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堅氣
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かたぎ
ふりがな文庫
“
堅氣
(
かたぎ
)” の例文
新字:
堅気
すると染吉は、近頃いろ/\考へた末、危い商賣とフツツリ縁を切つて、本當に
堅氣
(
かたぎ
)
になるつもりだから安心してくれと申します。
銭形平次捕物控:141 二枚の小判
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
笑ひながら店先へ腰を掛けたのは四十二三の痩せぎすの男で、縞の着物に縞の羽織を着て、だれの眼にも
生地
(
きぢ
)
の
堅氣
(
かたぎ
)
とみえる町人風であつた。
半七捕物帳:01 お文の魂
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
したりしと
空頼
(
そらだの
)
みに心を
慰
(
なぐ
)
さめ終に娘お文が孝心を立る事に
兩親
(
ふたおや
)
とも得心なせばお文は
悦
(
よろこ
)
び一
先
(
まづ
)
安堵
(
あんど
)
はしたものゝ元より
堅氣
(
かたぎ
)
一
遍
(
ぺん
)
の十兵衞なれば子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
茲
(
こゝ
)
に
又
(
また
)
きいちやんと
稱
(
とな
)
へて、もと、
其處
(
そこ
)
の
内
(
うち
)
で
内藝妓
(
うちげいしや
)
をして
居
(
ゐ
)
たのがある。
今
(
いま
)
は
堅氣
(
かたぎ
)
で、
手傳
(
てつだ
)
ひに
來
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
る。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
頭腦
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
を
此樣
(
こん
)
な
事
(
こと
)
にこしらへて一
軒
(
けん
)
ごとの
格子
(
かうし
)
に
烟草
(
たばこ
)
の
無理
(
むり
)
どり
鼻紙
(
はながみ
)
の
無心
(
むしん
)
、
打
(
う
)
ちつ
打
(
う
)
たれつ
是
(
こ
)
れを一
世
(
せ
)
の
譽
(
ほまれ
)
と
心得
(
こゝろゑ
)
れば、
堅氣
(
かたぎ
)
の
家
(
いゑ
)
の
相續息子
(
そうぞくむすこ
)
地廻
(
ぢまわ
)
りと
改名
(
かいめい
)
して
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
堅氣
(
かたぎ
)
の町人の家へ、
店暖簾
(
みせのれん
)
をくゞつて入るのは、
葬
(
とむら
)
ひのゴタゴタの時だけに、岡つ引には岡つ引の遠慮があつたのです。
銭形平次捕物控:287 血塗られた祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
知たる三五郎のことゆゑ
否
(
いや
)
とも
云
(
いは
)
れず
早速
(
さつそく
)
五十兩の金子を取出して
返濟
(
へんさい
)
には及ばずと渡し
先々
(
まづ/\
)
寛
(
ゆる
)
りと
滯留
(
たうりう
)
致されよ我等も此家の入夫に
這入
(
はひり
)
しより
以來
(
このかた
)
堅氣
(
かたぎ
)
と
成
(
なり
)
しが其前幸手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
衣服
(
きもの
)
を
着
(
き
)
て
帶
(
おび
)
を
〆
(
し
)
めて、やがて
尻
(
しり
)
を
端折
(
はしを
)
らうと
云
(
い
)
ふ
頃
(
ころ
)
、ふと
橋
(
はし
)
の
上
(
うへ
)
を
見
(
み
)
ると、
堅氣
(
かたぎ
)
も
多
(
おほ
)
いが、
賣女屋
(
ばいぢよや
)
のある
小
(
ちひ
)
さな
宿
(
やど
)
、
何
(
なん
)
となく
自墮落
(
じだらく
)
の
風
(
ふう
)
が
染
(
そ
)
まると
見
(
み
)
えて、
宿中
(
しゆくぢう
)
いづれも
朝寢
(
あさね
)
らしい。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ
縁
(
ゑん
)
づかぬ
妹
(
いもと
)
どもが
不憫
(
ふびん
)
、
姉
(
あね
)
が
良人
(
おつと
)
の
顏
(
かほ
)
にもかゝる、
此山村
(
このやまむら
)
は
代〻
(
だい/\
)
堅氣
(
かたぎ
)
一
方
(
ぱう
)
に
正直
(
しようじき
)
律義
(
りちぎ
)
を
眞向
(
まつかう
)
にして、
惡
(
わ
)
い
風説
(
うわさ
)
を
立
(
た
)
てられた
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
き
筈
(
はづ
)
を、
天魔
(
てんま
)
の
生
(
うま
)
れがはりか
貴樣
(
きさま
)
といふ
惡者
(
わる
)
の
出來
(
でき
)
て
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
八五郎は
呆氣
(
あつけ
)
に取られました。
堅氣
(
かたぎ
)
の家の下女にしては、年齡にも柄にも似ぬ
媚態
(
コケテイツシユ
)
なところがあります。
銭形平次捕物控:287 血塗られた祝言
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私
(
わたし
)
は
何
(
ど
)
んな
愁
(
つ
)
らき
事
(
こと
)
ありとも
必
(
かな
)
らず
辛抱
(
しんぼう
)
しとげて一
人前
(
にんまへ
)
の
男
(
をとこ
)
になり、
父
(
とゝ
)
さんをもお
前
(
まへ
)
をも
今
(
いま
)
に
樂
(
らく
)
をばお
爲
(
さ
)
せ
申
(
まをし
)
ます、
何
(
ど
)
うぞ
夫
(
そ
)
れまで
何
(
なん
)
なりと
堅氣
(
かたぎ
)
の
事
(
こと
)
をして
一人
(
ひとり
)
で
世渡
(
よわた
)
りをして
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
され
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
殺したるは
眞
(
まこと
)
の
大罪
(
だいざい
)
なり因て始終は其身
刀
(
かたな
)
の
刄
(
は
)
くずに懸らん
貴殿
(
おまへ
)
も
堅氣
(
かたぎ
)
の
商人
(
あきうど
)
に
成
(
なら
)
れし上は此後必ず惡事を
爲
(
し
)
給ふことなかれと云ながら金を受取歸りしが是を無心の始めとして其後度々來りては無心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
堅氣
(
かたぎ
)
の商人に育てさせ、
蔭乍
(
かげなが
)
らその生長を見張つて居りましたが、父彌十郎が十年前に刑死して、姉のお幾も若過ぎて妹を救ふ手が及ばず、お袖は見す/\藝子に賣られましたが
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「文左衞門といふ百姓で、私の元の亭主に似ず
堅氣
(
かたぎ
)
な男で御座います」
銭形平次捕物控:043 和蘭カルタ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
堅
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
氣
部首:⽓
10画
“堅”で始まる語句
堅
堅気
堅固
堅牢
堅人
堅田
堅造
堅塁
堅炭
堅木