トップ
>
猟人
>
かりゅうど
ふりがな文庫
“
猟人
(
かりゅうど
)” の例文
旧字:
獵人
岡山「それで一つ眼なら
全
(
まる
)
で化物だ、こんな山の中で
猟人
(
かりゅうど
)
が居るから追掛けるぞ、そんな
姿
(
なり
)
でピョコ/\やって来るな、亭主を呼べ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
僕は最中にも食い
厭
(
あ
)
きて、本を見ていると、
梯子
(
はしご
)
を
忍足
(
しのびあし
)
で上って来るものがある。猟銃の音を聞き慣れた鳥は、
猟人
(
かりゅうど
)
を近くは寄せない。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
あるものは
袖口
(
そでぐち
)
を
括
(
くく
)
った朱色の着物の上に、
唐錦
(
からにしき
)
のちゃんちゃんを
膝
(
ひざ
)
のあたりまで垂らして、まるで錦に包まれた
猟人
(
かりゅうど
)
のように見えた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
村
(
むら
)
に
猟人
(
かりゅうど
)
のおじいさんが
住
(
す
)
んでいました。このおじいさんは、
長年
(
ながねん
)
猟人
(
かりゅうど
)
をしていまして、
鉄砲
(
てっぽう
)
を
打
(
う
)
つことの
大名人
(
だいめいじん
)
でありました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男の
猟人
(
かりゅうど
)
の姿に私はなつてゐた。
葦
(
あし
)
がほんのわづかその雪原にたゞそれだけの植物のかすかな影をかすかに立ててちらほらと生えてゐた。
川
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
鳴りをひそめていた賊は、もう仕止めた
猟人
(
かりゅうど
)
が姿を見せるように、公然と、声をあげて、
猿
(
ましら
)
の如く思い思いに、谷底へ
辷
(
すべ
)
り降りて行った。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
野育ちの青年が、水車小屋の娘に恋して、一度は得意と幸福の絶頂に押し上げられながら、黒い
髯
(
ひげ
)
を生やした
恋仇
(
こいがたき
)
の
猟人
(
かりゅうど
)
が現われて、女と望みを
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
現に今から百余年
前
(
ぜん
)
、天明年間に
日向国
(
ひゅうがのくに
)
の
山中
(
やまなか
)
で、
猟人
(
かりゅうど
)
が獣を捕る為に張って置いた
菟道弓
(
うじゆみ
)
というものに、人か獣か判らぬような怪物が
懸
(
かか
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
奈良朝時代の歌集なる『万葉集』に、乞食の歌というのが二つありますが、一つは漁師の歌、一つは
猟人
(
かりゅうど
)
の歌です。
融和問題に関する歴史的考察
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
歌の文句の中に
嬌名
(
きょうめい
)
を留めている者は、明治に入ってからでもまだ幾らもある。
節子
(
ふしこ
)
のとみというゾレがおそらくは最後のもので、現に八十余歳の長命で、
猟人
(
かりゅうど
)
の妻になって生きている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
先代の名人がアドの
猟人
(
かりゅうど
)
をば附合うてくれられた。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
与助
(
よすけ
)
は、いつか
猟人
(
かりゅうど
)
のおじいさんが
話
(
はな
)
したことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
して、おおかみが
情
(
なさ
)
けを
感
(
かん
)
じてくれたのではないかと
考
(
かんが
)
えました。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それだのに昨夜また私の夢の中に見えて、
猟人
(
かりゅうど
)
の姿をし、
何処
(
どこ
)
までお前は川のほとりを歩いて行つたのだ……。何をおまへはまだ探してゐるのだ。
川
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
猟人
(
かりゅうど
)
のように、山伏たちは、熊笹や木の中へ飛びこんだ。陽はいつか山の
端
(
は
)
にかくれて、冷たい気が白々と降りてくる。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
どうも仕方がないから此の通り秋は
樵
(
きこり
)
をして、冬になれば
猟人
(
かりゅうど
)
をして
漸々
(
よう/\
)
に暮している、実に尾羽打枯らした此の姿で、
此所
(
こゝ
)
で逢おうとは思わなんだのう
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは上州
吾妻郡
(
あがつまごおり
)
の
四万
(
しま
)
の山口と申す所へ抜けてまいる間道で、
猟人
(
かりゅうど
)
か
杣
(
そま
)
でなければ通らん
路
(
みち
)
でございますが、
両人
(
ふたり
)
は身の上が怖いから
山中
(
さんちゅう
)
を怖いとも思わず
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これにひきかえて、
母子
(
おやこ
)
のくまを
打
(
う
)
たずにもどったやさしい
猟人
(
かりゅうど
)
は、どうか、はやく、あの
母子
(
おやこ
)
のくまはどこかへ
隠
(
かく
)
れてくれればいいと
思
(
おも
)
いながら
歩
(
ある
)
いてきました。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その晩、相手の男と別れてから、王四は途中の
芒原
(
すすきはら
)
で寝てしまった。事これだけなら、その一
睡
(
すい
)
は無上天国そのものだった。ところが折ふし通りかかった
猟人
(
かりゅうど
)
がある。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
通りかゝった
猟人
(
かりゅうど
)
は、鹽原角右衞門という浪人で、己のがなるを聞いて助けべえと思って、現在忠義の家来なり、妹を片付ければ弟も同様な岸田屋宇之助を鉄砲で
打
(
ぶ
)
ったえ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この陳達が、そんなしがねえ
猟人
(
かりゅうど
)
や百姓いじめをするものか。お互い三人が義の盃を交わしたとき、第一に誓ったのは、盗賊はしても弱い者泣かせはしまいぞということだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
村
(
むら
)
の
人々
(
ひとびと
)
も、
雪
(
ゆき
)
が
積
(
つ
)
もると、おおかみや、くまに
襲
(
おそ
)
われることをおそれました。けれど、
上手
(
じょうず
)
な
猟人
(
かりゅうど
)
のおじいさんが
住
(
す
)
んでいるので、みなは、どれほど
安心
(
あんしん
)
していたかしれません。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お蝶は、最前下の方でオ——イという声を確かに耳にしましたが、まさか、そんな女肉の
猟人
(
かりゅうど
)
が、くッ付いて来るとも思わず、幾曲りの道のつづくにまかせて歩みつづけているのでした。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
川端の家でも吹出すと、村中で
家数
(
いえかず
)
も
沢山
(
たんと
)
は有りませんが、ぶうー/\と竹法螺を吹出し、何事かと
猟人
(
かりゅうど
)
も有るから鉄砲を
担
(
かつ
)
ぎ、又は鎌
或
(
あるい
)
は
鋤
(
すき
)
鍬
(
くわ
)
などを持って段々村中の者が集まるという。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
途中
(
とちゅう
)
で、
知
(
し
)
らない
猟人
(
かりゅうど
)
に
出
(
で
)
あいました。その
猟人
(
かりゅうど
)
もこれから
山
(
やま
)
へ、くまを
打
(
う
)
ちにゆこうというのです。その
男
(
おとこ
)
は、
傲慢
(
ごうまん
)
でありまして、なにも
獲物
(
えもの
)
なしに
帰
(
かえ
)
る
猟人
(
かりゅうど
)
を
見
(
み
)
ますと
鼻
(
はな
)
の
先
(
さき
)
で
笑
(
わら
)
いました。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さきごろ
裾野
(
すその
)
の
猟人
(
かりゅうど
)
が、この黒鷲が落ちたところを
生
(
い
)
け
捕
(
ど
)
りましたとおとどけにおよんだので、見ると、どこでやられたのか、
股
(
もも
)
と左のつばさの
脇
(
わき
)
に、二ヵ
所
(
しょ
)
の
鉄砲傷
(
てっぽうきず
)
をうけております。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人と見たら
囓付
(
かみつ
)
くべき猛獣が、私の命を助けるとは此の上の
恩誼
(
おんぎ
)
はない、辱けない/\、さア熊よ、お前はもう
宜
(
よ
)
いから早く元の穴へお戻り、うか/\して
居
(
お
)
ると
猟人
(
かりゅうど
)
のために撃たれるぞよ
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「帰る途中で、兎捕りの
李吉
(
りきち
)
っていう
猟人
(
かりゅうど
)
を
捕
(
と
)
ッつかまえて聞いたことだが」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猟人
(
かりゅうど
)
二人が案じて居りますところへ、見馴れぬ女が尋ねてまいりまして
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
不思議にも文治が命の助かります次第は
後
(
のち
)
のお話といたしまして、
扨
(
さて
)
此方
(
こなた
)
は二居ヶ峰の
麓
(
ふもと
)
、こんもり
樹茅
(
きかや
)
の茂れる
山間
(
やまあい
)
には珍らしき立派な
離家
(
はなれや
)
があります。多分
猟人
(
かりゅうど
)
の
中
(
うち
)
の親方でございましょう。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
どうも、
猟人
(
かりゅうど
)
ではなし、お百姓さんとも思われねえが
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猟
常用漢字
中学
部首:⽝
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“猟人”で始まる語句
猟人広場
猟人服
猟人日記
猟人体
猟人伝書