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監獄
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かんごく
ふりがな文庫
“
監獄
(
かんごく
)” の例文
此
(
こ
)
の
尖端
(
せんたん
)
を
上
(
うへ
)
に
向
(
む
)
けてゐる
釘
(
くぎ
)
と、
塀
(
へい
)
、さては
又
(
また
)
此
(
こ
)
の
別室
(
べつしつ
)
、こは
露西亞
(
ロシア
)
に
於
(
おい
)
て、たゞ
病院
(
びやうゐん
)
と、
監獄
(
かんごく
)
とにのみ
見
(
み
)
る、
儚
(
はかな
)
き、
哀
(
あはれ
)
な、
寂
(
さび
)
しい
建物
(
たてもの
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
目はその間も
額縁
(
がくぶち
)
に入れた机の上の
玉葱
(
たまねぎ
)
だの、
繃帯
(
ほうたい
)
をした少女の顔だの、
芋畑
(
いもばたけ
)
の向うに
連
(
つらな
)
った
監獄
(
かんごく
)
の壁だのを眺めながら。……
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
名画を破る、
監獄
(
かんごく
)
で
断食
(
だんじき
)
して
獄丁
(
ごくてい
)
を困らせる、議会のベンチへ
身体
(
からだ
)
を
縛
(
しば
)
りつけておいて、わざわざ
騒々
(
そうぞう
)
しく叫び立てる。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わたしは
牢屋
(
ろうや
)
のうらをぶらぶら歩きながら、がっしりした
監獄
(
かんごく
)
の
杭
(
くい
)
を一本一本かんじょうしながらながめていました。
百姓マレイ
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
私の衣類の一枚一枚を
展
(
ひろ
)
げてみては、ちょうど
監獄
(
かんごく
)
の差入れ物を
検
(
あらた
)
めるように、
袂
(
たもと
)
の底を念入りに探ってみたり、
襟
(
えり
)
のあたりをしごいてみたりした。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
▼ もっと見る
それであなたがたの親方が
監獄
(
かんごく
)
にはいっておいでのあいだ、よければここにわたしたちといっしょにいてください。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
泥棒
(
どろぼう
)
が
監獄
(
かんごく
)
をやぶつて
逃
(
に
)
げました。
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
をたよりにして、
山
(
やま
)
の
山
(
やま
)
の
山奥
(
やまおく
)
の、やつと
深
(
ふか
)
い
谿間
(
たにま
)
にかくれました。
普通
(
なみ
)
、
大抵
(
たいてい
)
の
骨折
(
ほねを
)
りではありませんでした。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
深夜の冷たい街路には、
木桟
(
もくさん
)
の目隠し窓をつけた
監獄
(
かんごく
)
馬車が、青い角燈をともして待っていた。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こら。その方は自分の顔やかたちのいやなことをいいことにして、一つ一銭のマッチを十円ずつに家ごと押しつけてあるく。悪いやつだ。
監獄
(
かんごく
)
に連れて行くからそう思え。」
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「それはそうだが、しかし強いやつにはかないません、正義正義といったところで、ぼくの伯父は
監獄
(
かんごく
)
へやられる、阪井は助役でいばってる、それはどうともならないじゃありませんか」
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
どんな恐い敵でも、この中のものには、手出しが出來ないのだからね。その代りまたこゝを逃げ出したりしたら、それこそ最後だよ。その中からの出口は、
監獄
(
かんごく
)
の入口へつゞいてゐると思ひなさいよ。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
くれなゐの濃きが別れとなりにけり
監獄
(
かんごく
)
の花
爪紅
(
つまぐれ
)
の花
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
このブルートには、
監獄
(
かんごく
)
があった。
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
アンドレイ、エヒミチは
強
(
し
)
ひて
心
(
こゝろ
)
を
落着
(
おちつ
)
けて、
何
(
なん
)
の、
月
(
つき
)
も、
監獄
(
かんごく
)
も
其
(
そ
)
れが
奈何
(
どう
)
なのだ、
壯健
(
さうけん
)
な
者
(
もの
)
も
勳章
(
くんしやう
)
を
着
(
つ
)
けてゐるではないか。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それからかの女は
監獄
(
かんごく
)
へ行って、お父さんの意見も聞いた。そんなことに一週間かかって、
最後
(
さいご
)
にわたしたちを集めて、取り決めた次第を言って聞かした。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
しかしそれは
偽
(
いつわり
)
である。彼等は
仇
(
かたき
)
を取った後、警官の
捕縛
(
ほばく
)
するところとなり、ことごとく
監獄
(
かんごく
)
に投ぜられた。
猿蟹合戦
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
このシベリアの
監獄
(
かんごく
)
の中で、ふいにあのときマレイに出あったことが、これほど目に見えるように、こまかいすみずみまで、はっきりと思いだされたのです。
百姓マレイ
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
他
(
ほか
)
の
動物
(
どうぶつ
)
も、みんな
同
(
おな
)
じやうに
泣
(
な
)
いてばかりゐました。
實
(
げ
)
に、
動物園
(
どうぶつゑん
)
は
動物
(
どうぶつ
)
の
監獄
(
かんごく
)
でありました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
お父さんが
監獄
(
かんごく
)
へ入るようなそんな悪いことをした
筈
(
はず
)
がないんだ。この前お父さんが持ってきて学校へ
寄贈
(
きぞう
)
した
巨
(
おお
)
きな
蟹
(
かに
)
の
甲
(
こう
)
らだのとなかいの角だの今だってみんな標本室にあるんだ。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ようやく
監獄
(
かんごく
)
からでてきたものがまたしても阪井に手荒なことをしては伯父さんの
身体
(
からだ
)
はここにほろぶるよりほかはない、どんなにしても伯父さんをさがしだし家へつれて帰らねばならぬ。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「調べてくれたの?
監獄
(
かんごく
)
の方は」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
廢
(
すた
)
れたる
監獄
(
かんごく
)
に
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
アンドレイ、エヒミチは
強
(
し
)
いて
心
(
こころ
)
を
落着
(
おちつ
)
けて、
何
(
なん
)
の、
月
(
つき
)
も、
監獄
(
かんごく
)
もそれがどうなのだ、
壮健
(
そうけん
)
な
者
(
もの
)
も
勲章
(
くんしょう
)
を
着
(
つ
)
けているではないか。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
仮に僕が何かの事で
監獄
(
かんごく
)
にはいる様な事があつたら、その時にはペンと紙と本は与へて貰ひたいものだ。僕が
縄
(
なは
)
をなつてみたところではじまらない話ではないか。
拊掌談
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
お父さんが
監獄
(
かんごく
)
へはいるようなそんな
悪
(
わる
)
いことをしたはずがないんだ。この前お父さんが持ってきて学校へ
寄贈
(
きぞう
)
した
巨
(
おお
)
きな
蟹
(
かに
)
の
甲
(
こう
)
らだのとなかいの
角
(
つの
)
だの今だってみんな
標本室
(
ひょうほんしつ
)
にあるんだ。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
示談が不調で
覚平
(
かくへい
)
は
監獄
(
かんごく
)
へまわされた。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この
尖端
(
せんたん
)
を
上
(
うえ
)
に
向
(
む
)
けている
釘
(
くぎ
)
と、
塀
(
へい
)
、さてはまたこの
別室
(
べっしつ
)
、こは
露西亜
(
ロシア
)
において、ただ
病院
(
びょういん
)
と、
監獄
(
かんごく
)
とにのみ
見
(
み
)
る、
儚
(
はかな
)
き、
哀
(
あわれ
)
な、
寂
(
さび
)
しい
建物
(
たてもの
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
……わたしは青年時代を
監獄
(
かんごく
)
に暮した。少くとも三十度は入獄したであらう。わたしは
囚人
(
しうじん
)
だつたこともある。度たび
野蛮
(
やばん
)
な決闘の為に重傷を
蒙
(
かうむ
)
つたこともある。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
然
(
しか
)
し
已
(
すで
)
に
監獄
(
かんごく
)
だとか、
瘋癲病院
(
ふうてんびやうゐん
)
だとかの
存在
(
そんざい
)
する
以上
(
いじやう
)
は、
誰
(
たれ
)
か
其中
(
そのうち
)
に
入
(
はひ
)
つてゐねばなりません、
貴方
(
あなた
)
でなければ、
私
(
わたくし
)
、でなければ、
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
が。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ラッサは今家々の庭に桃の花のまっ盛りである。きょうは幸い
埃風
(
ほこりかぜ
)
も吹かない。僕等はこれから
監獄
(
かんごく
)
の前へ、
従兄妹同志
(
いとこどうし
)
結婚した
不倫
(
ふりん
)
の男女の
曝
(
さら
)
しものを見物に出かけるつもりである。……
第四の夫から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかしすでに
監獄
(
かんごく
)
だとか、
瘋癲病院
(
ふうてんびょういん
)
だとかの
存在
(
そんざい
)
する
以上
(
いじょう
)
は、
誰
(
たれ
)
かその
中
(
うち
)
に
入
(
はい
)
っていねばなりません、
貴方
(
あなた
)
でなければ、
私
(
わたくし
)
、でなければ、
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
が。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
“監獄(刑事施設)”の解説
刑法各論
刑事施設(けいじしせつ、en: Criminal facilities)は、日本において自由刑に処せられた者、死刑確定者、勾留された被疑者・被告人を収容する施設をいう。旧監獄法令下にあっては、行刑施設(ぎょうけいしせつ)、監獄(かんごく)と呼称されていた。
(出典:Wikipedia)
監
常用漢字
中学
部首:⽫
15画
獄
常用漢字
中学
部首:⽝
14画
“監獄”で始まる語句
監獄入
監獄署
監獄道
監獄飯
監獄部屋