輕蔑けいべつ)” の例文
新字:軽蔑
彼はこの問ひを少し急ぎ氣味ぎみに出した。彼はこの申出に對して怒つた、或ひは少くとも輕蔑けいべつした拒絶を半ば期待してゐるらしかつた。
自然しぜん、そこが麻雀マージヤン長所ちやうしよでもあり短所たんしよでもあつて、どつちかとへば玄人筋くろうとすぢのガンブラアには輕蔑けいべつされる勝負事しようぶごとのやうにおもはれる。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
かれ微笑びせうもつくるしみむかはなかつた、輕蔑けいべつしませんでした、かへつて「さかづきわれよりらしめよ」とふて、ゲフシマニヤのその祈祷きたうしました。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
八五郎はさう言つて、惚れた者の哀れさを輕蔑けいべつするより、武士の情け見たいな悲痛な顏をして見せたりするのです。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
無論むろんまへにはわからないサ!』帽子屋ばうしや輕蔑けいべつするものゝごとく、あたましてひました。『いかい、けつして時間じかんことくちにしないがい!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
小六ころく實際じつさいこんなようをするのを、内心ないしんではおほいに輕蔑けいべつしてゐた。ことに昨今さくこん自分じぶんむなくかれた境遇きやうぐうからして、此際このさい多少たせう自己じこ侮辱ぶじよくしてゐるかのくわんいだいて雜巾ざふきんにしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『ぢやあ、あなたはわたし輕蔑けいべつしてらつしやるんだ。』
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
自分は斯くの如く君を輕蔑けいべつしてゐる
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
でも、リード夫人の時には、私が最善を盡してやつても、いつも輕蔑けいべつをもつて、鼻であしらはれてゐたことを覺えてゐる。
いやわたくしらうとおもふのは、なんため貴方あなた解悟かいごだの、苦痛くつうだの、れにたいする輕蔑けいべつだの、其他そのたこといてみづか精通家せいつうかみとめておいでなのですか。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
地者を輕蔑けいべつする癖が、當時の若い男のたしなみ見たいなもので、八五郎一人の罪では無かつたのですが、遊女崇拜の淺ましさが、妙にかんにさはるのです。
輕蔑けいべつせられてあいちやんはれず、忌々いま/\しさうにあがつて、さつさとあるしました、福鼠ふくねずみねむつてゐるし、一人ひとりとしてあいちやんのくのをにするものはありませんでした
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
人生じんせい解悟かいごむかつて自由じいうなるふか思想しさうと、おろかなるさわぎたいする全然ぜん/\輕蔑けいべつすなは人間にんげん以上いじやうのものを未甞いまだかつらぬ最大幸福さいだいかうふくです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
お茂は恥のない顏をあげて、輕蔑けいべつしきつたやうに笑ひました。白い齒が秋の陽に光つて、頬に渦卷く笑靨ゑくぼも、皮膚をく血の色も、少し赤味を帶びた毛も、恐しく魅力的です。
「だつて、何千萬の人に何の係合かゝりあひがあるの? 私の知つてる八十人は、私を輕蔑けいべつするわ。」
『おまへに!』と芋蟲いもむし輕蔑けいべつして、『一たいまへだれだい?』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
主人は煙管きせるを叩いて、疊の上に輕蔑けいべつしきつた小皺こじわを寄せるのです。
お玉はそれを輕蔑けいべつし切つた樣子で、冷然と眺めて居ります。
平山平助の顏には、妙に輕蔑けいべつしきつた色が浮ぶのでした。
お竹はひどく喜三郎を輕蔑けいべつして居る樣子です。