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一大事
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いちだいじ
ふりがな文庫
“
一大事
(
いちだいじ
)” の例文
これはまったくの
一大事
(
いちだいじ
)
ですから、殿様は国中に
命令
(
めいれい
)
を下して、
盗人
(
ぬすびと
)
を探させましたが、どうしても見つけることが出来ませんでした。
とんまの六兵衛
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
十露盤玉
(
そろばんだま
)
と
筆先
(
ふでさき
)
に
帳尻
(
ちやうじり
)
つくろふ
溝鼠
(
どぶねづみ
)
のみなりけん
主家
(
しゆか
)
一大事
(
いちだいじ
)
の
今日
(
こんにち
)
も
申合
(
まをしあは
)
せたるやうに
富士見
(
ふじみ
)
西行
(
さいぎやう
)
きめ
込
(
こ
)
み
見返
(
みかへ
)
るものさへあらざれば
無念
(
むねん
)
の
涙
(
なみだ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
けれども、
對手
(
あひて
)
が
守子
(
もりつこ
)
や
飯炊
(
めしたき
)
でない、
人
(
ひと
)
もこそあれ
一大事
(
いちだいじ
)
だ、と
思
(
おも
)
ふから、
其
(
そ
)
の
後
(
のち
)
とても
皆
(
みな
)
口
(
くち
)
をつぐんで
何
(
なん
)
にも
言
(
い
)
はず
無事
(
ぶじ
)
にしばらく
日
(
ひ
)
は
經
(
た
)
つた。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ガチャリと電話機を掛けると、当直は
慌
(
あわ
)
ただしくホールを見廻した。そこには
一大事
(
いちだいじ
)
勃発
(
ぼっぱつ
)
とばかりに、
一斉
(
いっせい
)
にこっちを向いている夜勤署員の顔とぶっつかった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
懼
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
野蠻人
(
やばんじん
)
の
巣窟
(
さうくつ
)
でゞもあればそれこそ
一大事
(
いちだいじ
)
、
早速
(
さつそく
)
遁出
(
にげだ
)
す
工夫
(
くふう
)
を
廻
(
めぐ
)
らさねばならぬ、それを
知
(
し
)
るには
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
此
(
この
)
島
(
しま
)
を
一周
(
いつしう
)
して
見
(
み
)
なければならぬと
考
(
かんが
)
へたので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
「おッ。お
師
(
し
)
さま! た、
大変
(
たいへん
)
なことになりました。あアおそろしい、……
一大事
(
いちだいじ
)
でござります」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
筆硯
(
ひっけん
)
に命を
籠
(
こ
)
むる
道也
(
どうや
)
先生は、ただ人生の
一大事
(
いちだいじ
)
因縁
(
いんねん
)
に
着
(
ちゃく
)
して、
他
(
た
)
を
顧
(
かえり
)
みるの
暇
(
いとま
)
なきが
故
(
ゆえ
)
に、暮るる秋の寒きを知らず、虫の音の細るを知らず、世の人のわれにつれなきを知らず
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
改めさせられ御對面あるに
此時
(
このとき
)
將軍家の仰に中納言殿には天下の
一大事
(
いちだいじ
)
の
由
(
よし
)
何事なるやと御尋あれば中納言
綱條卿
(
つなえだきやう
)
には
衣紋
(
えもん
)
を正し天下の一大事と申候は
餘
(
よ
)
の
儀
(
ぎ
)
にも候はず
先
(
まづ
)
伺
(
うかゞ
)
ひ度は町奉行越前を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
が、林太郎がそんなにたおれてしまったのをみると、これは
兄貴
(
あにき
)
の
一大事
(
いちだいじ
)
とわかったらしく、しっかりと
両耳
(
りょうみみ
)
をたてて、林太郎のそばにきちんとすわっていました。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
處
(
ところ
)
で——
父
(
ちゝ
)
の……
危篤
(
きとく
)
……
生涯
(
しやうがい
)
一大事
(
いちだいじ
)
の
電報
(
でんぱう
)
で、
其
(
そ
)
の
年
(
とし
)
一月
(
いちぐわつ
)
、
節
(
せつ
)
いまだ
大寒
(
たいかん
)
に、
故郷
(
こきやう
)
へ
駈戻
(
かけもど
)
つた
折
(
をり
)
は、
汽車
(
きしや
)
で
夜
(
よ
)
をあかして、
敦賀
(
つるが
)
から、
俥
(
くるま
)
だつたが、
武生
(
たけふ
)
までで
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
つまり学問の力で外国に負けるぞ。まことに
由々
(
ゆゆ
)
しき
一大事
(
いちだいじ
)
ではないか。
新学期行進曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
前
(
まへ
)
に、
身體
(
からだ
)
の
一大事
(
いちだいじ
)
と
云
(
い
)
つた
時
(
とき
)
に、あの
鉦
(
かね
)
を
聞
(
き
)
かされましたのが
耳
(
みゝ
)
に
附
(
つ
)
いて……
蟲
(
むし
)
の
中
(
なか
)
でも、あれが、
鉦
(
かね
)
たゝきと
思
(
おも
)
ふばかりで、
早鐘
(
はやがね
)
を
撞
(
つ
)
きますやうな
血
(
ち
)
が
胸
(
むね
)
へ
躍
(
をど
)
つたんです……
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一大事
(
いちだいじ
)
近
(
ちか
)
づく
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“一大事”の意味
《名詞》
放っておけない重大な事柄。
仏が一切の衆生を救済するため、この世に出現すること。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“一大事”で始まる語句
一大事件