“ざぶとん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
座蒲団67.0%
座布団18.4%
坐蒲団6.5%
座蒲團4.3%
坐蒲團1.1%
座布團1.1%
坐團布0.5%
坐布団0.5%
坐布團0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると廊下伝ろうかづたいへやの入口まで来た彼は、座蒲団ざぶとんの上にきちんとすわっている私の姿を見るや否や、「いやに澄ましているな」と云った。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼女は一とこと一と言に頬ずりをしてから、ようようリリーを下に置いて、忘れていた窓の戸締まりをし、座布団ざぶとんで寝床をこしらえてやり
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
が、足が酷く汚れていたのでひざめいの寝ているらしい奥の間の方へした。黄色い坐蒲団ざぶとんまるめたようなものが見えた。
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)
たゞる、日本橋にほんばし檜物町ひものちやう藤村ふぢむら二十七疊にじふしちでふ大廣間おほひろま黒檀こくたん大卓だいたくのまはりに、淺葱絽あさぎろ座蒲團ざぶとんすゞしくくばらせて、一人ひとり第一番だいいちばん莊重さうちようひかへてる。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
勘次かんじ草刈籠くさかりかご脊負せおつて巡査じゆんさあといて主人しゆじんいへ裏庭うらにはみちびかれた。巡査じゆんさ縁側えんがは坐蒲團ざぶとんこしけたとき勘次かんじかご脊負せおつたまゝくびれてつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それからつゞいて心臟ハート軍人ネーブが、眞紅しんく天鵞絨びろうど座布團ざぶとんうへに、王樣わうさまかんむりせてつてました、壯麗さうれい行列ぎやうれつ總殿さうしんがりには、心臟ハート王樣わうさま女王樣ぢよわうさまとがらせられました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ごろりところげてだいなり、坐團布ざぶとん引寄ひきよせてふたつにをつまくらにしてまた手當次第てあたりしだいほんはじめる。陶淵明たうえんめい所謂いはゆる「不甚解くらゐいがときに一ページむに一時間じかんもかゝることがある。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
厚い膝頭ひざがしら坐布団ざぶとんからみ出して軽く畳を抑えたところは、血が退いて肉が落ちた孤堂先生の顔に比べると威風堂々たるものである。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ほかものらはさいはひにれを坐布團ざぶとんにして其上そのうへ彼等かれらひぢせ、其頭そのあたまえてむかあはせになつてはなしてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)