“形気”の読み方と例文
読み方割合
かたぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時分は最早以前の東方策士形気かたぎでなくなっていたから、矢野の厚意に縋って官界なり実業界なりに飛込む気にはなれなかった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
これは無論親父には内証だつたのだが、当座はしきつて帰りたがつた娘が、後には親父の方から帰れ帰れ言つても、帰らんだらう。その内に段々様子が知れたもので、侍形気かたぎの親父は非常な立腹だ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これを日本国民が二千年来この生を味うて得た所のものと国民性に結びつけて難かしく理窟をつける処に二葉亭の国士的形気かたぎが見える。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)