だう)” の例文
支那しな全國ぜんこくだうわかれ、だうしうまたぐんわかれ、それがけんわかれ、けんしたがうがありがうしたがある。しうには刺史ししひ、ぐんには太守たいしゆふ。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
その「だう」の一字が、どことなく神聖なものを感じさせるために、自ら慰めるところがあるからだと思はれます。
しかし人間にんげん至誠しせいもうすものは、うした場合ばあいたいしたはたらきをするものらしく、くしびなかみちからわたくしからむすめに、むすめから小供こどもへと一だうひかりとなってそそぎかけ
はい。男「少々せう/\ものうけたまはりたうございますが、此処こゝ何処どこですね。女「此処こゝは六だうつじでございますよ。 ...
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
おゝ、だうは形無し、か、去りて明存みやうそんし‥‥だな、廣太郎は、白い飛沫をあげて降りつゞけてゐる雨のうつたうしさを眺めて肚のなかから佗しさの溜息を吐いてゐた。
濡れた葦 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
はたらかば後の始末しまつ面倒めんだうならんいつ翌日あしたくらきにたゝせんさうじや/\とうち點頭うなづきひとゑみつゝ取出すかさ日外いつぞや同町に住居すまひする藤崎ふぢさきだう十郎が忘れて行しを幸ひなりとかくおきふけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
が、彼等ははらの底ではどちらも「糞やけだう」を通つてゐた。芭蕉の門弟だつた惟然ゐねんも亦或はかう云ふ一人だつたかも知れない。しかし彼は一茶のやうに図太い根性を持つてゐなかつた。
続芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
例へば箱根の新だうをコンクリイトで固めた様なものだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
え……それぢやアぼくは死んだんだ、こりやアおどろいた、六だうつじだとえ、むかし青山あをやまにさうところつたが、困つたね、ぼくは死んだのからん……ねえさんなんでげすかえ
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
茶山蘭軒二家の集に石田だう、字は士道、別号は梧堂と云つてあるのは、或は此人ではなからうか。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
敵と申候儀だう理に存候すれば天下の御奉行樣にも罪なき者を御仕置おしおきに仰付られしは同樣ならんか併したつとき御方故其儘そのまゝに相濟候事や私しどもが然樣さやうみちかけたる事あらば重き御咎おとがめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はいもと彼等あすこで六だうせんを取つて、どうやらうやらくらしてりましたが、今度こんど此処こゝ停車場ステンシヨン出来できるについて、茶屋ちやゝを出したらからうといふ人のすゝめにまかせて、茶屋ちやゝを始めましたが
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
石田梧堂、名はだうあざなは士道と註してある。秋田の人であらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)