晝過ひるすぎ)” の例文
新字:昼過
ロミオ なう、ひめすゝめてくだされ、この晝過ひるすぎに、なんとか才覺さいかくして懺悔式ざんげしきらるゝやう。あのロレンス殿どの庵室あんじつで、懺悔ざんげしきまして婚禮こんれいするこゝろなれば。こりゃ骨折賃ほねをりちんぢゃ。
あきなひ留守るすの、晝過ひるすぎしんとして、やなぎかげ腰障子こししやうじまつてる、したみせまへから入口いりくちけて、くぼむだ、泥濘ぬかるみめるため、一面いちめん貝殼かひがらいてある、しろいの、半分はんぶんくろいの、薄紅うすべに
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此處ここへと申にぞ其儘そのまゝに差出せばいそふう押開おしひらきて是は三五郎の手跡しゆせきなり此文體ぶんていにては紀州表の調しらべ行屆ゆきとゞきたりと相見えいさみたる文段なりさりながら兩人のちやく是非ぜひ晝過ひるすぎならん夫迄は猶豫いうよ成難なりがた餘念ざんねんながら是非に及ばずせがれ忠右衞門おくれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蝋人形らふにんぎやう見世物みせものの夏の晝過ひるすぎ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
乳母 では、この晝過ひるすぎに? む、む、其樣そのやうにいたしましょ。
連て其日晝過ひるすぎに大岡殿のやしきへ參り山本新左衞門のたくへ參上の由申入ければ新左衞門同道しておくまかり出しに大岡殿はナニ城富かちかう/\はやく來りしよとのことに城富は平伏へいふくしてはからず御召に預り有り難き仕合なりさりながら御前樣には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)