“法嗣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうし50.0%
はっす50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところがその翌年、大徳寺において玉室ぎょくしつ法嗣ほうし正隠せいいんを出世せしめたので、幕府は厳重その非違を譴責けんせきした。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
了善上人には御連合おつれあいも先年寂滅じゃくめつなされ、娘御むすめごお一人御座候のみにて、法嗣ほうしに立つべき男子なく、遂に愚僧を婿養子むこようしになされたき由申出され候うち、急病にて遷化せんげ遊ばされ候。
榎物語 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
身現は仏性なりとは知らない。だから、竜樹の法嗣はっすと自称するものがいかにあっても、提婆の所伝でなければ竜樹のどうと考えてはいけない。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
南浦紹明なんぽじょうみょう(大応国師)は、宋の虚堂きどう法嗣はっす大燈国師だいとうこくしのお師匠さん、建長寺の蘭渓道隆らんけいどうりゅうの門に参じたことがあり、宋から帰って後に筑前の崇福寺におること三十年、関西を風靡した。
南浦紹明墨蹟 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)