“手脱”の読み方と例文
読み方割合
てぬか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるに悉皆しっかい成就の暁、用人頭の為右衛門普請諸入用諸雑費一切しめくくり、手脱てぬかることなく決算したるになお大金のあまれるあり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
だが、なにも他人ひとの秘密をあばくでもなし、何人だれにもありがちのことだと大目に見ておいたがね、今になってみると、それがこっちの手脱てぬかりだったよ。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
湖の竜が秀郷の助力を乞うた譚をただただ唐の将武が象に頼まれて巴蛇うわばみを殺し象牙を多く礼に貰うて大いに富んだてふ話を作り替えたものと断じたは手脱てぬかりだ