“ひるさ”の漢字の書き方と例文
語句割合
午下100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
午下ひるさがりの町は、白い秋風にさらされてからんと乾燥していた。往来も稀で、一つ目の辻のほうへ、一人の中間者の後姿がてくてく歩いてゆくのが、ちょっと眼に止まったぐらいなものである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こうして、翌日となるや、飲屋の店はまた、平日通りに店を開け、入口をき清めて、西門外の賑わいの中に、さりげないお愛相あいそぶりを一ばい明るく、午下ひるさがりの陽ざしを待ちすましていたのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)