トップ
>
絹糸
>
きぬいと
ふりがな文庫
“
絹糸
(
きぬいと
)” の例文
旧字:
絹絲
外
(
そと
)
で、たこのうなり
声
(
ごえ
)
がする。
窓
(
まど
)
を
開
(
あ
)
けると、あかるく
日
(
ひ
)
が
射
(
さ
)
し
込
(
こ
)
む。
絹糸
(
きぬいと
)
よりも
細
(
ほそ
)
いくもの
糸
(
いと
)
が、へやの
中
(
なか
)
にかかって
光
(
ひか
)
っている。
ある少年の正月の日記
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこをドナウはゆるくうねり、銀いろに光って流れている。そのながれが遠く春の
陽炎
(
ようえん
)
のなかに没せむとして、
絹糸
(
きぬいと
)
の如くに見えている。
ドナウ源流行
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
お
百姓
(
ひゃくしょう
)
はそう
聞
(
き
)
くと
小踊
(
こおど
)
りをして、さっそく
殿様
(
とのさま
)
の
御殿
(
ごてん
)
へ行って、
首尾
(
しゅび
)
よく
玉
(
たま
)
の中へ
絹糸
(
きぬいと
)
を
通
(
とお
)
してお目にかけました。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と竹童が、なにやらさわるものに手をやると、上より一すじ
絹糸
(
きぬいと
)
のようなものがたれ、
襟
(
えり
)
くびから手にはいまわってきたのは一ぴきの
金蜘蛛
(
きんぐも
)
だった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其癖
(
そのくせ
)
彼
(
かれ
)
は
一々
(
いち/\
)
絹糸
(
きぬいと
)
で
釣
(
つ
)
るした
價格札
(
ねだんふだ
)
を
讀
(
よ
)
んで、
品物
(
しなもの
)
と
見較
(
みくら
)
べて
見
(
み
)
た。さうして
實際
(
じつさい
)
金時計
(
きんどけい
)
の
安價
(
あんか
)
なのに
驚
(
おど
)
ろいた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「
上等
(
じょうとう
)
な品で、きれいな品を持ってきました。いろいろかわったしめひもがあります。」といって、いろいろな色の
絹糸
(
きぬいと
)
であんだひもを、一つ取りだしました。白雪姫は
白雪姫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
けれどもそれはふつうの金あみや
金輪
(
かなわ
)
ではなくって、ただ細い
絹糸
(
きぬいと
)
を二、三本、鼻の回りに
結
(
むす
)
びつけて、あごの下にふさを
垂
(
た
)
らしてあった。白いカピは赤い糸を
結
(
むす
)
んでいた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
蜜
(
みつ
)
を一方の口の穴に塗っておき、
蟻
(
あり
)
の足に
絹糸
(
きぬいと
)
をゆわえて、こっちの穴から入れてやれば、蜜の
香
(
か
)
に引かれてきっといっぽうへ抜けて出る。その糸をだんだん太くすればよいと教えてくれた。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
何
(
なん
)
でもないことだよ。それは、
玉
(
たま
)
の
片
(
かた
)
かたの
穴
(
あな
)
のまわりにたくさん
蜂蜜
(
はちみつ
)
をぬっておいて、
絹糸
(
きぬいと
)
に
蟻
(
あり
)
を一
匹
(
ぴき
)
ゆわいつけて、
別
(
べつ
)
の
穴
(
あな
)
から
入
(
い
)
れてやるのです。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ここの
渓流
(
けいりゅう
)
では
砂金
(
さきん
)
がとれる、砂金をうって
鎧
(
よろい
)
小太刀
(
こだち
)
の
金具
(
かなぐ
)
をつくる少女があり、そうかと思うと、
皮
(
かわ
)
をついで
絹糸
(
きぬいと
)
で、
武具
(
ぶぐ
)
の
草摺
(
くさず
)
りをよろっている
家
(
うち
)
も見える。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
母親
(
ははおや
)
は、
真剣
(
しんけん
)
になって、
子守歌
(
こもりうた
)
をうたいはじめるのでした。
母
(
はは
)
の
愛
(
あい
)
から
流
(
なが
)
れ
出
(
で
)
る、なつかしい、
細
(
ほそ
)
いしらべは、
光
(
ひか
)
る
絹糸
(
きぬいと
)
のように、
切
(
き
)
れんとして、
切
(
き
)
れずに、つづくのでした。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると、いつもの鳥が、金と銀の糸で
織
(
お
)
った着物と、
絹糸
(
きぬいと
)
と銀の糸でぬいとりした
上
(
うわ
)
ぐつとをおとしてくれました。女の子は、おおいそぎで着物をきかえて、
宴会
(
えんかい
)
へでかけていきました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
しばらくすると、またお
隣
(
となり
)
の
国
(
くに
)
の
殿様
(
とのさま
)
から、
信濃国
(
しなののくに
)
へお
使
(
つか
)
いが一つの
玉
(
たま
)
を
持
(
も
)
って
来
(
き
)
ました。いっしょにそえた
手紙
(
てがみ
)
を
読
(
よ
)
むと、この
玉
(
たま
)
に
絹糸
(
きぬいと
)
を
通
(
とお
)
してもらいたい。
姨捨山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
が、しっとりと
絹糸
(
きぬいと
)
のように、
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
の
港
(
みなと
)
の
町々
(
まちまち
)
の
屋根
(
やね
)
を
照
(
て
)
らしています。そこの、
果物屋
(
くだものや
)
には、
店頭
(
みせさき
)
に、
遠
(
とお
)
くの
島
(
しま
)
から
船
(
ふね
)
に
積
(
つ
)
んで
送
(
おく
)
られてきた、
果物
(
くだもの
)
がならんでいました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
絹
常用漢字
小6
部首:⽷
13画
糸
常用漢字
小1
部首:⽷
6画
“絹”で始まる語句
絹
絹帽
絹布
絹地
絹紐
絹縮
絹紬
絹漉
絹物
絹行燈