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血
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のり
ふりがな文庫
“
血
(
のり
)” の例文
随竜垣に手を掛けて
土庇
(
どびさし
)
の上へ飛上って、文治郎
鍔元
(
つばもと
)
へ垂れる
血
(
のり
)
を
振
(
ふる
)
いながら下をこう見ると、腕が良いのに
切物
(
きれもの
)
が良いから、すぱり
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
もう、一面に算を乱して、
溝泥
(
どぶどろ
)
を
擲附
(
たたきつ
)
けたような
血
(
のり
)
の中に、伸びたり、縮んだり、転がったり、何十人だか数が分りません。——
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なに
)
さまこれは負傷したのに相違ないが、それにしても
重傷
(
おもで
)
か
擦創
(
かすり
)
かと、
傷所
(
いたみしょ
)
へ手を
遣
(
や
)
ってみれば、右も左もべッとりとした
血
(
のり
)
。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
納
(
をさめ
)
ずやと
斯
(
かゝ
)
る
節
(
をり
)
にも老功なれば物に動ぜず
理非
(
りひ
)
明白
(
めいはく
)
演
(
のべ
)
て
諭
(
さと
)
せし父が
言葉
(
ことば
)
にお光はやう/\承知して
刄
(
やいば
)
の
血
(
のり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「お見事。……まず……これで
血
(
のり
)
を……」
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
と宗觀も音助も
恟
(
びっ
)
くり致しました。絶え/″\に成っていました新吉は
血
(
のり
)
に染った手を突き、耳を
欹
(
たっ
)
て聞いております。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
唄
(
うた
)
ひながら
悠々
(
いう/\
)
と
大宮村
(
おほみやむら
)
へと行ける
折
(
をり
)
から畔倉は少し
遣過
(
やりすご
)
しつゝ
窺
(
うかゞ
)
ひ
寄
(
よつ
)
て後より
大袈裟掛
(
おほげさがけ
)
に切付れば
流石
(
さすが
)
の金兵衞も
手練
(
てなみ
)
の一刀に
堪
(
たま
)
り得ずアツと一
聲
(
こゑ
)
叫
(
さけ
)
びし
儘
(
まゝ
)
二ツに成て
果
(
はて
)
たりけり重四郎は
呵々
(
から/\
)
と打笑ひ仕て
遣
(
やつ
)
たりと云ながら刀の
血
(
のり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
柄
(
え
)
にベッタリ黒いものが付いて有るのは
血
(
のり
)
じみサ、取上げて見ると丸に三の字の焼印が捺して有る、宜うがすか、旦那の
家
(
うち
)
の鎌、ひょっとして
他
(
ほか
)
の奴が
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と気丈な殿様なれば
袂
(
たもと
)
にて
疵口
(
きずぐち
)
を
確
(
しっ
)
かと押えてはいるものゝ、
血
(
のり
)
は
溢
(
あふ
)
れてぼたり/\と流れ出す。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大藏は
血
(
のり
)
だらけになりました手をお菊の
衣類
(
きもの
)
で拭きながら、
密
(
そっ
)
と庭伝いに来まして、三尺の
締
(
しまり
)
のある所を開けて、密っと廻って林藏という若党のいる部屋へまいりました。
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
甚「此の鎌で殺しゃアがった、
酷
(
ひど
)
い雨で段々
血
(
のり
)
は無くなったが、見ねえ、
血
(
ち
)
が滅多に
落
(
おち
)
ねえ物とみえて
染込
(
しみこ
)
んで居らア、
磨澄
(
とぎすま
)
した鎌で殺しゃアがった、是で
遣
(
や
)
りゃアがった」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ウーンと云う処へ、プツーリッと
復
(
ま
)
た一と
刀
(
かたな
)
あびせ、胸元へ
留
(
とゞ
)
めを差して、庄左衞門の着物で
血
(
のり
)
を
拭
(
ぬぐ
)
って鞘へ納め、小野庄左衞門の懐へ手を入れて見ましたが何もございません
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
血
(
のり
)
を
拭
(
ぬぐ
)
って
鞘
(
さや
)
に納め、額の疵へ頭陀の中より
膏薬
(
こうやく
)
を出して貼付け、
後鉢巻
(
うしろはちまき
)
をして
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
百姓はキャーと悲鳴を上げる間もなくドンと
足下
(
そっか
)
に掛けたから、百姓もモンドリを打ってドブンと落入りました様子を見て、懐から小菊を取出し、大刀の
血
(
のり
)
を拭って鐘ヶ淵へ投げ込み
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と布団を
引剥
(
ひっぱ
)
いで見ますと、今年二十五になります現在
己
(
おのれ
)
の実子早四郎が
俯伏
(
うつぷし
)
になり、
血
(
のり
)
に染って息が絶えているのを見ますと、五平は驚いたの
何
(
なん
)
のではございません、
真蒼
(
まっさお
)
になって
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
春見は人が来てはならんと、助右衞門の死骸を蔵へ運び、
葛籠
(
つゞら
)
の中へ入れ、
血
(
のり
)
の
漏
(
も
)
らんように
薦
(
こも
)
で巻き、すっぱり旅荷のように
拵
(
こしら
)
え、
木札
(
きふだ
)
を附け、
宜
(
い
)
い加減の名前を書き、井生森に向い。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
引払
(
ひっぱら
)
って突きにかゝる途端に、ころり足が
辷
(
すべ
)
って雪の中へ転ぶと一杯の
血
(
のり
)
で
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何う成るか
此方
(
こちら
)
も怖いのに
心急
(
こゝろせ
)
くから、其の儘に藤川庄三郎は、五百円と時計と持って
御成街道
(
おなりかいどう
)
の
方
(
かた
)
に参りますと、見送った新助は
血
(
のり
)
に染ったなりひょろ/\出て、向うの
中坂下
(
なかざかした
)
について
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
水色染の帷子へぽたり/\と血が流れるを見て文治郎はっと
額
(
ひたえ
)
を押え、
掌
(
てのひら
)
を見ると真赤に
血
(
のり
)
が
染
(
そ
)
みましたから、
此奴
(
こやつ
)
不埓至極な奴、文治郎の面部へ疵を付けるのみならず、
重々
(
じゅう/\
)
の
悪口雑言
(
あっこうぞうごん
)
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
死骸で庭が
血
(
のり
)
だらけに成ってるから、泥の処は知れぬように
取片付
(
とりかたづ
)
けて置いた、なそれ、縁の下へ
彼
(
あ
)
の様に入れて置いたから知れやアせん、江戸と違って犬は居ず、
埋
(
うず
)
めるはまア
後
(
あと
)
でも
宜
(
よ
)
い
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
非道にも谷川へごろ/\/\/\どんと突落し、餞別に貰いました
小豆
(
あずき
)
や
稗
(
ひえ
)
は邪魔になりますから谷へ捨て、
血
(
のり
)
を拭って鞘に納め、これから支度をして、元来た道を白島村へ帰って来ました。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
か
)
の虚無僧は刀の
血
(
のり
)
を拭って刃に障りはせんかと刃を見て鞘に納め
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
小平は刀の
血
(
のり
)
を死骸の着物で拭い、鞘に納め、
暗夜
(
くらやみ
)
ながらぴか/\する
黄金
(
こがね
)
の光を
見当
(
みあて
)
に掻き集め、無茶苦茶に手拭に包んだり
袂
(
たもと
)
へ入れたりして、丹治の死骸を川中へ蹴落し、又悪党でも親子の情で
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“血”の解説
血(けつ)とは、中医学においては、脈中を流れる赤色の液状物である。生体内で活動するものとして、気とともに重要なものである。
(出典:Wikipedia)
血
常用漢字
小3
部首:⾎
6画
“血”を含む語句
吸血鬼
鮮血
血統
血塗
血管
血脈
血縁
血腥
碧血
混血児
血相
血潮
血色
血染
血溜
血紅
血族
生血
喀血
膏血
...