のせ)” の例文
のせられ恥を世の中へさらしてゐても大事ないかといかりの言葉ことばも無理ならず此方も是を婚姻こんいん邪魔じやまなす者の所爲しわざと知ねば彼奸計かのかんけい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かの橋柱はのち御領主ごりやうしゆ御蔵ごぞうとなりしとぞ。椎谷しひや同国どうこくなれども幾里をへだてたれば其真物しんぶつ不見みず、今に遺憾ゐかんとす。しばらく伝写でんしやを以てこゝにのせつ。
本編雪のほかの事をのせたるは雪譜せつふの名をむなしうするにたれども、しばらくしるして好事かうず話柄わへいす。増修そうしうせつまたしかり。
そもそも此集、はじめニ雄略舒明両帝ノ民ヲ恵マセ給ヒ、世ノ治マレル事ヲ悦ビ思召ス御歌ヨリ次第ニのせテ、今ノ歌ヲ以テ一部ヲ祝ヒテヘタレバ、玉匣たまくしげフタミ相カナヘルしるしアリテ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「それろなおこられつから、そら此處こゝにえゝものがつた」おつぎは田圃たんぼにある鼠麹草はゝこぐさはなむしつてむしろのせつた。さうしてまたあぶないやうにそうつとへおりた。與吉よきちたゞ鼠麹草はゝこぐさはないぢつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かの橋柱はのち御領主ごりやうしゆ御蔵ごぞうとなりしとぞ。椎谷しひや同国どうこくなれども幾里をへだてたれば其真物しんぶつ不見みず、今に遺憾ゐかんとす。しばらく伝写でんしやを以てこゝにのせつ。
あげ泣出なきいだすゆゑ越前守殿は言葉ことばしづかにコリヤ/\三吉最少もつと前へ出よ何も怕事こはいことはなしなくな/\サア/\好物いゝものを遣はさうと饅頭まんぢうを紙にのせて與へられ是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
人麻呂妻依羅娘子、与人麻呂別時歌とて、思ふなと君はいへどもあはん時いつと知てか吾こひざらんとよみしは、のせついでによれば、かの石見にて別れしは即此娘子とすべきを
人麿の妻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
雪の奇状きじやう奇事きじ大概たいがいは初編にいだせり。なほ軼事てつじあるを以此二編にしるす。すでに初編にのせたるも事のことなるは不舎すてずしてこれろくす。けだし刊本かんほん流伝りうでんひろきものゆゑ、初編をよまざるものためにするのあり。
本編雪のほかの事をのせたるは雪譜せつふの名をむなしうするにたれども、しばらくしるして好事かうず話柄わへいす。増修そうしうせつまたしかり。
して家に殘りしなり是は大岡殿深き思慮しりよあるが故に久兵衞一人は故意わざと差紙に名前をのせず外の奉公人を呼出よびいだして久兵衞が平日身持みもちの樣子を聞糺きゝたゞさんとの事なる由ときに越前守殿白洲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
前編ぜんへんのせたる三国嶺みくにたふげは、牧之老人が草画さうぐわならひて京山私儲わたくしして満山まんざん松樹まつのきゑがけり。越遊ゑついうの時三国嶺をこえしに此嶺このたふげはさらなり、前後の連岳れんがくすべて松を見ず。此地にかぎらず越後は松のすくなき国なり。
ゆゑに吾が不学ふがくをもわすれて越雪ゑつせつ奇状きぢやう奇蹟きせきを記して後来こうらいしめし、且越地ゑつちかゝりし事はしばらのせ好事かうず話柄わへいとす。
ゆゑに吾が不学ふがくをもわすれて越雪ゑつせつ奇状きぢやう奇蹟きせきを記して後来こうらいしめし、且越地ゑつちかゝりし事はしばらのせ好事かうず話柄わへいとす。
初編に白熊しろくまの事をのせたるゆゑ、白烏しろからすもまたこゝにしるしぬ。