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日々
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にち/\
ふりがな文庫
“
日々
(
にち/\
)” の例文
「誠に/\此せつも遠方へゆかれ留守中と存候て、
日々
(
にち/\
)
つとめ申候。左様なくば、むねふさがり、やるせなく、御さつし可被下候。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
博覽會開設につき地方の人士雲の如くに東京に
簇集
(
あつまり
)
きたる
之
(
これ
)
に就て或人説をなして米價騰貴の原因として其の
日々
(
にち/\
)
費す所の
石數
(
こくすう
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
美しい夏の
日々
(
にち/\
)
に私の魂を生気づけた高い勇気、——それも消えた。——おお、神の摂理よ——歓喜の澄んだ一日を一度は私に見せて下さい。
ベートーヴェンの生涯:03 ハイリゲンシュタットの遺書
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
、
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
(著)
けれども、
徒手
(
てぶら
)
で行くのが面白くないんで、其うちの事と
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
で料簡を
定
(
さだ
)
めて、
日々
(
にち/\
)
読書に耽つて四五日
過
(
すご
)
した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
駕籠
(
かご
)
に
乘
(
のせ
)
忠兵衞は
附添
(
つきそひ
)
原澤村へと急ぎ立歸りしに母のおもせは
如何
(
いか
)
なる者を連來やと
日々
(
にち/\
)
案じ居ける所へ皆々歸り來りければ早速忠兵衞を招きて樣子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
だが死んだ親父の
位牌
(
いへい
)
に対しても済まねえから、
家
(
うち
)
の
閾
(
しきい
)
を
跨
(
また
)
がせることは出来ねえ義理だから、裏の
明店
(
あきだな
)
へ入れて置き、
食物
(
くいもの
)
だけは
日々
(
にち/\
)
送ってくれべい
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と声を掛けて、奥様が入つて来たのは、それから二時間ばかり
経
(
た
)
つてのこと。丑松の机の上には、
日々
(
にち/\
)
の
思想
(
かんがへ
)
を
記入
(
かきい
)
れる仮綴の教案簿なぞが置いてある。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
花樹
(
はなき
)
と
瑞樹
(
みづき
)
の二人が一緒に生れて来る前の私が、
身体
(
からだ
)
の苦しさ、心細さの
日々
(
にち/\
)
に募るばかりの時で、あれを書かなければならなくなつたのだと覚えて居ます。
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一体セルギウスは誰をでも草庵に入れる事にしてゐるが、いつもセルギウスに付けられてゐる僧と、
日々
(
にち/\
)
僧院から草庵へ派遣する事になつてゐる当番の僧とで、人を
選
(
え
)
り分る。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
自分は幼い子供の時分から何時とはなく維新の元老の社會的地位名聲と
日々
(
にち/\
)
の新聞紙が傳へる其の私行上の相違から、
斯
(
か
)
う云ふ人達ほど憎むべき僞善者はないと思つて居たので
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
同級
(
どうきう
)
の
女生徒
(
ぢよせいと
)
二十
人
(
にん
)
に
揃
(
そろ
)
ひのごむ
鞠
(
まり
)
を
與
(
あた
)
へしはおろかの
事
(
こと
)
、
馴染
(
なじみ
)
の
筆
(
ふで
)
やに
店
(
たな
)
ざらしの
手遊
(
てあそび
)
を
買
(
かひ
)
しめて、
喜
(
よろこ
)
ばせし
事
(
こと
)
もあり、さりとは
日々
(
にち/\
)
夜々
(
や/\
)
の
散財
(
さんざい
)
此歳
(
このとし
)
この
身分
(
みぶん
)
にて
叶
(
かな
)
ふべきにあらず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もと/\軍隊風に児童を
薫陶
(
くんたう
)
したいと言ふのが斯人の主義で、
日々
(
にち/\
)
の挙動も生活も
凡
(
すべ
)
て其から割出してあつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
余所目
(
よそめ
)
には大層もない浮気ものらしく見えましても、これが
日々
(
にち/\
)
の勤めとなっては大口きいてパッ/\と致すも稼業に馴れると申すものでござりましょう。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして
日々
(
にち/\
)
飯米
(
はんまい
)
を
測
(
はか
)
つて勝手へ出す時、
紙袋
(
かみぶくろ
)
に取り分け、
味噌
(
みそ
)
、
塩
(
しほ
)
、
香
(
かう
)
の
物
(
もの
)
などを添へて、五郎兵衛が手づから持ち運んだ。それを親子
炭火
(
すみび
)
で
自炊
(
じすゐ
)
するのである。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
連
(
つれ
)
ては向島兩國淺草吉原或は
芝神明
(
しばしんめい
)
愛宕
(
あたご
)
又は目黒不動と神社佛閣名所舊跡等を見物して
歩行
(
あるき
)
氣隨
(
きずゐ
)
氣儘
(
きまゝ
)
に
日々
(
にち/\
)
酒
(
さけ
)
而已
(
のみ
)
多く
飮
(
のみ
)
凡そ十四五日も逗留せしが後藤は萬事心を付新藤夫婦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
若しこの服従と云ふことがなかつたら、ステパンは
日々
(
にち/\
)
の
勤行
(
ごんぎやう
)
の単調で退屈なのに難儀したり、参詣人の雑沓をうるさがつたり、同宿の不行儀なのを苦に病んだりした事だらう。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
午前一時半に
床
(
とこ
)
へ
入
(
はい
)
つて、五時に目が
覚
(
さ
)
めて六時過ぎに起きた。
日々
(
にち/\
)
に送る歌を読まうとしたが娘さん達の来る頃だと思ふと何だか気が落ち着かなくて一つより歌が出来なかつた。
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
その住持も近頃居りませんので、お町は
日々
(
にち/\
)
子供を相手にして、せい/″\
仮名尽
(
かなづくし
)
や
名頭
(
ながしら
)
ぐらいを指南して居ります。
偶
(
たま
)
には歌などを書くことも有ります。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
尤も朝になれば、そんなことは忘れ勝ちで、『
奈何
(
どう
)
して働かう、奈何して生活しよう——自分は是から
将来
(
さき
)
奈何したら好からう』が
日々
(
にち/\
)
心を悩ますのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
盡し
兄弟
(
はらから
)
の
中
(
なか
)
睦
(
むつ
)
ましく兄は弟を思ひ弟は兄を
尊敬
(
うやまひ
)
日々
(
にち/\
)
農業
(
のうげふ
)
耕作
(
かうさく
)
油斷
(
ゆだん
)
なく
精
(
せい
)
を出し
隙
(
ひま
)
ある時は山に入て
薪
(
たきゞ
)
を
樵
(
こり
)
或ひは
日雇
(
ひよう
)
走り使ひ等に雇はれ兩人とも晝夜を分たず
稼
(
かせ
)
ぎて親半左衞門を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
文士の決闘を書いたと云ふ
良人
(
をつと
)
の原稿はまだ新聞に出て居なかつた。防水剤の話が丁度その欄に載つて居たので読みながら買つて見ようかなどゝ思つた。
日々
(
にち/\
)
の歌を詠んで
万朝報
(
まんてうはう
)
の歌を選んだ。
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
いや
皆
(
みん
)
なそれは約束事でよい人も
零落
(
おちぶ
)
れる事も有れば、また心掛けの善く無い人でも結構な暮しをして、
日々
(
にち/\
)
のことに困らないのは前世の因縁であるから
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
相「殿様お帰りあそばせ、御機嫌さま、誠に存外の御無沙汰を致しました、
何時
(
いつ
)
も相変らず
御番疲
(
ごばんづか
)
れもなく、
日々
(
にち/\
)
御苦労さまにぞんじます、厳しい残暑でございます」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お前の手拵えとは
辱
(
かたじけ
)
ない、
日々
(
にち/\
)
の事で誠に気の毒だ、今日は丁度森松を
使
(
つかい
)
にやったから、今自分で
膳立
(
ぜんだて
)
をして酒をつけようと思っていた処で、丁度いゝから膳を拵えて
燗
(
かん
)
を
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
矢張
(
やはり
)
旦那様がお
忙
(
せわ
)
しくって、
日々
(
にち/\
)
御出勤になりましたり、夜もお帰りは遅し、お留守勝ですから
夜業
(
よなべ
)
が出来ようかと存じますが、何だか
矢張
(
やっぱ
)
りせか/\致しまして、なんでございますよ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
多助が
日々
(
にち/\
)
裏の茶見世へ来て話をするのを聞いて感心致して居りましたところへ、今日はおかめという叔母が参りましたのを、多助が段々と意見を加え、
敵
(
かたき
)
同志の親子をば助けて遣ろうと云う志は
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
奥「
日々
(
にち/\
)
の
御繁務
(
ごはんむ
)
さぞお気疲れ遊ばしましょう、
御欝散
(
ごうっさん
)
のため御酒でも召上り、先頃召抱えました
島路
(
しまじ
)
と申す腰元は踊が上手とのことでございますから、お慰みに
御所望
(
ごしょもう
)
遊ばしては
如何
(
いかゞ
)
でございます」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
多「まア仕合せな事でお得意先が
日々
(
にち/\
)
増えるばかりさ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
々
3画
“日々”で始まる語句
日々夜々
日々是好日
日々花
日々草
日々谷
日々入局
日々日々
日々かがみ