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今昔
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こんじやく
ふりがな文庫
“
今昔
(
こんじやく
)” の例文
が、曾ては聖愛などを——その時から、肉的に見てたが——歌つたことがある渠は、今更らのやうに
今昔
(
こんじやく
)
の感無しにはゐられなくなつた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
僕はいつか何かの本に三代将軍
家光
(
いへみつ
)
は水泳を習ひに
日本橋
(
にほんばし
)
へ出かけたと言ふことを発見し、滑稽に近い
今昔
(
こんじやく
)
の感を催さない
訣
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
果
(
はて
)
しなき
今昔
(
こんじやく
)
の感慨に、瀧口は柱に
凭
(
よ
)
りしまゝしばし茫然たりしが、
不圖
(
ふと
)
電
(
いなづま
)
の如く胸に感じて、想ひ起したる小松殿の言葉に、
顰
(
ひそ
)
みし眉動き、沈みたる
眼閃
(
ひら
)
めき
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
さばかり
間遠
(
まどほ
)
なりし
逢瀬
(
あふせ
)
なるか、言はでは裂けぬる胸の内か、かく有らでは
慊
(
あきた
)
らぬ
恋中
(
こひなか
)
か、など思ふに就けて、彼はさすがに我身の
今昔
(
こんじやく
)
に感無き能はず、枕を引入れ、
夜着
(
よぎ
)
引被
(
ひきかつ
)
ぎて、
寐返
(
ねがへ
)
りたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
僕は
天神橋
(
てんじんばし
)
の
袂
(
たもと
)
から又円タクに乗ることにした。この
界隈
(
かいわい
)
はどこを見ても、——僕はもう
今昔
(
こんじやく
)
の変化を
云々
(
うんぬん
)
するのにも退屈した。僕の目に触れるものは
半
(
なか
)
ば出来上つた小公園である。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
花の
本
(
もと
)
の半日の
客
(
かく
)
、月の前の一夜の友も、名殘は惜しまるゝ習ひなるに、一向所感の身なれば、先の世の法縁も淺からず思はれ、
流石
(
さすが
)
の瀧口、
限
(
かぎ
)
りなき感慨
胸
(
むね
)
に
溢
(
あふ
)
れて、
轉〻
(
うたゝ
)
今昔
(
こんじやく
)
の
情
(
じやう
)
に堪へず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
“今昔”の意味
《名詞》
今と昔。
(出典:Wiktionary)
今
常用漢字
小2
部首:⼈
4画
昔
常用漢字
小3
部首:⽇
8画
“今昔”で始まる語句
今昔物語