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報酬
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ほうしゅう
ふりがな文庫
“
報酬
(
ほうしゅう
)” の例文
幸三
(
こうぞう
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
働
(
はたら
)
いたことが、これほどの
報酬
(
ほうしゅう
)
に
値
(
あたい
)
するとは
思
(
おも
)
われなかったので、すまぬ
気
(
き
)
がして
受
(
う
)
け
取
(
と
)
ることをためらっていますと
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「お礼をいうにゃおよばねえよ。働きにたいしてはそれ相当の
報酬
(
ほうしゅう
)
をうるのは当然じゃねえか。俺はものを合理的に考えるほうだからな」
恐竜島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かわいそうな動物どもは、やがて
昼飯
(
ひるめし
)
の
報酬
(
ほうしゅう
)
の出ることを知って、いっしょうけんめいにやった。わたしもそのとおりであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
だから、秀吉は、かれに対しては、本領の
若狭
(
わかさ
)
、
近江
(
おうみ
)
、
越前
(
えちぜん
)
、
加賀
(
かが
)
の一部など、百万石に近い
報酬
(
ほうしゅう
)
と優遇をもってした。当然な報恩である。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
英吉利
(
イギリス
)
語を教える
報酬
(
ほうしゅう
)
は僅かに月額六十円である。
片手間
(
かたてま
)
に書いている小説は「
中央公論
(
ちゅうおうこうろん
)
」に載った時さえ、九十銭以上になったことはない。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
というのは、断食芸人はあざむいたりせず、正直に働いていたのだが、世間のほうが彼をあざむいて彼の当然もらうべき
報酬
(
ほうしゅう
)
を奪ってしまったのだった。
断食芸人
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
元来
(
がんらい
)
いかなる
職業
(
しょくぎょう
)
にありても、これに当たる人に三段の区別がある。
報酬
(
ほうしゅう
)
だけの仕事をせぬすなわち
曠職
(
こうしょく
)
の人。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
安値
(
あんちょく
)
の
報酬
(
ほうしゅう
)
で
学科
(
がっか
)
を
教授
(
きょうじゅ
)
するとか、
筆耕
(
ひっこう
)
をするとかと、
奔走
(
ほんそう
)
をしたが、それでも
食
(
く
)
うや
食
(
く
)
わずの
儚
(
はか
)
なき
境涯
(
きょうがい
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
月末にはまだ三日もある今夜
報酬
(
ほうしゅう
)
をくれるというのもそれで読めた。ところで俺の方からいうと、報酬を貰った以上、今月はもう来ないというのは予定の行動だ。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
おっ師匠さんは子供に、白砂糖を
二斤
(
にきん
)
中元に持って来いと言いつけた。恐らくこれがおっ師匠さんの受ける唯一の
報酬
(
ほうしゅう
)
だったのだろう。けれど私にはそれができなかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
誇張は昔話の興味の一つであるが、それにしても少しく
報酬
(
ほうしゅう
)
というものが功労に対して大き過ぎる。何か後の人の忘れてしまった教訓が、この間にあったようにも想像せられる。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
目下弁護事務にて
頗
(
すこぶ
)
る有望の事件を担当しおり、この事件にして
成就
(
じょうじゅ
)
せば、
数万
(
すまん
)
の
報酬
(
ほうしゅう
)
を得んこと容易なれば、その上にて
総
(
すべ
)
て花々しく処断すべし、何とぞ暫しの苦悶を忍びて
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
実際、父さんにゃ、父親としての資格なんか、まるでないんだもの。しかし、僕あ、父さんの友情を、深い恩恵として眺めている。それは決して
報酬
(
ほうしゅう
)
というようなもんじゃない。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
マギイ
婆
(
ばあ
)
さんは保証した。
序
(
ついで
)
に
報酬
(
ほうしゅう
)
の
歩合
(
ぶあい
)
をきめた。婆さんは一応帰って行った。
売春婦リゼット
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
そう決心して重吉はその月の給料の
遣
(
つか
)
い残りを傾けて探偵社への
報酬
(
ほうしゅう
)
に当てた。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
(なおまた我らの信頼するホップ夫人に対する
報酬
(
ほうしゅう
)
はかつて夫人が女優たりし時の
日当
(
にっとう
)
に従いて支弁したり。)
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし仙太がいずれその内に
喋
(
しゃべ
)
るのを恐れたカンカン寅は、
残虐
(
ざんぎゃく
)
にも仙太に
報酬
(
ほうしゅう
)
をやるといって呼び出した。
疑問の金塊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
御意のとおり、家の宝としても
稀代
(
きたい
)
な名品、
羅馬
(
ローマ
)
の王家へ戻しやれば、多大の
報酬
(
ほうしゅう
)
のある品物でございます。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
またよしかくのごとく冷淡に法律的
制裁
(
せいさい
)
のみによりて動くほどに
堕落
(
だらく
)
しなくとも、夫婦間に
報酬
(
ほうしゅう
)
的思想をもって
交
(
つき
)
あったとしたら、その間にいかなる社会が出来るであろうか。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「そうだ、
船
(
ふね
)
を
真珠島
(
しんじゅとう
)
へ
着
(
つ
)
けよう、
俺
(
おれ
)
たちは、それだけの
冒険
(
ぼうけん
)
をするかわり、うんと
報酬
(
ほうしゅう
)
をもらわなくちゃならない。」と
若
(
わか
)
い
船員
(
せんいん
)
たちは、ほかにもいつか
甲板
(
かんぱん
)
の
上
(
うえ
)
に
集
(
あつ
)
まってきていて
船の破片に残る話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
むな
)
しく
獄裏
(
ごくり
)
に
呻吟
(
しんぎん
)
するの不幸に遭遇し、国の安危を
余所
(
よそ
)
に見る悲しさを、儂
固
(
もと
)
より愛国の
丹心
(
たんしん
)
万死を
軽
(
かろ
)
んず、永く牢獄にあるも、敢えて
怨
(
うら
)
むの意なしといえども、
啻
(
ただ
)
国恩に
報酬
(
ほうしゅう
)
する能わずして
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
勲章
(
くんしょう
)
だとか、
養老金
(
ようろうきん
)
だとか
云
(
い
)
うものは、
徳義上
(
とくぎじょう
)
の
資格
(
しかく
)
や、
才能
(
さいのう
)
などに
報酬
(
ほうしゅう
)
されるのではなく、一
般
(
ぱん
)
に
勤務
(
つとめ
)
その
物
(
もの
)
に
対
(
たい
)
して
報酬
(
ほうしゅう
)
されるのである。しからば
何
(
なん
)
で
自分
(
じぶん
)
ばかり
報酬
(
ほうしゅう
)
をされぬのであろう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そして、さいごに、自分も時を見て、北国から
伐
(
き
)
りのぼって、参戦するが、その
報酬
(
ほうしゅう
)
として、大勝のあかつきには、北国五ヵ国をもらいたいと、家康の
内諾
(
ないだく
)
を求めた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「まず何よりも決めて貰いたいのは
報酬
(
ほうしゅう
)
問題じゃ。これが成功の暁には何を呉れますかな」
地軸作戦:――金博士シリーズ・9――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
といわれたが、なになにの
報酬
(
ほうしゅう
)
を得るがために、事を
為
(
な
)
すくらい
卑
(
いや
)
しいことはない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
これが無名の芸術家が——我々の一人が、その生命を犠牲にして僅に世間から
購
(
あがな
)
い得た
唯一
(
ゆいいつ
)
の
報酬
(
ほうしゅう
)
だったのである。私は全身に異様な
戦慄
(
せんりつ
)
を感じて、
三度
(
みたび
)
この憂鬱な油画を覗いて見た。
沼地
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
地所
(
じしょ
)
の
売買
(
ばいばい
)
や、
訴訟
(
そしょう
)
の
代理人
(
だいりにん
)
などになって
出
(
で
)
て、そんなことで
報酬
(
ほうしゅう
)
を
得
(
え
)
て、その一
家
(
か
)
のものは
暮
(
く
)
らしていたのですが、
物識
(
ものし
)
りという
名
(
な
)
が
通
(
とお
)
っているので、このもののいったことは、
村
(
むら
)
では
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
午
(
ひる
)
すぎ、また、川向うの堤のうえに、
千賀新左衛門
(
せんがしんざえもん
)
という蟹江の武者が来て、重政を呼び出し、吉田小助と同じように、老母の生命や、
報酬
(
ほうしゅう
)
の利をもって、かれを
説
(
と
)
いた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もちろん
他日
(
たじつ
)
、君にはうんと
報酬
(
ほうしゅう
)
を払うことを約束する
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
本来その
報酬
(
ほうしゅう
)
として
竹童
(
ちくどう
)
の
鷲
(
わし
)
をぬすんで、
裾野戦
(
すそのせん
)
のおこるまえに、菊池半助の陣中へかけつけなければならなかったはずだが、
密林
(
みつりん
)
のおくで、鷲をぬすみそこねて、竹童のため
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのほか
報酬
(
ほうしゅう
)
として……
宇宙尖兵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ばらした上の
報酬
(
ほうしゅう
)
は。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“報酬”の解説
報酬(ほうしゅう、en: Remuneration、Employment compensation)とは、労働や物の使用などに対して支払われる金銭や物品を指す。
(出典:Wikipedia)
報
常用漢字
小5
部首:⼟
12画
酬
常用漢字
中学
部首:⾣
13画
“報酬”で始まる語句
報酬金