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云々
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しかじか
ふりがな文庫
“
云々
(
しかじか
)” の例文
結局
行会
(
ゆきあ
)
って、署長から、これこれ
云々
(
しかじか
)
と一部始終を聞き終ると、どうしたことかサッと顔色を変えて、なんだか妙にうろたえながら
動かぬ鯨群
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
寅之助や荷十郎などが、何処からか、ひとりの老婆を
担
(
かつ
)
ぎこんで来て、実は
云々
(
しかじか
)
という話に、彼の同輩や後輩たちは、手を打って
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
例へば彼の蠅は一丁か二丁ばかりは精出して飛びそれより外に飛びもならぬ者なれど馬の背なぞにひよつと止まりぬれば一日に十里も行くが如し
云々
(
しかじか
)
。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
ただ、わが身の自在を得れば満足でありますと申し立てたので、答刺罕と書いて賜わったのでございます。
云々
(
しかじか
)
中国怪奇小説集:12 続夷堅志・其他(金・元)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それをお浪が知っていようはずは無いが、雁坂を越えて
云々
(
しかじか
)
と云い
中
(
あて
)
られたので、
突然
(
いきなり
)
に
鋭
(
するど
)
い矢を胸の
真正中
(
まっただなか
)
に
射込
(
いこ
)
まれたような気がして驚いたのである。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
妾の
容子
(
ようす
)
の常になく
包
(
つつ
)
ましげなるに、顔色さえ
悪
(
あ
)
しかりしを、
親
(
した
)
しめる女囚に
怪
(
あや
)
しまれて、しばしば問われて、秘めおくによしなく、
遂
(
つい
)
に事
云々
(
しかじか
)
と告げけるに
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
即ち我が国衣食住の有様は
云々
(
しかじか
)
にして習俗宗教は
斯
(
かく
)
の如しなどと、これを示しこれを語りて、時としてはことさらにその外面を
装
(
よそお
)
うて体裁を張るが如き、これなり。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
わたくしはあなたの女の手紙は
云々
(
しかじか
)
とお書きになったあの御文章を承知いたしています。
田舎
(新字新仮名)
/
マルセル・プレヴォー
(著)
もしもかかる
事実
(
じじつ
)
を以て外国人に
云々
(
しかじか
)
の
企
(
くわだて
)
ありなど認むるものもあらんには大なる
間違
(
まちがい
)
にして、
干渉
(
かんしょう
)
の危険のごとき、いやしくも時の事情を
知
(
し
)
るものの
何人
(
なんぴと
)
も認めざりしところなり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
哲学科を優等で卒業した金井湛氏は自由新聞に筆を取られる
云々
(
しかじか
)
と書いてある。僕は驚いて、前々晩の事を思い出した。そしてこう思った。僕は秘密を守って貰う約束で書こうと云った。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
もし下枝等の死したらんには、悔いても及ばぬ一世の不覚、我三日月の名折なり。少しも早く探索せむずと雪の下に赴きて、赤城家の門前に
佇
(
たたず
)
みつつ
云々
(
しかじか
)
と
呟
(
つぶや
)
きたるが、第一回の始まりなり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
物の
序
(
ついで
)
に
云々
(
しかじか
)
と叔母のお政に話せばこれもまた当惑の
躰
(
てい
)
。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
しかし、わしは夜を日についで、
北京府
(
ほっけいふ
)
に立ち帰り、かよう
云々
(
しかじか
)
と、
梁中書
(
りょうちゅうしょ
)
閣下にお告げする。当然、烈火のお
憤
(
いか
)
りは知れたこと。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
栄誉
(
えいよ
)
利害
(
りがい
)
を異にすれば、また
従
(
したがっ
)
て同情
相憐
(
あいあわれ
)
むの
念
(
ねん
)
も
互
(
たがい
)
に
厚薄
(
こうはく
)
なきを得ず。
譬
(
たと
)
えば、上等の士族が偶然会話の
語次
(
ごじ
)
にも、以下の者共には言われぬことなれどもこの
事
(
こと
)
は
云々
(
しかじか
)
、ということあり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
大臣の信用は屋上の
禽
(
とり
)
のごとくなりしが、今はややこれを得たるかと思わるるに、相沢がこの頃の言葉の
端
(
はし
)
に、本国に帰りてのちもともにかくてあらば
云々
(
しかじか
)
といいしは、大臣のかく
宣
(
のたま
)
いしを
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
湯具に紐つけることはむかしは色里になかりしとぞ。西鶴が胸算用に(湯具も木紅の二枚かさね)と
云々
(
しかじか
)
あはせて作りたるものありしと見えたり。ともかくも湯具と湯巻は全然別物なりと知らるべし。
当世女装一斑
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
云々
(
しかじか
)
。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
千種忠顕は参内の帰途、新田義貞の
烏丸
(
からすま
)
屋敷をたずねていた。そして
云々
(
しかじか
)
と、わけを語り、弾劾文の写しを彼にみせたのだった。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
当局の御本人に
於
(
おい
)
て
云々
(
しかじか
)
の御説もあらば
拝承
(
はいしょう
)
致
(
いた
)
し
度
(
たく
)
、
何卒
(
なにとぞ
)
御漏
(
おんもら
)
し
奉願候
(
ねがいたてまつりそうろう
)
。
瘠我慢の説:03 書簡
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
、
勝海舟
、
榎本武揚
(著)
解いた帯を、縦に敷布団の真中に置いて、跡から書くので
譬喩
(
ひゆ
)
が anachronism になるが、
樺太
(
からふと
)
を両分したようにして、二人は寝る。さて一寐入して目が
醒
(
さ
)
めて
云々
(
しかじか
)
というのである。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
云々
(
しかじか
)
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それからまた、
李逵
(
りき
)
をよんで、
云々
(
しかじか
)
で都へ行くが、
宋江
(
そうこう
)
の身を、くれぐれ頼むとかたくいいつけ、もう一つ釘をさして言った。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いい者に出会った。じつは
云々
(
しかじか
)
な
仔細
(
しさい
)
で、その公孫先生のあとを尋ねに来たわけだ。教えてくれんか、今おいでになる処を」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰を待つのかと
訊
(
たず
)
ねるので、実は
云々
(
しかじか
)
な仔細で、いつぞやここで知己になった赤壁という牢人と落合う約束になっているのだが——と語ると
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、呂布に
謁
(
えっ
)
し、
云々
(
しかじか
)
と仔細を告げて、玄徳から曹操へ宛てた返簡を見せると、呂布は、
鬢髪
(
びんぱつ
)
をふるわせて、激怒した。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かねがね、海道の宿駅に撒いておいた諜者から、
矢作
(
やはぎ
)
における使者
鏖殺
(
おうさつ
)
の件を、
云々
(
しかじか
)
と、早馬で知らせてきたのである。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、
慌
(
あわ
)
てるには及ばん。どうしたかと、只今、佐渡平の店へ寄ってみたところ、
云々
(
しかじか
)
と聞いて、まずよしと、その足でこの寺におる花世の安否を
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「俄か坊主か。それやよかろう。道誉に会うて、
云々
(
しかじか
)
、尊氏の意中をかく申せ」——と、その
云々
(
しかじか
)
の内容を小声で彼にささやいたが、また一考して
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(他家へゆずり難い最愛の家臣であるが、
云々
(
しかじか
)
の事情故、当人も
不愍
(
ふびん
)
とぞんじ、離し難きを離すのであれば、どうか末長く目をかけてやってほしい)
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足利家に御縁の深そうなお二た方が、途中、
云々
(
しかじか
)
の御難儀と告げわたれば、すぐ大勢して、押ッ取り刀でお守りに駈けつけましょう。……が、お名を
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
左馬介も、
這般
(
しゃはん
)
の消息はまだふかく聞いていないが、今暁、ここの城門をたたく者があって、
云々
(
しかじか
)
の由を、寝耳に聞かせられたときから、彼としては
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
云々
(
しかじか
)
の
理由
(
わけ
)
で、刑部省の獄司、
犬養
(
いぬかい
)
の
善嗣
(
よしつぐ
)
に、一夜、たいそう心あたたかな親切によく世話してもろうたと……そこは、お聞えよく、話しておくりゃれ。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ご簾中には、
云々
(
しかじか
)
のおことばでござる。——ここはひとまず、山寨へ帰って、またの時節を待ったがよかろう」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
去ろうとすると、喜内が追いかけて来て、たった今、
云々
(
しかじか
)
の騒ぎと——右門とお由利の姿が見えない事を告げた。
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
集まって来た同僚に、宗易を
咎
(
とが
)
めた武士は、宗易の申し立てを、もっと悪意を加えた意味で、
云々
(
しかじか
)
と告げた。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
走りよって、師直は早口に
云々
(
しかじか
)
と、事のわけを告げた。とは聞け、高氏は驚愕に打たれた風でもない。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
どうぞ
宥
(
ゆる
)
してあげてくれと頼んだところ、先で申すには、香炉の罪ばかりではない、
云々
(
しかじか
)
のこともある、いやこれこれの事情もあると、受けつけそうもござらぬので
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又、隠密を命じられて、看破されて帰る奴が、実は、
云々
(
しかじか
)
と、自分の失策を
有
(
あ
)
り
体
(
てい
)
に報告するはずもない。却って、吾々の行動を、誇大にして、兵部の耳へ達しるだろう。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人はさっそく、「
云々
(
しかじか
)
のわけですが」と、玄徳に主の旨を伝えて、善後策をはかった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分で飛んで行って
云々
(
しかじか
)
とつもる話と共に嫁の
素姓
(
すじょう
)
や人がらなどについてもくわしく告げたかったが、
一
(
ひと
)
かどの者となるまでは、母も中村で過そう、そなたも母に心をとられず
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
果たせるかな曹操は、使者の首を持って逃げ帰ってきた随員の口々から、
云々
(
しかじか
)
と周瑜の態度を聞きとって、「今は」と、最後の
臍
(
ほぞ
)
をかため、水軍大都督の
蔡瑁
(
さいぼう
)
、
張允
(
ちょういん
)
を召し出して
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いやいや、
云々
(
しかじか
)
の仔細でと、お噂を申したところ、すりゃ、ぜひお目にかかりたい。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、それへは、早舟を一そう
遣
(
や
)
って、
云々
(
しかじか
)
の由を、沙汰がえ申しておけばよい」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
貞満は、義貞から、
云々
(
しかじか
)
のことで、いま義助を迎えにやったところだと聞くやいな。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
実はそちの来る前に、
松平出雲守殿
(
まつだいらいずものかみ
)
御家中から、
云々
(
しかじか
)
と訴えが出ておるのじゃ。
鍋島甲斐守
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
王允は、翌晩、呂布をよんで、
云々
(
しかじか
)
と、策を語った。——呂布は聞くと
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
魯粛は、船をいそがせて、南徐に下り、呉侯に会って
云々
(
しかじか
)
と報告した。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
云々
(
しかじか
)
とあって、事態の容易でないことを、訴えて来たのであった。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聞けば、病とは表向き、
云々
(
しかじか
)
で帰国するとのうちあけばなし。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(どこの旧家には、
云々
(
しかじか
)
の得がたい文献が伝わっている)
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
云
漢検準1級
部首:⼆
4画
々
3画
“云々”で始まる語句
云々也