“ひるすぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
午後47.8%
午過32.2%
昼過6.7%
正午過5.6%
晝過4.4%
午餐過1.1%
午下1.1%
午刻過1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
げにも浮世うきよ音曲おんぎよく師匠ししやうもとしかるべきくわいもよほことわりいはれぬすぢならねどつらきものは義理ぎりしがらみ是非ぜひたれて此日このひ午後ひるすぎより
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これと毫厘がり寸法の違はぬ女が、昨日の午過ひるすぎ、伯母の家の門に来て、『おだんのまうす、おだんのまうす。』と呼んだのであつた。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「太吉や、気分もいいし、お天気も好さそうだから町へ行って来るぞ。昼過ひるすぎにはじきに帰ってくるからまっていれよ。」
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いつ気がついたということはありませんが、不審をいだいたのは、あの日の正午過ひるすぎでしょう。園長が一向いっこう食事に帰ってこられませんでしたのでね」
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あきなひ留守るすの、晝過ひるすぎしんとして、やなぎかげ腰障子こししやうじまつてる、したみせまへから入口いりくちけて、くぼむだ、泥濘ぬかるみめるため、一面いちめん貝殼かひがらいてある、しろいの、半分はんぶんくろいの、薄紅うすべに
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
勘次かんじ午餐過ひるすぎになつてそとた。紛糾こぐらかつたこゝろつてかれすこ俛首うなだれつつあるいた。あたゝかなひかりはたけつち處々ところ/″\さらりとかわかしはじめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
つぎ午餐過ひるすぎ卯平うへい使つかひともにのつそりと長大ちやうだい躯幹からだおもて戸口とぐちはこばせた。かれしきゐまたぐとともに、そのときはもうたゞいたい/\というて泣訴きふそして病人びやうにんこゑいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
時雨しぐれそぼふる午下ひるすぎ火の乏しき西洋間の教授会議または編輯へんしゅう会議も唯々わけなくつらきもののうちに数へられぬ。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ぐず/″\して晴れ間を待っているうちに丁度午刻過ひるすぎになって雨が上りましたから、昼飯ひるはんを食べて其処を立ちましたなれども、本街道を通るのもきず持つすねでございまするから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)