“ひるさがり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
午下75.0%
午後25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところどころ日のさしている富士川のながれが脚の下に俯瞰されるのみで、午下ひるさがりの空には積雲がむくむくと湧き上り、富士川を始め御坂みさか山塊や天子てんし山脈の山という山は、既に雲に掩われていた。
天保元年正月五日、場所は浅草、日は午後ひるさがり、人の出盛る時刻であった。大道手品師の鬼小僧、傴僂せむしで片眼で無類の醜男ぶおとこ、一見すると五十歳ぐらい、その実年は二十歳はたちなのであった。
柳営秘録かつえ蔵 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)