
(
ち
)
を
注
(
そゝ
)
ぎ
惡鬼羅刹
(
あくきらせつ
)
の如き
面
(
おもて
)
を
振上
(
ふりあ
)
げ一同の者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
孟子
(
もうし
)
の
母
(
はゝ
)
やおどろかん
上達
(
じようたつ
)
の
速
(
すみ
)
やかさ、うまいと
褒
(
ほ
)
められて
今宵
(
こよひ
)
も一
廻
(
まわ
)
りと
生意氣
(
なまいき
)
は七つ八つよりつのりて、やがては
肩
(
かた
)
に
置手
(
おきて
)
ぬぐひ、
鼻歌
(
はなうた
)
のそゝり
節
(
ぶし
)
、十五の
少年
(
せうねん
)
がませかた
恐
(
おそ
)
ろし
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
幽明
(
ゆうめい
)
、
物心
(
ぶっしん
)
、
死生
(
しせい
)
、
神人
(
しんじん
)
の間を
隔
(
へだ
)
つる神秘の
一幕
(
いちまく
)
は、容易に
掲
(
かか
)
げぬ所に生活の
面白味
(
おもしろみ
)
も自由もあって、
濫
(
みだ
)
りに之を掲ぐるの
報
(
むくい
)
は
速
(
すみ
)
やかなる死或は盲目である場合があるのではあるまいか。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
マタイ伝には「女たち懼れと大なる歓喜とをもて、
速
(
すみ
)
やかに墓を去り、弟子たちに知らせんとて走りゆく」(二八の八)とあるが、これもむしろ後日の回想を交じえた記事ではあるまいか)
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
この上はただ
速
(
すみ
)
やかに戦地に帰らんと、ひたすら医の
許容
(
ゆるし
)
を待てるなりき。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
一
(
いつ
)
は以て
内
(
うち
)
政府
(
せいふ
)
を改良するの好手段たり、一挙両得の策なり、いよいよ
速
(
すみ
)
やかにこの挙あらん事を
渇望
(
かつぼう
)
し、かつ種々心胆を
砕
(
くだ
)
くといえども、同じく金額の乏しきを以て、その計画成るといえども
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
速
(
すみ
)
やかに、軽ろやかに、何気なく、そこここに新しい巣が営まれた。
火の唇
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
「あはははは。さすがは秀吉、わずかな
間
(
ま
)
に、これだけの大兵を、手足のごとく、
速
(
すみ
)
やかにうごかして来たのは
手際
(
てぎわ
)
といえる。敵ながら、
賞
(
ほ
)
めておこう」
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
河水
(
かわみず
)
は、あるときは、ゆるやかに、あるときは
駆
(
か
)
け
足
(
あし
)
でもするように、
速
(
すみ
)
やかに
走
(
はし
)
りました。
河水の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
孟子
(
もうし
)
の母やおどろかん上達の
速
(
すみ
)
やかさ、うまいと
褒
(
ほ
)
められて
今宵
(
こよひ
)
も一廻りと生意気は七つ八つよりつのりて、やがては肩に置手ぬぐひ、鼻歌のそそり節、十五の少年がませかた恐ろし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
このときたちまち、その
遠
(
とお
)
い、
寂寥
(
せきりょう
)
の
地平線
(
ちへいせん
)
にあたって、五つの
赤
(
あか
)
いそりが、
同
(
おな
)
じほどにたがいに
隔
(
へだ
)
てをおいて
行儀
(
ぎょうぎ
)
ただしく、しかも
速
(
すみ
)
やかに、
真
(
ま
)
一
文字
(
もんじ
)
にかなたを
走
(
はし
)
っていく
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
ました。
黒い人と赤いそり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「続いて、そちへ作事を申しつけておく。
速
(
すみ
)
やかにせよ」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ゆるやかな
時分
(
じぶん
)
には、バナナの
皮
(
かわ
)
も、つえも、ゆるやかに
流
(
なが
)
れて、たがいの
身
(
み
)
の
上話
(
うえばなし
)
でもするようについたり、
離
(
はな
)
れたりしていきましたが、
速
(
すみ
)
やかに
流
(
なが
)
れるときは、やはり、バナナの
皮
(
かわ
)
も、つえも
河水の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
速
(
すみ
)
やかにせい」
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
速
常用漢字
小3
部首:⾡
10画
“速”を含む語句
早速
速力
全速力
迅速
速度
速歩
敏速
加速度
急速
神速
浪速
遲速
素速
遅速
風速
速吸
速贄
速了
速疾
速水御舟
...