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何人
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だれ
ふりがな文庫
“
何人
(
だれ
)” の例文
他に
何人
(
だれ
)
も客がなくてそれでお幸ちゃんが出前をもって往ったことがあった。北村さんの右の手はこっちの左の手首に
絡
(
から
)
まっていた。
萌黄色の茎
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
懸賞百兩と
聞
(
きい
)
て其日から河にどぶん/\
飛
(
とび
)
込む者が日に
幾十人
(
なんじふにん
)
さながらの
水泳場
(
すゐえいぢやう
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
したが
何人
(
だれ
)
も百兩にあり
着
(
つ
)
くものは
無
(
なか
)
つた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
こう自分で自分に言って聞かせてから、
何人
(
だれ
)
も見ていたものはなかったかと心配するように、そっと眼を上げてあたりを見廻した。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
此方は二十銭だった代りに、
何人
(
だれ
)
にも手紙の事は話してはいけぬと断わられた。花さんは庭で乃公を待っていた。生憎歌さんが傍にいる。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
私は
吃驚
(
びっくり
)
して大時計を仰ぐとかっきり午前の二時でした。——こんな真夜中に
何人
(
だれ
)
がやって来たのだろうと思ってむっくりと
起
(
た
)
ち上りました
妖影
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
▼ もっと見る
聖人
(
せいじん
)
君子のごときをもってしても、意志強く、自分の目的をあくまでも貫徹せんとする者は、必ず
何人
(
だれ
)
からか
邪魔視
(
じゃまし
)
される。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
忽
(
たちま
)
ち
何人
(
だれ
)
の
發聲
(
おんど
)
にや、
一團
(
いちだん
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
はバラ/\と
私
(
わたくし
)
の
周圍
(
めぐり
)
に
走寄
(
はしりよ
)
つて『
鐵車
(
てつしや
)
萬歳
(
ばんざい
)
々々々々。』と
私
(
わたくし
)
の
胴上
(
どうあ
)
げを
始
(
はじ
)
めた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
しかし
児供
(
こども
)
が
胎
(
たい
)
を
出
(
い
)
でて
初声
(
うぶごえ
)
を挙げるのを聞くと、やれやれ自分は世界の男の
何人
(
だれ
)
もよう
仕遂
(
しと
)
げない大手柄をした。女という者の役目を見事に果した。
産屋物語
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「ああ云う幻影が未来の手で変えられないで、そのまま残っているとすれば、俺の種族の者達はこれから先
何人
(
だれ
)
も」
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
北沢が
何人
(
だれ
)
に投書を依頼したかはわからぬが、とに角、投書は北沢の計画したとおりに投ぜられたにちがいない。
闘争
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
此山へ登るものは只私等三人より外に人が無いやうな氣がする、が、
何人
(
だれ
)
か、何人とも解らないが、私とは別れて別の途を行つた人のあるやうな氣がする。
夢
(旧字旧仮名)
/
吉江喬松
、
吉江孤雁
(著)
ふと、筒井は一たいこの手は
何人
(
だれ
)
の手であろうか、何人が
触
(
ふ
)
れてくる手であろうかと、心のずっと奥の方で彼女はこっそりと考えた。同じ思いは貞時にもあった。
津の国人
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
その
汚点
(
しみ
)
は
正
(
まさ
)
しく血痕だったのです。極めて稀薄だけれど、血で附着した手型に相違なく、殊にそれは、事件の発見以来その家に出入した
何人
(
だれ
)
の手にも
適合
(
あい
)
ません。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「ナニ、こけ猿が? して、お供の人数の中に、
何人
(
だれ
)
か見あたらぬ者はないかっ?」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
すると、直き傍で急に泣声が
発
(
おこ
)
ったのです。見ますとね、先刻の
何人
(
だれ
)
でも呪いそうな彼の可怖い眼の方が、隣の列車の窓につかまって泣いてらッしゃるのでした、多くの人目も羞じないで。
昇降場
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
「へえ、
何人
(
だれ
)
だね?
蔦屋
(
つたや
)
さんかえ?」
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
尼僧はそれを心配して、
何人
(
だれ
)
かその辺の者が来たならその容子を聞いてみようと思っていると、ある日その男がひょっこりやって来た。
法衣
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
こう
暴
(
あば
)
れているうちにも自分は、
彼奴
(
きゃつ
)
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にチョーク画を習ったろう、
何人
(
だれ
)
が彼奴に教えたろうとそればかり思い続けた。
画の悲み
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
何人
(
だれ
)
が
物数奇
(
ものずき
)
に落ちたくて川へ落ちるもんか。落ちたのは如何にも乃公の
過失
(
あやまち
)
だ。しかし其過失の
原因
(
もと
)
は全く姉さん達にある。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
何人
(
だれ
)
が私の名を騙り、妻に電話をかけたのか見当もつきません。妻自身が電話口に出たとすれば、声でも私か、私でないか分りそうなものです。
鉄の処女
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
だが、なにも
他人
(
ひと
)
の秘密を
訐
(
あば
)
くでもなし、
何人
(
だれ
)
にもありがちのことだと大目に見ておいたがね、今になってみると、それがこっちの
手脱
(
てぬか
)
りだったよ。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
実に見る人が見れば、
何人
(
だれ
)
の行為についても、一大決心をもってするもので、自己の
所信
(
しょしん
)
、自己の意志を貫徹することの容易ならぬことが察せらる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
倫敦
(
ロンドン
)
市民の
何人
(
だれ
)
とも、市の行政団体、市参事会、組合員などを引っ包めても——引っ包めてもと云うのは少し大胆だが、倫敦市中の
何人
(
だれ
)
とも同じように
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
それは
何人
(
だれ
)
が書いたともわからぬ「
金毘羅大神
(
こんぴらだいじん
)
」の五字を横にならべた長さ五尺ばかりの額で、よほど昔のものと見えて、紙の色は
可
(
か
)
なりと古びて居るが、
墨痕
(
ぼっこん
)
は、
淋漓
(
りんり
)
とでも言おうか
犬神
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
「今夜
此家
(
ここ
)
へ忍びこんだ男は
何人
(
だれ
)
だい」
見開いた眼
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
ある晩、王は友達の家から帰ってきて寝たところで、
何人
(
だれ
)
か入ってくる気配がした。ふと見ると十四五に見える綺麗な女の子であった。
蘇生
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
かう
暴
(
あば
)
れて
居
(
ゐ
)
るうちにも
自分
(
じぶん
)
は、
彼奴
(
きやつ
)
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にチヨーク
畫
(
ぐわ
)
を
習
(
なら
)
つたらう、
何人
(
だれ
)
が
彼奴
(
きやつ
)
に
教
(
をし
)
へたらうと
其
(
そ
)
ればかり
思
(
おも
)
ひ
續
(
つゞ
)
けた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
乃公は
何人
(
だれ
)
も叱る者がないから、ポチの頭をうんと撲ってやった。お母さんが乃公の服の
綻
(
ほころび
)
を繕ったら清水さんの手紙が出た。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
誰も入ってはならないという書斎に
何人
(
だれ
)
かこっそりと忍び込んだのでしょう。そして何のためにこの写真を残して去ったのでしょう。一体それはいつの事でしょう。
蛇性の執念
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
だって、小平太の心を疑っているものは、
何人
(
だれ
)
よりもまず彼自身であったから! そこで彼は与えられた機会を、よく考えてもみないで、しゃにむに
掴
(
つか
)
んでしまった。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
何人
(
だれ
)
にも
可愛
(
かあい
)
がられるものは世にないと思う。もしかかる
人
(
ひと
)
がありとすれば、そは自己の意志なきものである。
何人
(
だれ
)
にも程よくお茶を濁すものは、憎まれもせぬ代りにはびこりもせぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「
何人
(
だれ
)
もあの人以上にそうしたものはないよ。」
クリスマス・カロル
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
カフェーで私にこの話をしたのは、やっぱり車屋の
壮佼
(
わかいしゅ
)
であった。彼の見た怪しい老婆と云うのは
何人
(
だれ
)
も見ていないとのことであった。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「絵は無理だよ。僕は見るのは好きだが、手は出せない。書だと
何人
(
だれ
)
でも子供の時分の下地があるから、いつ始めても
継
(
つ
)
ぎ
足
(
た
)
し
普請
(
ぶしん
)
になるけれどもね」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
真蔵はなるべく
後
(
のち
)
の方に判断したいので、遂にそう心で
決定
(
きめ
)
てともかく
何人
(
だれ
)
にもこの事は言わんことにした。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
何人
(
だれ
)
かの悪戯かとも思うのでございますが——、でも万一ほんとにすりかえられたものとしましたら、どんな事をしても取り返さなければ兄へ対して申訳がございません。
情鬼
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
「そうでございますわ、こんなお婆さんになっては、
何人
(
だれ
)
もかまってくださる方がありませんから、一人で気ままに暮しておりますわ」
水郷異聞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「それは
何人
(
だれ
)
にしても仕事は楽じゃないですよ。私なぞは日曜も祭日もありません。夜分は能く眠れますか?」
朝起の人達
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「まあ、掛け給え。君、僕の妹をご紹介しましょう。宮岡
十三
(
とみ
)
。昨夜は大変ご厄介になりました。——君、あの宿から一緒に逃げ出した男、あれ、
何人
(
だれ
)
だか知ってますか?」
黒猫十三
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
「で御座いますから炭泥棒は
何人
(
だれ
)
だか
最早
(
もう
)
解ってます。どう致しましょう」とお徳は
人々
(
みんな
)
がこの大事件を
喫驚
(
びっくり
)
してごうごうと論評を初めてくれるだろうと予期していたのが
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「あれは、
何人
(
だれ
)
かと約束しているのですよ、親元になって、儀式さえあげてやれば宜いのですよ、早く婚礼をさそうじゃありませんか」
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
つけないと折角紹介してやっても、
何人
(
だれ
)
も読んでくれない。矢っ張り社会が然う書かせるのさ
親鳥子鳥
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
この三人とも梅子
嬢
(
さん
)
は
乃公
(
おれ
)
の者と自分で
決定
(
きめ
)
ていたらしいことは
略
(
ほぼ
)
世間でも
嗅
(
か
)
ぎつけていた事実で、これには
誰
(
たれ
)
も異議がなく、
但
(
ただ
)
し三人の
中
(
うち
)
何人
(
だれ
)
が遂に梅子
嬢
(
さん
)
を連れて東京に帰り
得
(
う
)
るかと
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「この間の日曜ね、あの晩に、家へ、あの方の知った女の方がいらしたとおっしゃるが、家へはあの晩、
何人
(
だれ
)
もこなかったわね」
妖影
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「それは皆新築だもの。新たにやるなら
何人
(
だれ
)
にしても便利なものを建てるからね」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
桑は
何人
(
だれ
)
もいない斎に寝て百日の後に訪ねてくると言った蓮香のことをおもっていた。それは農夫が穀物のできるのを待つのと同じように。
蓮香
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「手で描かないで頭で描きますから、
何人
(
だれ
)
にでも出来るようでいて又何人にでも出来ません。そこが面白いところです。村島君、一つお始めになっちゃ何うです? 未熟ながら御指導申上げますよ」
好人物
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「御遠慮なさらなくても、家の者は、
何人
(
だれ
)
も戴きませんから、よろしければ、さしあげましょう、すこししかありませんけど」
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
年老
(
としと
)
った婢は
何人
(
だれ
)
か来たとは知っていたが、めんどうだから知らないふりをしていたところで、名を呼ばれたので顔をあげた。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
お幸ちゃんが声をかけると、その男は私の隣になった
何人
(
だれ
)
もいない
食卓
(
テーブル
)
へ往って、私と同じように壁を背にして身を投だすように腰をかけた。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“何人”で始まる語句
何人前
何人目
何人種