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氣質
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かたぎ
ふりがな文庫
“
氣質
(
かたぎ
)” の例文
新字:
気質
それは兎も角、わが八五郎までが、金貸しばかり荒したといふ、義賊
氣質
(
かたぎ
)
の泥棒に同情して、フラリと戻つて來たのでせう。
銭形平次捕物控:302 三軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
外記 命が惜いと申したら、むかし
氣質
(
かたぎ
)
の叔父樣は、ひとかたならぬ御立腹であつたが、家の爲や親類縁者のために、命を捨てろといふのは無理な註文。
箕輪の心中
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
子に向つて父親の
讒訴
(
ざんそ
)
をいふ女房
氣質
(
かたぎ
)
を誰れが教へた、お力が鬼なら手前は魔王、商賣人のだましは知れて居れど、妻たる身の不貞腐れをいふて濟むと思ふか
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
またそなな昔
氣質
(
かたぎ
)
を離れて、今風に、損得一方からだけ云つたとて、東京に居ることが何で得なもんか。博士になる云うたからとて博士なんぞは當節箒で掃くほどある。
生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
盛り場の女などが
奴風
(
やつこふう
)
をするやうになり、奴
氣質
(
かたぎ
)
を賣りものにしたが、それは
侠
(
きやん
)
で、パリ/\とした、いい氣つぷ、ものに拘はらない、金に轉ばないといふたてまへで江戸藝者など
凡愚姐御考
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
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物に間違ひのない商人
氣質
(
かたぎ
)
で、どんな忙しい時でも、これだけのプロローグがなければ、用事をきり出せなかつたのでせう。
銭形平次捕物控:306 地中の富
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
換
(
か
)
へて
誰
(
た
)
れと
知
(
し
)
らさぬ
用心
(
ようじん
)
は
昔
(
むかし
)
氣質
(
かたぎ
)
の
一
(
いつ
)
こくを
立通
(
たてとほ
)
さする
遠慮
(
ゑんりよ
)
心痛
(
しんつう
)
おいたはしや
右
(
みぎ
)
に
左
(
ひだり
)
に
御苦勞
(
ごくらう
)
ばかり
世
(
よ
)
が
世
(
よ
)
ならばお
嫁
(
よめ
)
さまなり
舅御
(
しうとご
)
なり
御孝行
(
ごかうかう
)
に
御遠慮
(
ごゑんりよ
)
は
入
(
い
)
らぬ
筈
(
はず
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その腹を分けた姉妹、おなじ胤とはいひながら、姉は母の血をうけて公家
氣質
(
かたぎ
)
、妹は父の血をひいて職人氣質、子の心がちがへば親の愛も違うて、母は姉
贔屓
(
びいき
)
、父は妹贔屓。
修禅寺物語
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
廣田利右衞門は公儀御時計師には相違ないにしても、逢つて見ると職人
氣質
(
かたぎ
)
のまことに氣持の良い老人でした。年の頃六十二三にもなるでせうか。
銭形平次捕物控:184 御時計師
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬鹿野郎
(
ばかやらう
)
呼
(
よば
)
はりは
太吉
(
たきち
)
をかこつけに
我
(
を
)
れへの
當
(
あて
)
こすり、
子
(
こ
)
に
向
(
むか
)
つて
父親
(
てゝおや
)
の
讒訴
(
ざんそ
)
をいふ
女房
(
にようぼう
)
氣質
(
かたぎ
)
を
誰
(
た
)
れが
教
(
おし
)
へた、お
力
(
りき
)
が
鬼
(
をに
)
なら
手前
(
てまへ
)
は
魔王
(
まわう
)
、
商買人
(
しようばいにん
)
のだましは
知
(
し
)
れて
居
(
ゐ
)
れど
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
父さまが鎌倉においでなされたら、わたし等も
斯
(
か
)
うはあるまいものを、
名聞
(
みやうもん
)
を好まれぬ職人
氣質
(
かたぎ
)
とて、この伊豆の山家に隱れ
栖
(
ずみ
)
、親につれて子供までも
鄙
(
ひな
)
にそだち、
詮事
(
せうこと
)
無しに今の身の上ぢや。
修禅寺物語
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
人形師を嫌つて、商人になつた子には、名人
氣質
(
かたぎ
)
の東洲齋が、大した親しみを持たず、そのため、立ち入つた話をしなかつたといふのもうなづけます。
銭形平次捕物控:275 五月人形
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一つは彫物職人
氣質
(
かたぎ
)
とでも申しませうか、私は何にも彫らずには居られなかつたので御座います
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雜穀屋と言ふのは表向きの商賣、裏へ廻るとこの邊一帶の地主で、
小豆
(
あづき
)
や小麥の一升賣をしなくとも宜いわけですが、隱居忠左衞門は昔
氣質
(
かたぎ
)
で、なか/\この商賣を止させなかつたわけです。
銭形平次捕物控:316 正月の香り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
昔
氣質
(
かたぎ
)
で、
容赦
(
ようしや
)
がありません。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
氣
部首:⽓
10画
質
常用漢字
小5
部首:⾙
15画
“氣”で始まる語句
氣
氣色
氣味
氣遣
氣持
氣障
氣勢
氣分
氣高
氣紛