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裝
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よそほひ
ふりがな文庫
“
裝
(
よそほひ
)” の例文
新字:
装
ガラツ八が飛込んで來たのは、もう日射しの秋らしくなつて、縁側の朝顏も朝々の美しい
裝
(
よそほひ
)
が衰へかけた時分の事でした。
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雪
(
ゆき
)
で
束
(
つか
)
ねたやうですが、いづれも
演習行軍
(
えんしふかうぐん
)
の
裝
(
よそほひ
)
して、
眞先
(
まつさき
)
なのは
刀
(
たう
)
を
取
(
と
)
つて、ぴたりと
胸
(
むね
)
にあてて
居
(
ゐ
)
る。それが
長靴
(
ながぐつ
)
を
高
(
たか
)
く
踏
(
ふ
)
んでづかりと
入
(
はひ
)
る。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
檳榔毛
(
びらうげ
)
の車にも火をかけよう。又その中にはあでやかな女を一人、上﨟の
裝
(
よそほひ
)
をさせて乘せて遣はさう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こゝには
嚴
(
おごそ
)
かなる
裝
(
よそほひ
)
したる
門者
(
かどもり
)
立てり。兩邊に
燈
(
ともしび
)
を點じたる石階を登れば、前房あり。
僮僕
(
しもべ
)
あまた走り迎へて、我帽と杖とを受取り、我が爲めに正面なる扉を排開したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
あゝ、あの
柳
(
やなぎ
)
に、
美
(
うつくし
)
い
虹
(
にじ
)
が
渡
(
わた
)
る、と
見
(
み
)
ると、
薄靄
(
うすもや
)
に、
中
(
なか
)
が
分
(
わか
)
れて、
三
(
みつ
)
つに
切
(
き
)
れて、
友染
(
いうぜん
)
に、
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
絞
(
しぼり
)
の
菖蒲
(
あやめ
)
を
被
(
か
)
けた、
派手
(
はで
)
に
涼
(
すゞ
)
しい
裝
(
よそほひ
)
の
婦
(
をんな
)
が三
人
(
にん
)
。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
その女子の意志の自由に
委
(
ゆだ
)
ぬといへど、そは只だ掟の上の事のみにて、まことは幼きより尼の
裝
(
よそほひ
)
したる
土偶
(
にんぎやう
)
を
翫
(
もてあそ
)
ばしめ、又寺に在る永き歳月の間世の中の罪深きを説きては
威
(
おど
)
しすかし
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
先
(
ま
)
づ、
色
(
いろ
)
の
白
(
しろ
)
い
婦
(
をんな
)
と
云
(
い
)
はう、が、
雪
(
ゆき
)
なす
白
(
しろ
)
さ、
冷
(
つめた
)
さではない。
薄櫻
(
うすざくら
)
の
影
(
かげ
)
がさす、
朧
(
おぼろ
)
に
香
(
にほ
)
ふ
裝
(
よそほひ
)
である。……こんなのこそ、
膚
(
はだへ
)
と
云
(
い
)
ふより、
不躾
(
ぶしつけ
)
ながら
肉
(
にく
)
と
言
(
い
)
はう。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
灼熱
(
しやくねつ
)
の
天
(
てん
)
、
塵
(
ちり
)
紅
(
あか
)
し、
巷
(
ちまた
)
に
印度
(
インド
)
更紗
(
サラサ
)
の
影
(
かげ
)
を
敷
(
し
)
く。
赫耀
(
かくえう
)
たる
草
(
くさ
)
や
木
(
き
)
や、
孔雀
(
くじやく
)
の
尾
(
を
)
を
宇宙
(
うちう
)
に
翳
(
かざ
)
し、
羅
(
うすもの
)
に
尚
(
な
)
ほ
玉蟲
(
たまむし
)
の
光
(
ひかり
)
を
鏤
(
ちりば
)
むれば、
松葉牡丹
(
まつばぼたん
)
に
青蜥蜴
(
あをとかげ
)
の
潛
(
ひそ
)
むも、
刺繍
(
ぬひとり
)
の
帶
(
おび
)
にして、
驕
(
おご
)
れる
貴女
(
きぢよ
)
の
裝
(
よそほひ
)
を
見
(
み
)
る。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
館
(
やかた
)
の
奧
(
おく
)
なる
夫人
(
ふじん
)
の、
常
(
つね
)
さへ
白鼈甲
(
しろべつかふ
)
に
眞珠
(
しんじゆ
)
を
鏤
(
ちりば
)
めたる
毛留
(
ブローチ
)
して、
鶴
(
つる
)
の
膚
(
はだ
)
に、
孔雀
(
くじやく
)
の
裝
(
よそほひ
)
にのみ
馴
(
な
)
れたるが、この
玉
(
たま
)
の
春
(
はる
)
を、
分
(
わ
)
けて、と
思
(
おも
)
ふに、いかに、
端近
(
はしぢか
)
の
茶
(
ちや
)
の
室
(
ま
)
に
居迎
(
ゐむか
)
ふる
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
れば、
櫛卷
(
くしまき
)
の
薄化粧
(
うすげしやう
)
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
裝
部首:⾐
13画
“裝”を含む語句
扮裝
身裝
裝飾
服裝
旅裝
裝束
衣裝
裝置
武裝
裝填
表裝
旅裝束
着裝
變裝
行裝
裝甲
御裝束
盛裝
裝飾品
假裝
...