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保養
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ほやう
ふりがな文庫
“
保養
(
ほやう
)” の例文
月夜
(
つきよ
)
なんざ、
露
(
つゆ
)
にも
色
(
いろ
)
が
染
(
そま
)
るやうに
綺麗
(
きれい
)
です……お
庇
(
かげ
)
を
被
(
かうむ
)
つて、いゝ
保養
(
ほやう
)
をしますのは、
手前
(
てまへ
)
ども。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
云
(
い
)
つて、
折角
(
せつかく
)
保養
(
ほやう
)
に
行
(
い
)
つた
轉地先
(
てんちさき
)
から
今
(
いま
)
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たばかりの
夫
(
をつと
)
に、
行
(
ゆ
)
かない
前
(
まへ
)
より
却
(
かへ
)
つて
健康
(
けんかう
)
が
惡
(
わる
)
くなつたらしいとは、
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
で
露骨
(
ろこつ
)
に
話
(
はな
)
し
惡
(
にく
)
かつた。わざと
活溌
(
くわつぱつ
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
廣小路
(
ひろこうぢ
)
より
眺
(
なが
)
むるに、
石段
(
いしだん
)
を
下
(
お
)
り
昇
(
のぼ
)
る
人
(
ひと
)
のさま、さながら
蟻
(
あり
)
の
塔
(
とう
)
を
築
(
つ
)
き
立
(
た
)
つるが
如
(
ごと
)
く、
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
の
花
(
はな
)
に
衣類
(
きもの
)
の
綺羅
(
きら
)
をきそひて、
心
(
こゝろ
)
なく
見
(
み
)
る
目
(
め
)
には
保養
(
ほやう
)
この
上
(
うへ
)
も
無
(
な
)
き
景色
(
けしき
)
なりき
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一五〇
漸
(
やや
)
日出づると見て、いそぎ山をくだり、
京
(
みやこ
)
にかへりて
一五一
薬鍼
(
やくしん
)
の
保養
(
ほやう
)
をなしける。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
「あんな野郎だ、——でも、お前もたまの
保養
(
ほやう
)
だ、行つて來るが宜い。とても、八五郎親分ほどの睨みはきくめえが、お前の叔母さんにも御無沙汰して居るから、俺が時々
覗
(
のぞ
)
いてやるよ」
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
戸外
(
おもて
)
へ伴ひ出し
保養
(
ほやう
)
をさせて下されと
言
(
いへ
)
ば忠兵衞心得て
主個
(
あるじ
)
の前を
退出
(
まかりいで
)
けり其年もはや彌生の初旬
木々
(
きゞ
)
の
梢
(
こずゑ
)
に
花
(
はな
)
咲出
(
さきいで
)
徐々
(
そよ/\
)
と吹く春風も
自然
(
おのづから
)
なる温暖さ然ども
息子
(
せがれ
)
長三郎は例の如く籠りゐる
障子
(
しやうじ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
是
(
これ
)
はもう
周圍
(
まはり
)
の
者
(
もの
)
の
疾
(
と
)
うより
認
(
みと
)
めてゐる
所
(
ところ
)
で、
只今
(
たゞいま
)
もドクトル、エウゲニイ、フエオドロヰチが
云
(
い
)
ふのには、
貴方
(
あなた
)
の
健康
(
けんかう
)
の
爲
(
ため
)
には、
須
(
すべから
)
く
氣晴
(
きばらし
)
をして、
保養
(
ほやう
)
を
專
(
せん
)
一と
爲
(
せ
)
んければならんと。
是
(
これ
)
は
實際
(
じつさい
)
です。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と
思
(
おも
)
ふと、やがて
保養
(
ほやう
)
とあつて、
實家方
(
さとかた
)
へ、
歸
(
かへ
)
つたのである。が、あはれ、
此
(
こ
)
の
婦人
(
ふじん
)
も
自殺
(
じさつ
)
した。それは
昔
(
むかし
)
、さりながら、
田舍
(
ゐなか
)
ものの
※々
(
づう/\
)
しいのは、
今
(
いま
)
も
何
(
なに
)
よりも
可恐
(
おそろ
)
しい。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いくら
保養
(
ほやう
)
でも、
家
(
うち
)
へ
歸
(
かへ
)
ると、
少
(
すこ
)
しは
氣疲
(
きづかれ
)
が
出
(
で
)
るものよ。けれども
貴方
(
あなた
)
は
餘
(
あん
)
まり
爺々汚
(
ぢゞむさ
)
いわ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分
(
じぶん
)
の
氣晴
(
きばら
)
しや
保養
(
ほやう
)
や、
娯樂
(
ごらく
)
もしくは
好尚
(
かうしやう
)
に
就
(
つ
)
いてゞすら、
斯樣
(
かやう
)
に
節儉
(
せつけん
)
しなければならない
境遇
(
きやうぐう
)
にある
宗助
(
そうすけ
)
が、
小六
(
ころく
)
の
爲
(
ため
)
に
盡
(
つく
)
さないのは、
盡
(
つく
)
さないのではない、
頭
(
あたま
)
に
盡
(
つく
)
す
餘裕
(
よゆう
)
のないのだとは
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“保養”の意味
《名詞》
保 養(ほよう)
心身を休め健康を増進すること。
美しいものなどを見て心を慰め楽しむこと。
(出典:Wiktionary)
保
常用漢字
小5
部首:⼈
9画
養
常用漢字
小4
部首:⾷
15画
“保”で始まる語句
保
保姆
保護
保存
保元
保羅
保証
保吉
保護者
保科