“かたぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カタギ
語句割合
気質55.4%
堅気27.2%
氣質5.8%
堅氣4.0%
堅木2.7%
形気1.8%
堅儀1.3%
堅實0.9%
形儀0.4%
形木0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時流行の気質かたぎ本を読み、狭斜きょうしゃちまたにさすらひ、すまふ、芝居の見物に身を入れたはもとよりである。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
当世の学者気質かたぎで真理よりは金と女が大切だと見えて美くしい嬢様と嫁入支度に持参金を一度に握らうといふ下心なんだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
白い服の何ともいえないほどすすけてきたなくなった物の上に、堅気かたぎらしくの形をした物を後ろにくくりつけている。
源氏物語:06 末摘花 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それも旅で知り合ったひと堅気かたぎになって、五里ばかり離れた町に住んでいるからと言って、添書てんしょをしてくれた。
抱茗荷の説 (新字新仮名) / 山本禾太郎(著)
それは兎も角、わが八五郎までが、金貸しばかり荒したといふ、義賊氣質かたぎの泥棒に同情して、フラリと戻つて來たのでせう。
ときり出すのです。物に間違ひのない商人氣質かたぎで、どんな忙しい時でも、これだけのプロローグがなければ、用事をきり出せなかつたのでせう。
八五郎は呆氣あつけに取られました。堅氣かたぎの家の下女にしては、年齡にも柄にも似ぬ媚態コケテイツシユなところがあります。
笑ひながら店先へ腰を掛けたのは四十二三の痩せぎすの男で、縞の着物に縞の羽織を着て、だれの眼にも生地きぢ堅氣かたぎとみえる町人風であつた。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
堅木かたぎきゅうがたに切り組んで作ったその玄関のゆかは、つるつる光って、時によるとれない健三の足を滑らせた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
琴柱は黒っぽい堅木かたぎの木地で、それにも一つ一つ松竹梅しょうちくばいの蒔絵がしてある。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
芸術的意識が俄に頭を擡上もちあげて来て当初の外交官熱が次第に冷め、その時分は最早以前の東方策士形気かたぎでなくなっていたから
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
これを日本国民が二千年来この生を味うて得た所のものと国民性に結びつけて難かしく理窟をつける処に二葉亭の国士的形気かたぎが見える。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
芸者とも令嬢とも判断のつき兼ねる所はあるが、連れの紳士の態度から推して、堅儀かたぎの細君ではないらしい。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
お父ちゃんも今堅儀かたぎで、お光ちゃんの夢ばっかし見てはるえ。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
いかにそち浮氣うはきであらうと、きこえた堅實かたぎひとなんとすることも出來できまい。
本當のことか嘘か、噂では、嫁入りさきがあんまり堅實かたぎな大家なので、嚴しくて、放縱はうじゆうな家庭からつてお腹がすいてすいて堪らず、ないしよで食べものをつまんで、口へ入れたときに呼ばれたので
「郭子儀」異変 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
当時国々の形儀かたぎとあつて、その夜も高名かうみやうな琵琶法師が、大燭台の火の下に節面白うげんを調じて、今昔いまむかしの合戦のありさまを、手にとる如く物語つた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
『時頼參りて候』と申上ぐれば、やがて一間ひとまを出で立ち給ふ小松殿、身には山藍色やまあゐいろ形木かたぎを摺りたる白布の服を纏ひ、手には水晶の珠數を掛け、ありしにも似ず窶れ給ひし御顏にゑみを含み
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)