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くうちゆう
蜥蜴の
鉛筆を
軋らす
音、
壓潰されて
窒息した
豚、
不幸な
海龜の
絶えざる
歔欷とがゴタ/\に
其處いらの
空中に
浮んで
見えました。
一日
僕を
從へて
往來を
歩いて居ると
忽ち
向から二人の男、
額から
汗を
水の如く
流し、
空中に
飛び
上り
飛び
上りして
走りながら
その
時、
空から
雲に
乘つた
人々が
降りて
來て、
地面から
五尺ばかりの
空中に、ずらりと
立ち
列びました。
『
柳川君、
然らば
之にてお
別れ
申すが、
春枝と
日出雄の
事は
何分にも——。』と
彼は
日頃の
豪壯なる
性質には
似合はぬ
迄、
氣遣はし
氣に、
恰も
何者か
空中に
力強き
腕のありて
それのみにても
我れは
生涯大事にかけねばなるまじき
人に
不足らしき
素振のありしか、
我れは
知らねど
然もあらば
何とせん、
果敢なき
樓閣を
空中に
描く
時、うるさしや
我名の
呼聲、
袖
ポムペイの
滅びた
原因が
降灰にあることは、
空中から
見た
寫眞でもわかる
通り、
各家屋の
屋根は
全部拔けてゐて、
四壁が
完備してゐることによつてもわかるが、
西暦千九百六年の
大噴火のとき
玉や、さう/\、お
前も一
緒に
來れば
好かつたね!
空中には
鼠は
居ないだらうけど、
蝙蝠なら
捕まへられる、それは
鼠に
酷く
似てゐるのよ。
大聲で『
雲飛先生、雲飛先生! さう
追駈て
下いますな、
僅か四兩の
金で石を賣りたいばかりに仕たことですから』と、
恰も
空中人あるごとくに
叫び
來るのに
出遇つた。
(さう
云つて
阿母さんに
寄りかゝらうとしました——
皆さんが
空中を
落ちて
行く
時に
寄りかゝることを
想像して
御覽なさい!そんな
事が
出來るものでせうか?)