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ひとりむすめ
ふりがな文庫
“
一人娘
(
ひとりむすめ
)” の例文
しかも不思議なのは、何もあの男が
一人娘
(
ひとりむすめ
)
の斷末魔を嬉しさうに眺めてゐた、そればかりではございません。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
かさね
來
(
き
)
しが
當代
(
たうだい
)
の
新田
(
につた
)
のあるじは
家
(
いへ
)
につきて
血統
(
ちすぢ
)
ならず
一人娘
(
ひとりむすめ
)
に
入夫
(
にふふ
)
の
身
(
み
)
なりしかば
相
(
あひ
)
思
(
おも
)
ふの
心
(
こゝろ
)
も
深
(
ふか
)
からず
且
(
かつ
)
は
利
(
り
)
にのみ
走
(
はし
)
る
曲者
(
くせもの
)
なればかねては
松澤
(
まつざは
)
が
隆盛
(
りうせい
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ところが、その
後
(
ご
)
まもなく、王さまのお姫さまが
大病
(
たいびょう
)
にかかりました。おひめさまは王さまの
一人娘
(
ひとりむすめ
)
で、王さまは、昼も夜も泣きとおしたので、目がつぶれました。
死神の名づけ親(第一話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
母親は早くからなくして父親育ての
一人娘
(
ひとりむすめ
)
なので、はたがかえって
淋
(
さび
)
しい娘に見るのかも知れない。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
殿
(
との
)
さまの
一人娘
(
ひとりむすめ
)
であった
姫
(
ひめ
)
さまは、またとないほどの
美人
(
びじん
)
であったけれど、三
人
(
にん
)
まで
願
(
ねが
)
いをかけた
婿君
(
むこぎみ
)
が、
一人
(
ひとり
)
も
見
(
み
)
いだされなかったことを
恥
(
は
)
じて、この
山
(
やま
)
に
上
(
のぼ
)
られ
三つのかぎ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
処
(
ところ
)
が横浜に高橋という雑貨商があって、随分盛大にやって居ましたが、其
主人
(
あるじ
)
は女で名は
梅
(
うめ
)
、
所天
(
つれあい
)
は二三年前に
亡
(
なく
)
なって
一人娘
(
ひとりむすめ
)
の
里子
(
さとこ
)
というを相手に、
先
(
ま
)
ず
贅沢
(
ぜいたく
)
な
暮
(
くらし
)
を
仕
(
し
)
て居たのです。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
大江家
(
おおえけ
)
の
一人娘
(
ひとりむすめ
)
が
何故
(
なぜ
)
他家
(
よそ
)
へ
嫁
(
とつ
)
いだか、と
仰
(
おお
)
せでございますか……あなたの
誘
(
さそ
)
い
出
(
だ
)
しのお
上手
(
じょうず
)
なのにはほんとうに
困
(
こま
)
って
了
(
しま
)
います……。ではホンの
話
(
はなし
)
の
筋道
(
すじみち
)
だけつけて
了
(
しま
)
うことに
致
(
いた
)
しましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
朱
(
しゅ
)
とお
納戸
(
なんど
)
の、二こくの
鼻緒
(
はなお
)
の
草履
(
ぞうり
)
を、
後
(
うしろ
)
の
仙蔵
(
せんぞう
)
にそろえさせて、
扇
(
おうぎ
)
で
朝日
(
あさひ
)
を
避
(
さ
)
けながら、
静
(
しず
)
かに
駕籠
(
かご
)
を
立
(
た
)
ち
出
(
で
)
たおせんは、どこぞ
大店
(
おおだな
)
の
一人娘
(
ひとりむすめ
)
でもあるかのように、
如何
(
いか
)
にも
品
(
ひん
)
よく
落着
(
おちつ
)
いていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
一人娘
(
ひとりむすめ
)
で養子をしたんだね、いや、その時は
賑
(
にぎや
)
かだッけ。」
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
第
(
だい
)
一
子
(
こ
)
を
育
(
そだ
)
つる
事
(
こと
)
もなるまじ、
美尾
(
みを
)
は
私
(
わたし
)
が
一人娘
(
ひとりむすめ
)
、やるからには
私
(
わたし
)
が
終
(
おは
)
りも
見
(
み
)
て
貰
(
もら
)
ひたく、
贅澤
(
ぜいたく
)
を
言
(
い
)
ふのでは
無
(
な
)
けれど、お
寺參
(
てらまい
)
りの
小遣
(
こづか
)
ひ
位
(
ぐらゐ
)
、
出
(
だ
)
しても
貰
(
もら
)
はう
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それも屏風の出來上つた次の夜に、自分の部屋の
梁
(
はり
)
へ繩をかけて、
縊
(
くび
)
れ死んだのでございます。
一人娘
(
ひとりむすめ
)
を先立てたあの男は、恐らく安閑として生きながらへるのに堪へなかつたのでございませう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何
(
なに
)
が
此樣
(
こん
)
な
身分
(
みぶん
)
うら
山
(
やま
)
しい
事
(
こと
)
か、こゝで
我
(
わ
)
れが
幸福
(
しやわせ
)
といふを
考
(
かんが
)
へれば、
歸國
(
きこく
)
するに
先
(
さき
)
だちてお
作
(
さく
)
が
頓死
(
とんし
)
するといふ
樣
(
やう
)
なことにならば、
一人娘
(
ひとりむすめ
)
のことゆゑ
父親
(
てゝおや
)
おどろいて
暫時
(
しばし
)
は
家督沙汰
(
かとくざた
)
やめになるべく
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
娘
常用漢字
中学
部首:⼥
10画
“一人”で始まる語句
一人
一人前
一人子
一人息子
一人一人
一人々々
一人旅
一人言
一人女
一人法師