午餐過ひるすぎ)” の例文
勘次かんじ午餐過ひるすぎになつてそとた。紛糾こぐらかつたこゝろつてかれすこ俛首うなだれつつあるいた。あたゝかなひかりはたけつち處々ところ/″\さらりとかわかしはじめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
つぎ午餐過ひるすぎ卯平うへい使つかひともにのつそりと長大ちやうだい躯幹からだおもて戸口とぐちはこばせた。かれしきゐまたぐとともに、そのときはもうたゞいたい/\というて泣訴きふそして病人びやうにんこゑいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
午餐過ひるすぎからおつぎは縫針ぬひばりいととほして竿さをけて與吉よきちたせた。與吉よきちほか子供こどものするやうにはりげててはまたみづげて大人おとなしくしてる。しばら時間じかんつとまたねえようとぶ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)