謝罪わび)” の例文
是非お目にかかってお謝罪わびがしたいから、奥様へお取り次ぎして頂きたいと云って、お台所に居りますが、——どういたしましょう?
美人鷹匠 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
おれの思案より先に身体がとっくに動いて居るなぞは頼もしい、なあにお吉心配することはない、十兵衛と御上人様に源太が謝罪わびをしてな
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
翁も漸く気が晴れたか、けろりと元の柔和な顔に返つて、執務妨害の謝罪わびをして、急な梯子はしごをガタリ/\と帰つて行かれた。
大野人 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
妖怪より余程よつぽど怖い馬鹿だもの、今夜はもう意見をするんぢやあないから謝罪わびたつて承知はしない、撲殺なぐりころすのだから左様思へ
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
正太しようたはかけりてたもとおさへ、美登利みどりさん昨夕ゆふべ御免ごめんよと突然だしぬけにあやまれば、なにもおまへ謝罪わびられることい。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
自身も恐らくは無理と知りつつ無理をならべて一人で立腹して、また一人で立腹したとてまた一人で立腹して、罪もとがも無い文三に手をかして謝罪わびさしたので有ろう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
云ひ謝罪わびにも來ねば此方もまた今日まで出入もなかつたが一體何で來たのだととはれて此方は天窓あたま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『さうとも、兒玉こだまさんぼくつたことはおさはらんやうにねがひます。何卒どうぞその大島小學校おほしませうがくかうのことをはなしてもらひたいものです』とハーバードは前言ぜんげんのお謝罪わびにオックスホードに贊成さんせいした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
深く悔い所天に謝罪わびをする折を待つうち
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
百合子は低い声で謝罪わびながら、境の唐紙の方をちょっと見た、唐紙の後ろには弟子達が寄り添って聴き耳を立てていることだろう。
鷺娘 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
お貞、謝罪わびをしちゃあかんぞ。お前は何も謝罪をすることもなし、吾も別に謝罪を聞く必要も認めんじゃ。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
義理の挨拶あいさつ見事に済ましてすぐその足を感応寺に向け、上人のお目通り願い、一応自己おのれ隷属みうちの者の不埒ふらちをお謝罪わびし、わが家に帰りて、いざこれよりは鋭次に会い
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
嫌やだとつても此組の大將で居てくんねへ、左樣どぢばかりは組まないからとて面目なさゝうに謝罪わびられて見れば夫れでも私は嫌やだとも言ひがたく、仕方が無い遣る處までやるさ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ハヽヽ、敏捷すばやい/\、流石に源太だは、我の思案より先に身体がとつくに動いて居るなぞは頼母しい、なあにお吉心配する事は無い、十兵衞と御上人様に源太が謝罪わびをしてな
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
すると何うだ、おれにお謝罪わびをすればまだしも可愛気かはいげがあるけれど、いくら寒いたつてあんまりな、山田の寝床へ潜込もぐりこみにきをつた。あれ妖怪ばけものと思違ひをして居るのもいやとは謂はれぬ。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
やだとつても此組このくみ大將たいしやうてくんねへ、左樣さうどぢばかりまないからとて面目めんぼくなさゝうに謝罪わびられてればれでもわたしやだともひがたく、仕方しかたところまでやるさ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
嫌やだとつてもこの組の大将で居てくんねへ、さうどちばかりは組まないからとて面目なささうに謝罪わびられて見ればそれでもわたしは嫌やだとも言ひがたく、仕方が無い遣る処までやるさ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ここを我慢して謝罪わびがてら正直にお辰めを思い切れと云う事、今度こそはまちがった理屈ではないが、人間は活物いきもの杓子定規しゃくしじょうぎの理屈で平押ひらおしにはゆかず、人情とか何とか中々むずかしい者があって
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
足許あしもとの明るい内に、さらけ出してお謝罪わびをしろと、居丈高に詰寄れば
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此方こつちに理が有らうが先方さきが悪るからうが喧嘩の相手に成るといふ事は無い、謝罪わびて来い謝罪て来い途方も無い奴だと我子を叱りつけて、長吉がもとへあやまりに遣られる事必定ひつぢやうなれば
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「あれ、お謝罪わびをなさいまし。」と小芳がたてに、おろおろする。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此方こつちらうが先方さきるからうが喧嘩けんくわ相手あひてるといふことい、謝罪わび謝罪わび途方とほうやつだと我子わがこしかりつけて、長吉ちようきちがもとへあやまりにられること必定ひつぢやうなれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それは何うも仕方が無い大屋さんの息子さんでは無いか、此方に理が有らうが先方さきが惡るからうが喧嘩の相手に成るといふ事は無い、謝罪わびて來い謝罪て來い途方も無い奴だと我子を叱りつけて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何もお前に謝罪わびられる事は無い。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何もお前に謝罪わびられる事は無い。
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)