“走寄”の読み方と例文
読み方割合
はしりよ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たちま何人だれ發聲おんどにや、一團いちだん水兵等すいへいらはバラ/\とわたくし周圍めぐり走寄はしりよつて『鐵車てつしや萬歳ばんざい々々々々。』とわたくし胴上どうあげをはじめた。
しかし新田進はぐに走寄はしりより、うめいている吉井を抱起だきおこして傷口をしらべた。白い上衣うわぎの胸まで、絞るほどの血だ。
廃灯台の怪鳥 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
と突いてかかった奴を袖摺そですりへ一ヵ所受けた。その時又右衛門が走寄はしりよってきたのである。血に染んだ来金道二尺七寸を片手に、六尺余りの又右衛門がかけつけたのだから小者はたまらない。
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)