トップ
>
低地
>
ていち
ふりがな文庫
“
低地
(
ていち
)” の例文
おつぎは
足速
(
あしばや
)
に
臺地
(
だいち
)
の
畑
(
はたけ
)
から
蜀黍
(
もろこし
)
の
葉
(
は
)
のざわつく
小徑
(
こみち
)
を
低地
(
ていち
)
の
畑
(
はたけ
)
へおりて
漸
(
やうや
)
くのことで
鬼怒川
(
きぬがは
)
の
土手
(
どて
)
へ
出
(
で
)
た。おつぎは
四
(
よ
)
つ
偃
(
ばひ
)
に
成
(
な
)
つて
芝
(
しば
)
に
捉
(
つかま
)
りながら
登
(
のぼ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
清三の
麦稈
(
むぎわら
)
帽子は毎年出水につかる木影のない
低地
(
ていち
)
の間の葉のなかば赤くなった桑畑に見え隠れして動いて行った。行く先には田があったり畠があったりした。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
けれど、
街
(
まち
)
は、
彼
(
かれ
)
らが
思
(
おも
)
ったように、
平
(
たいら
)
かではなかった。くぼ
地
(
ち
)
もあれば、
兵
(
おか
)
の
蔭
(
かげ
)
となっているようなところもあった。そして、おばあさんの
家
(
うち
)
は、やはり、
低地
(
ていち
)
だったのです。
おばあさんとツェッペリン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
電車
(
でんしや
)
が
神奈川
(
かながは
)
に
初
(
はじ
)
めて
通
(
つう
)
じた
時
(
とき
)
に、
其沿道
(
そのえんだう
)
低地
(
ていち
)
に、
貝塚
(
かひづか
)
を
發見
(
はつけん
)
したといふ
人
(
ひと
)
の
説
(
せつ
)
を
聞
(
き
)
き、
實地
(
じつち
)
に
就
(
つい
)
てチヨイ/\
發掘
(
はつくつ
)
して
見
(
み
)
て、
破片
(
はへん
)
の
香
(
にほひ
)
もせなんだ
例
(
れい
)
を
考
(
かんが
)
へ、
又
(
また
)
橘樹郡
(
たちばなごほり
)
樽
(
たる
)
の
貝塚
(
かひづか
)
は
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
村の
古文書
(
こぶんしよ
)
に小貝川の土手の出來たのは寶文七年だとあるから、
低地
(
ていち
)
の水の乾きはじめたのも其頃からであらう。
明治
(
めいぢ
)
のはじめには七八町しか隔たらぬ坂井の村が、
野篠
(
のじの
)
で見えなかつた。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
▼ もっと見る
半町
(
はんちやう
)
ばかり
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
を、
火
(
ひ
)
の
燃通
(
もえとほ
)
る
状
(
さま
)
は、
眞赤
(
まつか
)
な
大川
(
おほかは
)
の
流
(
なが
)
るゝやうで、
然
(
しか
)
も
凪
(
な
)
ぎた
風
(
かぜ
)
が
北
(
きた
)
に
變
(
かは
)
つて、
一旦
(
いつたん
)
九段上
(
くだんうへ
)
へ
燒
(
や
)
け
拔
(
ぬ
)
けたのが、
燃返
(
もえかへ
)
つて、
然
(
しか
)
も
低地
(
ていち
)
から、
高臺
(
たかだい
)
へ、
家々
(
いへ/\
)
の
大巖
(
おほいは
)
に
激
(
げき
)
して
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
工事
(
こうじ
)
の
場所
(
ばしよ
)
は
霞
(
かすみ
)
ヶ
浦
(
うら
)
に
近
(
ちか
)
い
低地
(
ていち
)
で、
洪水
(
こうずゐ
)
が一
旦
(
たん
)
岸
(
きし
)
の
草
(
くさ
)
を
沒
(
ぼつ
)
すと
湖水
(
こすゐ
)
は
擴大
(
くわくだい
)
して
川
(
かは
)
と
一
(
ひと
)
つに
只
(
たゞ
)
白々
(
しら/″\
)
と
氾濫
(
はんらん
)
するのを、
人工
(
じんこう
)
で
築
(
きづ
)
かれた
堤防
(
ていばう
)
が
僅
(
わづか
)
に
湖水
(
こすゐ
)
と
川
(
かは
)
とを
區別
(
くべつ
)
するあたりである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
最後
(
さいご
)
の
日
(
ひ
)
に、
偶然
(
ぐうぜん
)
にも、それは
鶴見驛
(
つるみえき
)
から
線路
(
せんろ
)
を
起
(
こ
)
して、
少許
(
すこし
)
行
(
ゆ
)
つた
畑中
(
はたなか
)
の、
紺屋
(
こうや
)
の
横手
(
よこて
)
の
畑中
(
はたなか
)
から
掘出
(
ほりだ
)
しつゝあるのを
見出
(
みいだ
)
した。
普通
(
ふつう
)
貝塚
(
かひづか
)
などの
有
(
あ
)
るべき
個所
(
かしよ
)
ではない、
極
(
きは
)
めて
低地
(
ていち
)
だ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そこは
低地
(
ていち
)
で、
野菜
(
やさい
)
を
作
(
つく
)
ることができないので、そうなっているのかもしれません。
往来
(
おうらい
)
からだいぶ
離
(
はな
)
れていましたが、
道
(
みち
)
の
方
(
ほう
)
が
高
(
たか
)
いので、よくそのあたりの
景色
(
けしき
)
は
見下
(
みお
)
ろされるのでした。
すずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“低地”の解説
低地(ていち)は、主に周囲と比べて低い土地、海抜の低い土地のことである。単に低い土地のことも表す。低地の対義語は高地である。
(出典:Wikipedia)
低
常用漢字
小4
部首:⼈
7画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“低地”で始まる語句
低地人