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千万
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せんばん
ふりがな文庫
“
千万
(
せんばん
)” の例文
旧字:
千萬
「……貴公の
如
(
ごと
)
き前世紀の
怪物
(
かいぶつ
)
が花岡伯爵家の子弟教育に従事するは身の
程
(
ほど
)
知らず、ふとどき
千万
(
せんばん
)
なり。時勢を見よ。時勢を見よ……」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
気違い病院に放り込むなど、まるで涙香
小史
(
しょうし
)
飜案
(
ほんあん
)
する所の、フランス探偵小説みた様な、奇怪
千万
(
せんばん
)
な犯罪すら行われているのだ。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
運の
外
(
ほか
)
に何の頼みとする所はありません。それならば男女の交際法を開いてお互に選択させたらばどうかというのにこれもまた危険
千万
(
せんばん
)
です。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
危
(
あぶな
)
いとも
思
(
おも
)
はずにずつと
懸
(
かゝ
)
る、
少
(
すこ
)
しぐら/″\としたが
難
(
なん
)
なく
越
(
こ
)
した。
向
(
むか
)
ふから
又
(
また
)
坂
(
さか
)
ぢや、
今度
(
こんど
)
は
上
(
のぼ
)
りさ、
御苦労
(
ごくらう
)
千万
(
せんばん
)
。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
かかるところにあっては蛇の姿を嫌がるどころにあらず、諸邦でこれを家の祖霊、耕地の護神とせるは
尤
(
もっとも
)
千万
(
せんばん
)
と悟った。
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
去
(
さ
)
れど目科は妻ある身に不似合なる不規則
千万
(
せんばん
)
の身持にて或時は朝
猶
(
なお
)
暗き内に家を
出
(
いず
)
るかと思えば或時は夜通し帰り
来
(
きた
)
らず又人の皆
寝鎮
(
ねしずま
)
りたる
後
(
のち
)
に
至
(
いた
)
り細君を
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
ええ
一寸
(
ちょっと
)
一言ご挨拶を申し上げます。
今晩
(
こんばん
)
はあついおもてなしにあずかりまして
千万
(
せんばん
)
かたじけなく思います。
紫紺染について
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
猶
(
なほ
)
、此儀は、弥左衛門殿
直
(
ぢき
)
に見受けられ候趣にて、村方嘉右衛門殿、藤吾殿、治兵衛殿等も、其場に居合されし由に候へば、
千万
(
せんばん
)
実事
(
じつじ
)
たるに紛れ無かる可く候。
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
貪ろうとしたのか? それとも、条文の不備か? 何のためかというに、それは、このピルコマヨという化物のような、じつに不可解
千万
(
せんばん
)
な川のために起っている。
人外魔境:05 水棲人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
何うか
何分
(
なにぶん
)
にも此の事は御内分にお
計
(
はから
)
い下さるれば
千万
(
せんばん
)
有難うございます、何分にも
内済
(
ないさい
)
に願います
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ところがこれなる
燕作
(
えんさく
)
のもうすには、しょせん
人穴城
(
ひとあなじょう
)
へは入れぬとのこと、せっかくここまでまいりながら、
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
どのにも
軍師
(
ぐんし
)
にも、会わずにもどるとは残念
千万
(
せんばん
)
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アダムの
二本棒
(
にほんぼう
)
が
意地
(
いぢ
)
汚
(
きたな
)
さの
摂
(
つま
)
み
喰
(
ぐひ
)
さへ
為
(
せ
)
ずば
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
五千
年
(
ねん
)
の
今日
(
こんにち
)
まで
人間
(
にんげん
)
は
楽園
(
パラダイス
)
の
居候
(
ゐさふらふ
)
をしてゐられべきにとンだ
飛
(
とば
)
ツ
塵
(
ちり
)
が
働
(
はたら
)
いて
喰
(
く
)
ふといふ
面倒
(
めんだう
)
を
生
(
しやう
)
じ〻は
扨
(
さて
)
も
迷惑
(
めいわく
)
千万
(
せんばん
)
の事ならずや。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
ご
道理
(
もっとも
)
千万
(
せんばん
)
に
違
(
ちげ
)
えねえ、これから売るものア
汝
(
てめえ
)
の
身体
(
からだ
)
より他にゃあ
無
(
ね
)
えんだ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
意外にも奇怪
千万
(
せんばん
)
なる
寃罪
(
えんざい
)
の因となりて、一時妾と彼女と引き離されし
滑稽談
(
こっけいだん
)
あり、当時の監獄の真相を
審
(
つまび
)
らかにするの一例ともなるべければ、今その大概を記して、
大方
(
たいほう
)
の参考に供せん。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「郡奉行に、村役人は、これは頭ごなしに、
詮議
(
せんぎ
)
不行届
(
ふゆきとどき
)
、天一坊は贋者で無いか、こういう証拠があるのに、前任者へ責任を
転嫁
(
てんか
)
させるとは、不都合
千万
(
せんばん
)
と、叱ってもらえば、一も二もあるまい」
大岡越前の独立
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
これだけの大した身なりの婦人で、引取人の無いのは不思議
千万
(
せんばん
)
だと署員が
噂
(
うわ
)
さし合っているところへ、待ちに待った引取人が現れた。それは
轢死後
(
れきしご
)
、
丁度
(
ちょうど
)
十四時間ほど経った其の日の真夜中だった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかし後から考えるとその時の出来事が、後に彼の愛児を惨死させた間接の……イヤ……直接の原因になっているとしか思われない、意外
千万
(
せんばん
)
の出来事が起って、非常な打撃を彼に与えたのであった。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
危険
千万
(
せんばん
)
だと思うと笑いたくもなった。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「ああ、お気の毒
千万
(
せんばん
)
です。人を
呪
(
のろ
)
う者は、終生呪いの
苦患
(
くげん
)
から救われぬと申します」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
文「これ
其処
(
そこ
)
に
居
(
お
)
るのはお浪じゃないか、國藏待て、その親切は
千万
(
せんばん
)
辱
(
かたじ
)
けないが、まア/\
此処
(
こゝ
)
へ来い、お浪や早く國藏に着物を着せてやれ、森松、國藏夫婦は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に来たのだ」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
終
(
つい
)
には
洋燈
(
らんぷ
)
を戸棚へ入れるというような、危険
千万
(
せんばん
)
な事になったので、転居をするような仕末、
一時
(
いちじ
)
は非常な評判になって、
家
(
うち
)
の前は、見物の群集で
雑沓
(
ざっとう
)
して、
売物店
(
うりものだな
)
まで出たとの事。
一寸怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かく読み終れる妾の顔に包むとすれど不快の色や見えたりけん、客はいとど面目なき体にて、アア
誤
(
あやま
)
てり
疎忽
(
そこつ
)
千万
(
せんばん
)
なりき。ただ貴嬢の振舞を聞きて、直ちに醜婦と思い取れる事の恥かしさよ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
仰せ
千万
(
せんばん
)
御尤
(
ごもつと
)
もに候。
尾形了斎覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
祖「
千万
(
せんばん
)
有難う存じます……
志摩
(
しま
)
殿、
幸五郎
(
こうごろう
)
殿御苦労さまで」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“千万”の意味
《名詞》
千万(せんまん、ちよろず)
数のあまた多い様。
(出典:Wiktionary)
“千万(10000000)”の解説
10000000(千万、一千万、いっせんまん、せんまん、ちよろず、英称:ten million)は自然数、また整数において、9999999の次で10000001の前の数である。
(出典:Wikipedia)
千
常用漢字
小1
部首:⼗
3画
万
常用漢字
小2
部首:⼀
3画
“千万”で始まる語句
千万人
千万言