“芒原”の読み方と例文
読み方割合
すすきはら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引越した当時は、私の家の裏手はまだ一めんの芒原すすきはらになっていて、大きなみぞを隔てて、すぐその向うが華族のお屋敷になっていた。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「まだ日のあるうちで仕合わせじゃ。暮れてから芒原すすきはらであのような美しい女子に出逢うたら、狐が化けたのじゃと思わるるかも知れぬ。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そこへ、切った犬の数よりも、はるかに多い野犬の群れが、あるいは芒原すすきはらの向こうから、あるいは築土ついじのこわれをぬけて、続々として、つどって来る。——
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)