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『見開いた眼』
ふりがな文庫
『
見開いた眼
(
みひらいため
)
』
寝床に仰向きになっていたその死人は、実に物凄い形相だった。 体はもう硬直していたが、頭髪は逆立ち、口を歪め、唇は上反って、両手で喉を掻きむしる恰好をしていた。そして小さなランプが一つ点っている薄暗い室の中に、なお生けるがごとくかっと見開いた …
著者
モーリス・ルヴェル
翻訳者
田中早苗
初出
「夜鳥」春陽堂、1928(昭和3)年6月23日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
頭
(
さき
)
臥
(
やす
)
寸時
(
ちょっと
)
確
(
しっ
)
後退
(
あとすざ
)
等
(
たち
)
何者
(
なん
)
出
(
いで
)
退
(
さが
)
彼方
(
あっち
)
室内
(
なか
)
肢
(
あし
)
秘密
(
ないしょ
)
歌曲
(
うた
)
登
(
あが
)
痕
(
きず
)
男女
(
ふたり
)
点
(
とも
)
女
(
ひと
)
酷似
(
そっくり
)
半醒
(
うとうと
)
前
(
さき
)
何人
(
だれ
)
随
(
したが
)
鯱
(
しゃち
)
生物
(
いきもの
)
魔攻
(
まぜめ
)
疋
(
ぴき
)
痕
(
あと
)
頭髪
(
かみ
)
頤
(
あご
)
此奴
(
こいつ
)
間断
(
ひっきり
)
羽毛
(
はね
)
翳
(
かざ
)
胴中
(
どうなか
)
室
(
へや
)
二個
(
ふたつ
)
二箇
(
ふたつ
)
低声
(
こごえ
)
併
(
しか
)
傍
(
そば
)
先刻
(
さっき
)
判然
(
はっきり
)
可
(
い
)
呼吸
(
いき
)
堪
(
たま
)
妾
(
めかけ
)
狂気
(
きちがい
)
寂然
(
ひっそり
)
徴
(
しるし
)
打倒
(
ぶったお
)
松火
(
たいまつ
)
此処
(
ここ
)
此女
(
これ
)
上反
(
うわぞ
)
此室
(
ここ
)
此家
(
ここ
)
沈黙
(
しじま
)
消魂
(
けたたま
)