“譴責:けんせき” の例文
“譴責:けんせき”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治14
山本周五郎7
島崎藤村3
夏目漱石2
寺田寅彦2
“譴責:けんせき”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > アジア50.0%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語4.8%
歴史 > 伝記 > 個人伝記2.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
惻隠の情とでもいうのでしょうか、こういう感情が湧くと一緒に自己譴責けんせきの心持も、起こらない訳にはいきませんでした。
正雪の遺書 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
したがって、たとえそれがいま悪徳であるとしても、非難し譴責けんせきし、そして打毀うちこわそうとするのはむだなことだ。
腰を下ろした侍は、元天満与力てんまよりきの常木鴻山こうざん、在役当時の上役で、同じ時に、同じ譴責けんせきをうけた人。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さらにさかのぼって、陸奥守綱宗を、ほとんどこじつけに等しい理由で譴責けんせきし、これに逼塞ひっそくを命じたのはなぜか。
おそらく無断外出を夜廻りに見付けられて、譴責けんせきを受けるか、退学を命ぜられるかと、その夜は碌々眠られなかった。
嘉永三年伊豆七島全圖をあらはして幕府の譴責けんせきを受け、榊原氏の藩邸に幽せられ、四年たくせられて越後國高田に往き
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
これは毎日々々しつきりない譴責けんせきと決して感謝されることのない雜役とに慣れ切つた私には、平和のパラダイスに違ひなかつた。
「中止しろと言ってきましたが、やめずにやっていたので、譴責けんせきを食いました……近いうちに、どこかへ転勤になるのでしょう」
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
而るに公家褒賞の由く、しば/″\譴責けんせきの符を下さるゝは、身を省みるに恥多し、面目何ぞ施さん。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
広西中丞ちゅうじょうが小さな過失があって譴責けんせきを受けた時に賄賂わいろとして贈って来たものであった。
小翠 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
当然な譴責けんせきを恐れて、苟安こうあん途々みちみち考えてきたらしい。孔明の前に出ると白々しく云った。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——というのも、護送使の立場にはいるが、自分もじつは、鎌倉の譴責けんせきをうけて下って行く身なのである。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、諸将へ令して、続々、軍馬を押し出した。賈逵かきは、譴責けんせきをうけて、あとに残されてしまった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところがその翌年、大徳寺において玉室ぎょくしつ法嗣ほうし正隠せいいんを出世せしめたので、幕府は厳重その非違を譴責けんせきした。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
藩主の譴責けんせきという大事に当っても隠忍することができたのに、自分の領地問題では堪忍ができない。
その翌日になると一同で物理の講堂へ呼び出されて、当然の譴責けんせきを受けなければならなかった。
田丸先生の追憶 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
乙教師は恋愛問題の創作にふけつたが為に、陸軍当局の譴責けんせきかうむつたさうである。
入社の辞 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
公家、さらに褒賞の典は無くして、しばしば、譴責けんせきを下さるゝこと、かへりみれば恥のみ多し。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は法律を行使したのであるが、いまやその法律が彼を指弾し譴責けんせきするように思えたらしい。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
彼は法律を行使したのであるが、いまやその法律が彼を指弾し譴責けんせきするように思えたらしい。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
我々の挙動、軽躁なりというも、二十年前の君に比すれば、深く譴責けんせきを蒙るのなし。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
渠は疾呼の譴責けんせきいては慚悔ざんかいし、また踴躍の教峻を受けては然諾せり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、その活動に移らぬうちに、二人は譴責けんせき! 出仕に及ばず——という形式をとられた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、兵を石山寺にとどめて、伊吹の道誉と、即日、何やらしきりと使者を交わしており、どうも事態はただの譴責けんせきや合戦に入るもようではないとある。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もし現代の科学を一通り心得た大岡越前守おおおかえちぜんのかみがこの事件をさばくとしたら、だまされたほうも譴責けんせきぐらいは受けそうな気がする。
路傍の草 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
われは晝間の譴責けんせきに懲りて、室の片隅に隱れ避け、一語をだに出ださゞりき。
そういう瑞見は、彼自身も思いがけない譴責けんせきを受けて、蝦夷えぞ移住を命ぜられたのがすこし早かったばかりに、大獄事件の巻き添えを食わなかったというまでである。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
然し干戈かんくわを動かしたことは、深く公より譴責けんせきされたに疑無い。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
また、いまとなっては、どう義貞を譴責けんせきしてみたところで始まらない。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大喝一声譴責けんせきを加えた上、町名主まちなぬし五人組へ預けたので
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
私は私の先輩なる高等学校の古参の教授の所へ呼びつけられて、こっちへ来るような事を云いながら、ほかにも相談をされては、仲に立った私が困ると云って譴責けんせきされました。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
主人の道誉が、鎌倉の譴責けんせきとやらで、帰京早々、十日ちかくも六波羅の内に“足どめ”をくっていたことでは、佐女牛の衆臣すべてが、不安と不平に打ち沈んでいた折だったので、
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「部下の取締り不行届きである」との理由で、譴責けんせきを加えた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仮令たとい国のものから譴責けんせきされても、他県のものから軽蔑けいべつされても——よし鉄拳てっけん制裁のために絶息ぜっそくしても——まかり間違って退校の処分を受けても——
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
曹操から譴責けんせきされて、文聘は、愁然とそれに答えた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
汽船観光丸の試乗者募集のあった時、瑞見もその募りに応じようとしたが、時の御匙法師おさじほうしににらまれて、譴責けんせきを受け、蝦夷えぞ移住を命ぜられたという閲歴をもった人である。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
彼は先刻、殿中で直諫ちょっかんした為、謹慎きんしんを命じられていたのであるが、当番役ではあるし、初めから吟味にも当っていたので、譴責けんせきを解かれて、副使として臨んだのであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
歴史は彼をして失敗の人と命名する。みずからも敗軍の将たることを承認している。彼が前記の中学校の校長であったとき、不勉強な生徒を譴責けんせきする折があった。その節かれはこの青年に向かって、
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
と、夕刻まで、譴責けんせきをうけた程であった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張作霖からは、譴責けんせきを喰っている。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
こういう意味の譴責けんせきであったが、
彼は震えながら譴責けんせきを受けた。
とは、みなひそかに、ささやき合っていたことだったが、譜代中の譜代、林佐渡がその槍玉にあげられようとは、たれも思いもしていなかったし、当人さえも、寝耳に水であったとみえ、譴責けんせきの使者が行っても、
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有頂天になったことであろう! 必ずや彼は、ぼんやりと遠く眼を見張ったまま、道も忘れ、時間に遅れたらこの先きどんなひどい譴責けんせきに逢うかも忘れ、己れを忘れ、職務を忘れ、世界も、世界にありとあらゆるものをも打ち忘れて
今では教会は単に精神的譴責けんせきのほか、なんら実際的な裁判権を持っておらぬから、犯人の実際的な処罰からはこちらで遠ざかっておるのじゃ。つまり犯人を破門するようなことはせずに、ただ父としての監視の目を放さぬまでじゃ。
ついにお公儀の譴責けんせきをうけるに及んだので、三河侍の気風を最後に発揮して、大久保甚十郎といったその旗本は、当時はまだご二代台徳院殿公のご時世でありましたが、将軍家秀忠ひでただが砂村先にお遊山ゆさんへおもむいたみぎり
おれは包みの中に、何かちょっと鉛筆で印しでもつけてないかと思って、捜してみたが——なんにもない! そこでしようことなしに、おれはその残金でまた遊蕩を始めたものだからとうとう新任の少佐も余儀なくおれに譴責けんせきを食わしたほどだ。
束帯そくたいの上から縄打つ法はあるまい。まして宮門の内より縄付きを出してよいものか。万一、どうしてもがえんじねば、俊基、この場で舌を噛み切って死ぬまでぞ。ならば、汝らの功もむだとなり、鎌倉の譴責けんせきはのがれ得まいが」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正しい国史を識ることは、やがて現在の幕府政体の批判に及ばざるを得ない、「忠義」という観念でさえ、つきつめればおなじ点へゆき当る、宝暦六年に竹内式部が譴責けんせきされ、明和四年に山県大弐が刑死したのも、つづめていえばその一点が原因であった。
菊屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
数右衛門も初めは浮かなかったが、さかずきが重なるにつれて、ぽっといつもの顔になり、しまいには、国許で大野九郎兵衛から譴責けんせきを喰ったお囃子はやし真似まねや、裸踊りまでやり出して、江戸詰の人々との、当分のあいだの惜別も遺憾なかった。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
程なくその大臣のしたあやまちのばけの皮が顕われて、いよいよ其事それが政府部内の問題となり、譴責けんせきをするかあるいは重い罰に処するかという場合には、じきにネーチュンを呼び神様を下ろして、この人を罰して善いか悪いかについておうかがいをするです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
……そこでは、とてもむずかしい捌きなどは出来ないし、又うっかりした捌き方をして、後日ごにち譴責けんせきをうけるようなことがあっても困るので、少し手にあまるような事件には自分の意見書を添えて『何々の仕置可申付哉、御伺』といって、江戸の方までわざわざ問い合わせて来る。
半七捕物帳:24 小女郎狐 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ぐずぐずしていると、本当に足骨を打ち折られそうでありますが、しかし私はこの父の厳しい譴責けんせきによって、つくづく自分の非を悟りましたので、散々さんざんその場で父に謝罪を致し、以来決して不心得を致しませんによって、今度だけはお許しを願いますと、涙を流して申しました。
技手はもし譴責けんせきでもされたら酒にかこつける下心で、すこし紅い顔をして駅長さんの前に出ました。先刻は大きに失礼致しました、はばかりながらこんなものは英語のイロハだ、皆さんも聞いて下さい。この貼紙にはこう云うことが書いてあると言うて、ペロペロと読んで聞かせました。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
十左衛門が納得しかねるのもむりではない、だが、事の起こりからを考えてみればわかる、まず、綱宗さまに対する殆んど無根拠な譴責けんせきと、跡目をきめるについての難題だ、そして同時に、二方面に手が打たれた、一は酒井侯が一ノ関に与えた三十万石分与の密約であり、一は幕府閣老の某侯が
甲斐はまえに、すべて事実無根だと云い、いまも同様にしか云えぬという、だが、あのときから今日まで、家中にはいろいろと穏やかならぬ事が起こっている、おれに対する幕府の譴責けんせきが、兵部と酒井侯の通謀によって作られたように、この三年間に起こった家中の紛争も、やはり兵部の手で操られ
私はこんなに痩せる訳はないけれども、三ヵ月以前に私の下僕しもべが盗人をした。それを譴責けんせきしたところが大いに怒って私のこの横腹へ刀を突き込んだ。それではらわたが少し出て非常に困難をした。もしあなたが来て居ることを早くあの時に知ったならばこんなに困難もしなかったであろう。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
どこの百姓か知れないが、おそらく、この馬子は、かなり人のいい方であっても、この馬の狂乱を理解することができないで、家へ帰ってから後、相当に馬を譴責けんせきすることでしょう——もし、乱暴の主人でしたなら、危険のおそれあるあばれ馬として、売り飛ばすか、つぶしにすることか知れたものではない。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
軽々しく事をげるのは慎まねばならない、天下の乱階らんかいとなることはおそれねばならない、今度仰せ出されたところによると大膳父子に悔悟の様子もなくその上に容易ならぬ企てが台聴たいちょうに達したとあるが、もし父子の譴責けんせきが厳重に過ぎて一同死守の勢いにもならば実に容易ならぬ事柄だというにある。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
おれが逼塞になったこともそうだ、おれは幕府から譴責けんせきされた、なぜだ、どうして幕府から譴責されたか、逼塞を命ぜられるような、なにをしたか、おれがなにをしたか、なるほどおれはくるわへかよった、僅か十日あまり、それも普請小屋の見廻りを終ったあとで、……しかも自分から望んだのではない、京の伯母上おばうえ
詮議の次第とは何事ぞ、その筋に向かいて詰問する所ありしかど何故なにゆえか答えなければ、妾の姉婿しせい某が県会議員常置委員たりしにりてその故をたずねしめけるに、理由は妾が自由党員と船遊びを共にしたりというにありて、姉婿さえ譴責けんせきを加えられ、しばら謹慎きんしんを表する身の上とはなりぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
彼は帰朝以来、今のいわゆるハイカラーなりしかば、有志といえる偽豪傑連にせごうけつれんよりは、酒色しゅしょくを以ていざなわれ、その高利の借金に対する証人または連借人れんしゃくにんたる事を承諾せしめられ、はて数万すまんの借財をいて両親に譴責けんせきせられ、今は家に帰るをいといおる時なりき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「義経、不徳のため、鎌倉どのの譴責けんせきをこうむり、今日、鎮西ちんぜいに落ちて参りまする。思えば、きょうまでの御鴻恩ごこうおんは海のごとく、微臣の奉公は一つぶの粟だにも足りません。今一度、龍顔を拝したくは存じますが、武装の甲胄かっちゅう、畏れ多く存じますれば、これにてお暇乞いとまごいをいたして立去りまする」
日本名婦伝:静御前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今回芳川家に起ったような事件に関しては、別に華族懲戒令というものがあって、もしその事件が訓戒すべきものならば宮内大臣の独断をもって、また譴責けんせきすべきものならば委員会の決議をへて取扱うことになっている。即ち芳川事件がもし懲戒すべき性質のものならば右の懲戒令によることだろうと思うが、それにしても従来この事件に比するものは華族間に決して例が少なくない。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)