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疲勞
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つかれ
ふりがな文庫
“
疲勞
(
つかれ
)” の例文
新字:
疲労
晝のうちは、それでも何事も起りませんが、あまり騷ぎが大袈裟だつたので、夜になると、皆んなの顏には明かに
疲勞
(
つかれ
)
の色が
漂
(
たゞよ
)
ひます。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
洋服を脱ぐのが面倒臭いから、私は入らない積りだつたが、皆なに勸められて旅の
疲勞
(
つかれ
)
を忘れに行つた。こゝの宿から
河津川
(
かはづがは
)
が見えた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
さながら水を掻きゐたる
櫂
(
かひ
)
が、
疲勞
(
つかれ
)
または危き事を避けんため、一の笛の
音
(
ね
)
とともにみな止まる如くなりき 一三三—一三五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
と
胸
(
むね
)
に
氣
(
き
)
を
入
(
い
)
れたやうに
頷
(
うなづ
)
いて
云
(
い
)
つたが、
汽車
(
きしや
)
に
搖
(
ゆ
)
られて
來
(
き
)
た
聊
(
いさゝ
)
かの
疲勞
(
つかれ
)
も
交
(
まじ
)
つて、
山
(
やま
)
の
美
(
うつく
)
しさに
魅
(
み
)
せられて
身
(
み
)
の
萎々
(
なえ/\
)
と
成
(
な
)
つた、
歎息
(
ためいき
)
のやうにも
聞
(
きこ
)
えた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
頑是
(
ぐわんぜ
)
なき
少年
(
せうねん
)
の
常
(
つね
)
とてかゝる
境遇
(
きやうぐう
)
に
落
(
お
)
ちても、
昨夜
(
さくや
)
以來
(
いらい
)
の
疲勞
(
つかれ
)
には
堪兼
(
たへか
)
ねて、
私
(
わたくし
)
の
膝
(
ひざ
)
に
凭
(
もた
)
れた
儘
(
まゝ
)
、スヤ/\と
眠
(
ねむ
)
りかけたが、
忽
(
たちま
)
ち
可憐
(
かれん
)
の
唇
(
くちびる
)
を
洩
(
も
)
れて
夢
(
ゆめ
)
の
聲
(
こゑ
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
男はみな山深くわけ入つて木を伐り炭を燒くに忙しく、女どもはまた
蕎麥畑
(
そばばたけ
)
の手入や大豆の刈入れをやらねばならなかつたので何れもその
疲勞
(
つかれ
)
から早く戸を閉ぢて
睡
(
ね
)
て了つた。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
彼
(
かれ
)
が
最
(
もつと
)
も
好
(
この
)
む
所
(
ところ
)
の
書物
(
しよもつ
)
は、
歴史
(
れきし
)
、
哲學
(
てつがく
)
で、
醫學上
(
いがくじやう
)
の
書物
(
しよもつ
)
は、
唯
(
たゞ
)
『
醫者
(
ヴラーチ
)
』と
云
(
い
)
ふ一
雜誌
(
ざつし
)
を
取
(
と
)
つてゐるのに
過
(
す
)
ぎぬ。
讀書
(
どくしよ
)
爲初
(
しはじ
)
めると
毎
(
いつ
)
も
數時間
(
すうじかん
)
は
續樣
(
つゞけさま
)
に
讀
(
よ
)
むのであるが、
少
(
すこ
)
しも
其
(
そ
)
れで
疲勞
(
つかれ
)
ぬ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
此の
疲勞
(
つかれ
)
が出たのか、周三は、お房の許へ
引越
(
ひツこ
)
して來た
晩
(
ばん
)
は實に好く眠ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
永い間の
疲勞
(
つかれ
)
が
メランコリア
(旧字旧仮名)
/
三富朽葉
(著)
また我は
他
(
ほか
)
の
徑
(
こみち
)
を通れる時より身輕ければ、
疲勞
(
つかれ
)
を覺ゆることなくしてかの足早き二の靈に從ひつゝ歩みゐたるに 七—九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
心靜
(
こゝろしづか
)
に
枕
(
まくら
)
には
就
(
つ
)
いたが、
民子
(
たみこ
)
は
何
(
ど
)
うして
眠
(
ねむ
)
られよう、
晝
(
ひる
)
の
疲勞
(
つかれ
)
を
覺
(
おぼ
)
ゆるにつけても、
思
(
おも
)
ひ
遣
(
や
)
らるゝ
後
(
のち
)
の
旅
(
たび
)
。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さあ
斯
(
か
)
うなると
今迄
(
いまゝで
)
張詰
(
はりつ
)
めて
居
(
を
)
つた
氣
(
き
)
も
幾分
(
いくぶん
)
か
緩
(
ゆる
)
んで
來
(
き
)
て、
疲勞
(
つかれ
)
も
飢
(
うえ
)
も
感
(
かん
)
じて
來
(
く
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
半島の絶端を極めたいと思ふ勃々とした心が先に立つて、吾儕はこゝへ來る迄の
疲勞
(
つかれ
)
と熱苦しさとを忘れた。「僕は斯ういふ路を歩いて行くのが好きサ。」とK君は私を顧みながら言つた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
汝の足善き願ひに勝たるゝがゆゑに
疲勞
(
つかれ
)
をしらざるのみならず
上方
(
うへ
)
に運ばるゝをよろこぶにいたらむ。 一二四—一二六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『これ、
水兵
(
すいへい
)
、
少年
(
せうねん
)
は
痛
(
ひど
)
く
疲勞
(
つかれ
)
て
居
(
を
)
る、あまり
騷
(
さわ
)
いではいかぬ』と
打笑
(
うちえ
)
みつゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
自由の意志と與へらる(この意志もしはじめて天と戰ふ時の
疲勞
(
つかれ
)
に堪へ後善く養はるれば凡ての物に勝つ) 七六—七八
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
疲
常用漢字
中学
部首:⽧
10画
勞
部首:⼒
12画
“疲”で始まる語句
疲
疲労
疲憊
疲弊
疲労困憊
疲曳
疲瘠
疲切
疲果
疲癃