“今昔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こんじゃく74.1%
こんじやく14.8%
こんせき7.4%
いまむかし3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
播州のむろでも、遊女たちを教化している。当時の遊女たちにも、今昔こんじゃくのない共通の女の悩みや反省があったことにはちがいない。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、曾ては聖愛などを——その時から、肉的に見てたが——歌つたことがある渠は、今更らのやうに今昔こんじやくの感無しにはゐられなくなつた。
豪爽ごうそう感想かんじのする夏の雨が急に滝のように落ちて来た。屋根の上にも、庭の草木の上にも烈しく降りそそいだ。すずしい雨の音を聞きながら、今昔こんせきのことを考える。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その勝利の宴を賜つた夜のことと思召おぼしめされい。当時国々の形儀かたぎとあつて、その夜も高名かうみやうな琵琶法師が、大燭台の火の下に節面白うげんを調じて、今昔いまむかしの合戦のありさまを、手にとる如く物語つた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)